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記事一覧
子どもを産むことはエゴなのか?【アンチワーク哲学】
子どもを産むことはエゴなのか、そうでないのか? という話があった。子どもがその後の人生で幸福になれるとは限らないのだから、それを産み落としてしまうことは、不幸の源泉なのではないか? という、反出生主義的な発想である。
そもそもこの問い自体が「エゴに起因しない行動が存在すること」を前提としていて、かつそれを理想化しているように思える。要するにエゴ無添加の純度100パーセントの利他的行動は可能であり
労働撲滅界隈を盛り上げよう【アンチワーク哲学】
くみさんが発した労働撲滅界隈という言葉に現在、ツボっている。
ちなみに労働撲滅界隈の仲間とは僕のことである。
よくよく考えれば、労働を嫌悪人は多い。そのため連携し大きなムーブメントにしていきたい。
ただし、それぞれ微妙に主張の内容は異なるので注意が必要だ。僕は労働の完全なる廃絶を目指しているいわゆる「左派ニート」系の思想である。
※以下は、ニート研究者のゆるふわ無職氏の記事に基づく。
左
そこら中で証明されるアンチワーク哲学【アンチワーク哲学】
この前、不思議な飲み屋に入った。
扉を開けてすぐに視界に入ったテーブルでは、客がキャッキャっと小麦粉に塗れながら餃子の皮を作っている。カウンターでは、また別の客が餃子を包んでいる。客全員が協力しながら餃子をつくっているらしい。
席に案内されることもなく、好きなところに陣取る。そして、ビールを取り出してとりあえず乾杯した。ドリンクは冷蔵庫から勝手に取って飲むスタイルだ。
飲みながら僕は連れと雑
なぜ、アンチワーク哲学は脱強制にこだわるのか?【アンチワーク哲学】
レイプされることを望む人間などいない。もし望んでいるのであれば、それはもはやレイプではないからだ。
だからと言って「人間は本質的にセックスが嫌いな生き物だ」と主張する人はいないだろう。好きな相手と自発的に行うなら、セックスは最高の体験になるのだから。
改めて考えれば不思議である。やっていることは同じなのに、かたや一生残るトラウマ体験となり、かたや人生における最高のひと時のうちの一つの数えられる
ワーキッシュアクトは労働なき世界への一歩となるか?【アンチワーク哲学】
労働の廃絶を目指してアンチワーク哲学を提唱する僕だが、「誰も道路を整備しなくなればいい」とか「誰も老人のオムツを替えなければいい」などという破滅的な思想を唱えているわけではない。むしろ、そのようなエッセンシャルな機能が社会から失われつつある状況を打破するためにも、労働の撲滅を訴えているのである。
そういう意味では、エッセンシャルワーカーの人手不足と、それに対する打開策を提示するこの本は、僕の問題
雑感への雑感。あるいはアンチワーク哲学の補修作業【アンチワーク哲学】
のり子さんが、本の感想を書いてくれた。
どうやらかなり共感してくれたらしく「ほとんど同じことを考えてる人がいた」という感想を書いてくれている。嬉しい。そして、共感してくれているがゆえにより鋭い疑問点や懸念点を提示してくれた。それも、多岐にわたるテーマについて触れてくれた。
どれも避けては通れない問題である。今回は一つ一つの論点にアンサーを返していくことによって、より思考を深め、アンチワーク哲学
金と財務省とBIに関する殴り書き論考【アンチワーク哲学】
この前、僕はぼそっと呟いた。
詳しく説明しよう。
財務省やそれに追従するメディア、あるいは増税大好き某メガネは次のような論調で語りがちである。
いわゆる財政均衡論である。
その結果、国民は消費税やインボイス、社会保険料でじりじりと搾り取られているだけではなく、明らかに必要な復興予算もケチケチ出し渋られている。苦しんでいる人が救われる兆しは一向に見えてこない。
もし本当に財政均衡論が正しい
アンチワーク哲学 初級者テストができていた【アンチワーク哲学】
少し前に、彦八さんがAIでアンチワーク哲学のテストをつくってくれた。感謝。
みているとなんだか学生時代に戻った気分にあれて、なんかおもしろい。あとけっこうクオリティも高かった。
ちなみに学習素材は『14歳からのアンチワーク哲学』だけらしい。それだけでこれだけつくれるらしい。びっくりである。
※僕はAIは労働を代替しないし、過大評価されていると考えているが、テクノフォビアではないし、使えるもの
お金は欲求の二重の一致を妨害している【アンチワーク哲学】
Aさんが芋が欲しい。芋をたくさん持っているBさんはバラが欲しい。しかし、Aさんは靴しか持っていない。AさんとBさんが取引を成立させるには、欲求の二重の一致が必要であり、それはなかなか成立しない。だから、貝殻や布といったものを価値の媒介として選定し、それがお金になった。お金は欲求の二重の一致という問題を解消した。
これがいわゆる物々交換の神話である。このような物々交換をしている社会はこれまで発見さ
アンチワーク神話解説【アンチワーク哲学】
神話をつくった。百パーセント嘘だとされるフィクションでもなく、百パーセント真実だとされるノンフィクションでもなく神話である。本当か嘘か、誰にも断言できない神話である。
ざっくり言えばこんな話。アンチワーク神話とでも呼ぼうか。
さて、これと比較するために、もう一つほぼ真逆の神話を用意した。こっちは、多くの人が「たぶんこういうことがあったんじゃね?」と思ってそうな神話である。
こっちは以下のよう
むかしむかし、まだ労働がなかったころ【アンチワーク哲学】
お金も、国家もなく、みんなが好きなように耕し、好きなように家を建て、好きなように道をつくり、好きなように分け合い、好きなように食べ、好きなように歌い、好きなように眠っていた街がありました。
誰かが誰かに命令するようなことはなく、みんなが好きなことだけをやっていました。食べ物も家もみんなにいきわたっていて、みんなが平等で、みんなが自由で、みんなが幸せでした。
あるとき、そこに力の強い乱暴な男が生
なぜアンチワーク哲学は、道徳的なお説教をしないのか?【アンチワーク哲学】
世間一般で考えられているように、人間の行動原理は金銭欲や権力欲、支配欲、そのほかの三大欲求にだけ突き動かされているわけではないとアンチワーク哲学は考える。むしろすべての行動をこれらの数少ない欲求・欲望(アンチワーク哲学では両者を区別せずまとめて「欲望」と呼ぶ)に還元しようとする考え方は「すべては神の御業」と言い切るに等しい宗教的な態度であるとして批判している。
そうではなくアンチワーク哲学では、
生産性ってなんですか?【アンチワーク哲学】
最近ふと気づいた。生産性という言葉は二つの意味で使用されているが、両者の用法が混同されていると。
まず一つ目の意味は、「ダイコン一本を収穫するために費やしたコストの比率」的な意味である(ここでいうコストとは金や労力や資源など)。十時間費やしてダイコンを一本生産するよりも、十時間でダイコンを二本生産したほうが生産性が高い。あるいは、五時間で一本生産する方が生産性が高い。といった意味の生産性である。