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中継地点の街で見る関東の大雪。という話

東京の雪は特別。

そんな事を心にしまいながら、ここ最近は流し見してた天気予報を見ていると、不意打ちのように雪のマークが出ていました。しかも、この辺にしては随分な大雪となるらしい。

ただでさえ降雪なんて滅多に無い地域で大雪になるなんて耳にしてしまったら、都心方面へ行ける機会を見つけたい。
とはいえ、その日は雪とか関係無く千葉方面に行かなければならず、都心へ行くのは大分無理ゲーでした。
これはこれで仕方なく、折角なので身近な街の中から滅多に見ることのない雪を撮影してみることにしました。

というわけで、少し前にあった大雪の日、松戸という街を訪れました。



この街へ個人的に思う事として、東京から千葉方面へ行く際に中継地点となりやすく便利な場所で、素通りしてしまうかと言われるとそうでもありません。
我ながら曖昧になってはしまうものの街を撮る上で撮りたくなる要素というものはあり、少なくともこの街の駅周辺はそれが割と揃っててたまに撮りたくなります。
そういう主観的な好みを差し引いても、年々コツコツとこの街の景観は刷新されていっており、現在も駅周辺は改良工事が行われていたりするのでまだまだ都市として進化する街だと勝手に思ってます。あくまで駅周辺から感じる見た目の話だけど。




それにしても、場所に限らず夜の街を撮影するのは苦手に思います。というか、興味が一定のラインを越えられないので、苦手なまま撮らずに避けていたんですよね。
なんか明るいところだけに焦点が流れてしまいそうで、小さな何かを見落としている気分になってしまいそうなんですよね。たたでさえ、なのに。
スローシャッターで撮れるならそういうのはあまり無いけれど、アレも結構根気が必要に思えて中々やれていなかったり。




後ろ向きなことばかり考えてしまいそうな夜の街の撮影だけど、良い部分ももちろんあります。

暗闇の中でも目立てるほどの景色だったら写真として切り取ってもそのまま惹かれますし、夜になると行き交う人も荷を下ろしたように変化するので、その時間帯でしか撮影できない街の賑わいが確かにあります。
その光景を見てしまうと、一概に撮りたくないとも言えないから困っちゃうものです。雪なら余計に。




暫く雪の中を歩き続けた先でこの街を見下ろせる場所へ訪れました。周りには誰も居ません。
ここから見下ろす景色は好きで、今回は雪パワーを一番に感じられる場所にもなりました。
見慣れた景色とはいえ、見慣れてるだけに雪の粒でボケたように包まれている街を見ると、この地域における異常気象という認識が増します。
幻想的というより「なんか世界終わりそうだな」と退廃的なことを思ってしまいました。でも、その静謐な雰囲気は街が休憩してるみたいにも思えて良い。
ある意味、身近な景色ゆえに出てくる街への感情かもしれません。



というわけで、今年の雪は例年通りの東京都心の街ではなく、身近な千葉方面の街で撮ることとなりました。結果、かなり良かった。


ここ最近は自分の中で街を撮ることへの考え方が目まぐるしく変化していて、もう何が何だか分からないぐらい。
ただ、予め何もかもわざわざ都心方面で撮影することを意識せず、もっと身近な街にもフォーカスしてもいいんじゃないかと今回の雪の街の写真を見ながら少し思い始めている。
身近に思えるほど通っている街なんだから、何かしら惹かれる部分はもっと出てきそう。

これが雪という滅多に無い機会との相乗効果による一時的なものなのか、果たして。

とりあえず、この街はまた撮ってみたい。

筆者 / iris_7f(あいりす)
普段は千葉県を中心に、色んな活動にこっそり関わっています。
メインは神社仏閣、そのほか自然や街の日常風景などいろいろ撮ります。

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