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このみさきと申します。 Webライターになりたい!!! という希望をもってnoteをやっています。 短編小説を主に、詩や日記など枠にとらわれず 自由に投稿していきたいと思っております。 よろしくお願いいたします。

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【短編小説】公園と海

《あらすじ》 子供のころ、何になりたかったですか? 夢はありましたか? 叶いそうですか? 公園での老人と少年の会話で、本当になりたい自分を振り返ることが できるかもしれません。  受験生という言葉が重くのしかかる、 18歳の俺。 特に学びたいこともない。 だけど、当たり前のように敷かれたレールを転がっている。  最近夕方になると、散歩に出かける習慣がついた。 机に向かってばかりでは体力も無くなるし、 なにより心が煮詰まるのだ。  夏の暑さも和らいで、 少し涼しさを感じら

    • 【連載小説】惣菜屋 日出子の事件簿 第3話

       「ちょ、ちょっと、ここでは人目もあるしまずいので…。」 と涼さん。 「じゃあ、あそこの公園に行きましょ。」 私は、予備校の前の道を挟んだ公園を指さしました。  「さあ、ここなら大丈夫でしょう。」 大きな噴水がある広場のベンチに、私とエミちゃんに挟まれる形で涼さんは座りました。 「涼、何か知ってるん?正直に言って。」 とエミちゃん。 「あ、うん…。」 「私を不安にさせへんって言ってたやろ?」 「わかった。今から俺が言うことは警察にも話してない内容や。」  先ほどまで水音が

      • 【連載小説】惣菜屋 日出子の事件簿 第2話

         夫が指を差したビルは、かつてエミちゃんが通っていた、そしてエミちゃんの彼氏が働く「進英予備校」でした。 ピコーン! おそらく、山畑さんが警備されているビルも「進英予備校」なのだと 思いました。 いったい何があったのでしょうか…。  2月8日 午前1時 いつものように、ルイちゃんエミちゃんコンビがいらっしゃいました。 「ちょっと、エミちゃん!!」 私はエミちゃんを待っていたのです。 「あ、日出子さん、この前はありがとう、おかげで涼とは仲直りできたわ。」 「そうか、それは良か

        • 【連載小説】惣菜屋 日出子の事件簿 第1話

          《あらすじ》 ナニワのおかん「日出子」。 彼女は深夜営業の惣菜店を営んでいる。 長い間営んでいると、訪れる客が選ぶ総菜から、その人の生活がみえるものだ。そして彼女にはそこから感じる変化も読み取ることができる力を持つ。 あら、事件の匂いがするで!今日も日出子の頭は冴えてます。 ピコーンとなったら要注意!! こんにちは。 私、惣菜屋「かもめ屋」を営んでいる「日出子」と申します。 この店は母親の代から50年続いており、私は2代目となります。  店は繁華街を少し離れた駅前の商店街

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        【短編小説】公園と海

          【日記】自由につぶやいています⑤

           私が学生の時は、CDはあったが、まだカセットテープが主流だった。 ウォークマンもカセットテープを入れるもので、電車でよく聴いていた。  好きなCDからカセットテープにダビングをし、マイベストなるものを作ったりして楽しんでいたなあ、と思い出す。  いつだったか私の誕生日に、友人から「KAN」の色々な曲が入ったカセットテープをプレゼントされたことがある。 友人のおかげで、あまり聴いたことがことがなかった「KAN」の音楽に、触れることができたのを覚えている。  私はそういった

          【日記】自由につぶやいています⑤

          【短編小説】マッチング駄菓子あります

           この町には、「ハマノ」という昔ながらの駄菓子屋がある。 高齢の女性が営んでおり、大体、朝10時になれば店のシャッターが開き 営業が始まる。  午前中は小さな子供をつれた親子が訪れ、楽しそうな時間を過ごしている。 午後から夕方にかけては、小学生や学校帰りの中学生が訪れ、思い思いにお菓子を買い、店先で楽しんでいる。  18時には「ハマノ」は閉まり、それを引き継ぐように「ハマノ」の隣に店を構える「BAR H」と書かれた看板の明かりが灯る。  その「BAR H」のオーナーが俺、浜

          【短編小説】マッチング駄菓子あります

          【日記】自由につぶやいています④

           春になると、まだ慣れてないスーツを着た新入社員や、ピカピカのランドセルを背負う小学生、成長期であるため、少し大きめの制服を着ている中学生や高校生などを見かける。  この前新大阪駅の構内を歩いていると、新入社員であろう、スーツを着た集団が輪になって集まっていた。どうやら今から研修に行くのか、みんな手にはスーツケースと社名の入った紙袋を持っていた。 期待や不安を胸に、みんな歩き出そうとしている。 その姿は、同じ毎日を送る私にはまぶしく見えるし、どうかこの先、 明るい道を歩ける

          【日記】自由につぶやいています④

          【短編小説】いかのお寿司

           今日は私の娘「柚」が通う幼稚園の「保護者親睦会」の日だ。 先日、私は姉とランチに出かけた。 姉は「小春」妹である私は「夏美」という。 姉とランチに出かけた理由は、今日行われる幼稚園の「保護者親睦会」の下見のためだった。 「保護者親睦会」は学期ごとの恒例行事であり、「ランチをしながら保護者同士の親睦を深めましょう」ということで、クラスごとに行われる。 今回は私が幹事になったため、姉と店の下見に行ったのだった。 下見をしに行った和食屋は、大人数なら送迎バスまで出してくれる

          【短編小説】いかのお寿司

          【短編小説】ご飯に牛乳

           今日は妹とランチに出かけた。 私は「小春」妹は「夏美」という。 その字のごとく、産まれた季節で親に名付けられた。 私たちは年子ということもあり、あまり姉妹という感覚はない。  ランチの帰り、夏美が「お姉ちゃんとこ少し寄ってくわ。」と 我が家に来ることになった。  5階建てのマンションの2階に我が家はある。 ちなみに夏美は、我が家と同じマンションの4階に住んでいる。 近くにスーパーもあり、小学校や中学校も近く、子育て世帯には便利なところだ。  「美味しいとは聞いてたけど、

          【短編小説】ご飯に牛乳

          【日記】自由につぶやいています③

           3月から始めた就職活動。 書類選考でことごとく落とされ、まあ、しょうがないよな。 と思う日々が続いた。  だがある日を境に、2社1次面接通過、1社1次面接と 風向きが変わったのである。  そして1社、採用となった。 開始まで、まだ期間はあり、開始後も1か月間は試用期間となるが、ひとまず就職先が決まったのである。  前職を心の病で退職し、1年8か月経とうとしているが、また働ける環境に恵まれるのだ。 それはそれで嬉しいのだが、社会から離れていた、1年8か月という期間が心を

          【日記】自由につぶやいています③

          【短編小説】消さずに続けていく

           魚兵、UOBAY、魚Bay、うおべい、ウオベイ、WowBay(なんやそれ) チラシの裏に書かれた言葉たち。  今家族会議が行われている。 俺は調理師専門学校を卒業後、イタリア料理店で修行してきた。  高齢に近づく親父のことも考え、家族で営んできた魚屋「魚兵」を、海鮮イタリアン料理の店にして継ごうとしているのだ。  この件について、親父は快く受け入れてくれ、母親と共に店を手伝ってくれるとも言ってくれた。  俺には弟のタクミがいるが、まだ中学生だ。 料理の道に興味をもってくれ

          【短編小説】消さずに続けていく

          【短編小説】海と陸を思う空

           時々亡くなった妻のことを思い出す。 私くらいの歳になると、色々な経験を踏んでいるが、 妻が亡くしたことは「経験」になるのか「出来事」になるのか、 はたまた「事件」になるのか。 これをどういえばいいものか、わからないでいる。  妻が亡くなったのは、息子が10歳の時だった。 息子は、妻が30代後半、私が50代になって産まれた子だ。 私が「空也」妻が「七海」という名前だったので「空と海」ときたら、という遊び心も相まって、息子には「陸」と名付けた。  陸は今17歳になり、母を亡く

          【短編小説】海と陸を思う空

          【短編小説】今日は繁忙日

          ① 中学3年のユウヤとリクは 学校からの帰り道に必ず立ち寄る場所がある。 それは昔からある駄菓子屋「ハマノ」だ。  きっかけは夏休み、学校の登校日の帰り道だった。 あまりの暑さにユウヤは「ハマノ」に立ち寄り、 ソーダアイスを、店頭にある赤いベンチに座り食べていた。 そこへリクが通りかかり、声をかけられたのだった。 「あれ、ユウヤやん。」 「あーおまえか。」 「なにしてんねん。」 「みてわからんか、アイス食ってんねん。」 「わかっとるわ。俺も買おー。」  リクはユウヤと同じ

          【短編小説】今日は繁忙日

          【短編小説】悲しさの余情

           今の土地で働きだして、もう3年が経とうとしている。 私は忙しくも充実している日々を送っていた。  仕事が終わり、私は駅のホームにいる。 スマホを観ると、留守電のメッセージが1件入っていた。 母からだった。  私はメッセージの内容を聞き、すぐに母に連絡をした。 午後6時、帰宅ラッシュの時間だ。 ホームの雑踏で、母の話を聞き取れるだろうかなんて 考えることが出来なかった。  父が亡くなった。 営業先に向かう途中、交通事故にあったのだという。  急いで自宅に帰り、簡単に荷

          【短編小説】悲しさの余情

          【日記】自由につぶやいています②

          お菓子のきのこの山派とたけのこの里派。 楽しい争いだが、私はきのこの山派である。 クラッカーにチョコの塊が乗っているなんて最高だと思いませんか? 他には、ポッキーは昔あった、アーモンドポッキーが一番好き。 今はないのでイチゴポッキーかなあ。 ポテチはカルビーより湖池屋派。でも一番はチップスターかも。 カップヌードルはラクサが好き。 カップ焼きそばは、UFOじゃない方の日清の焼きそばがいい。 飴は落花生が入っているのが好き。キャラメルはハイソフト。 書いていたら楽しくなって

          【日記】自由につぶやいています②

          【超短編小説】朝の顔見知り

          毎朝乗る通勤電車。 乗る車両も同じ。 合わす顔も同じ。 みんなスマホを観ていたり、音楽を聴いていたり 左右に揺られながら自由時間を過ごしている。 さて、先週あたりから、ある人の顔が見えない。 知らない人だし、特に気に掛ける必要もないのだが。 電車を降りれば、そんなことも忘れて仕事に向かうのに ちょっとした顔見知りだというように、気になったりして。 きっと、今までよりも明るい道に進んだのだと願う。 同じ車両にいた「顔見知り」に幸あれ。

          【超短編小説】朝の顔見知り