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金銭感覚

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お金は上手につかいたい。不定期更新。
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起きて半畳、寝て一畳

↑前回のつづき それでも車の免許があったら楽しいかもしれないと思っている。是が非でも欲しいとまでは行かないが、乗り物酔いの元凶として車を忌避してきた今までの態度からすれば120度くらいの方向転換といえる。 以前の記事で家に固執する必要がないと気づいてから車中泊という選択肢が視野に入るようになった。昨今のキャンプブームの流れでも注目されているが、べつにアウトドアで「うぇーい」したいわけではない。 車にはなるべく乗らないように、乗ったとしても早く降りることばかりを考えていた

お金で買う知識

前回に続いて運転免許の取得に30万円かかるという現実をあえて飲み込まずにじっくり味わっている。乗り物酔いの件は置いておくとしても、知識をお金で得ることに少なからず抵抗がある。 それが悪いことだとは思わないし、むしろ有用なのはわかっている。「知っている」と「知らない」の間には無限の高低差があって、その価値はプライスレスだ。値がつけられないものをお金で買えるなら安いともいえる。 ただ、そのプライスレスはネット上にもゴロゴロと転がっていて無料で手に入る。教本に載っている知識はお

自分で運転すると酔わない説

遠くを見ていれば酔わない説は簡単に否定できる。実際に試すことができるからだ。視覚と平衡感覚のズレが問題なら目を瞑れば済む話でもある。人によっては効果があるのかもしれないが、僕の助けにはならなかった。 予測できない加速度の変化が原因だという指摘もある。だから自分で運転すれば酔わないとか、そうやって車の挙動に慣れることで他人の運転でも酔わなくなるとか言われる。 これは有望な気がする。毎日同じ区間の電車に乗っていても酔う時と酔わない時があった。体調にもよるのだろうが、大抵の場合

金の亡者

前回のつづき 嫌儲というネットスラングがある。読み方は人によって違うが、儲け主義を嫌うという文字通りの意味だ。 金の亡者、あこぎな商売、守銭奴などお金儲けに批判的な言葉は多くあれど、そうした言葉を口にする人たちを端的に表す言葉はなかったように思う。ひろゆきさんによる造語だそうで流石というか何と言うか。 生きるためにお金は必要だ。衣食住だけなら頑張れば自給自足できるかもしれない。しかし、他人の創造性からしか摂取できない栄養素が存在し、欠乏するとオタクは死ぬ。その他人にも生

終活とコスパ

↑前回のつづき 持ち家での孤独死が怖いのは長期間発見されないためだ。死んだ後に怖いも何もないが、片付けてくれる人の立場を思うとなるべくフレッシュなほうがいい。家の鍵は僕しか持っていないので相当状態が進まないと強行突入に至らないだろう。 その点、ホテルやネットカフェに滞在していれば万が一の突然死でもたぶん24時間以内には発見される。あくまでも保険としての話である。死ぬ前提で宿泊するような迷惑客にはなりたくない。 それなりに費用はかかる。ネットカフェ難民という言葉があるくら

計画通りに行かなくても

リボ地獄の弟に計画性を持てと説教したことがある。月の予算を決めて日割りした金額を目安に毎日生活するよう勧めた。自制心だけでは難しいかなと週に一度支出を振り返る会を設けたら平然と虚偽申告していて僕の心は病んだ。 他人に干渉するもんじゃないと改めて思った話だが、計画と実行の大切さを再認識した出来事でもあった。 計画は目的を達成するために立てられるものだ。結果が出るまで成否がわからないのはギャンブルに近い。途中経過が計画とズレ始めた段階で対策を打てれば成功率は高まる。 大きな

触れてはならない

お釣りを手渡しでなくトレイに置かれて怒り出す人がいるらしい。そんな時代もあったんだなと勝手にセピア色の光景を想像していたら新型コロナの自粛が明けた頃の話だと知って驚いた。僕はトレイで渡して欲しい。 他人と指先が触れ合うのが怖い。感染症よりも身近で即時的なリスクである静電気を恐れている。乾燥している今の時期こそ警戒が必要だし、一度経験した痛みは半年は忘れない。つまり一年中ビビりたおしている。 感染症リスクへの懸念からキャッシュレス決済が改めて注目されたのは追い風だったと思う

知識の商品価値

文芸の魅力は体験にあるのだろう。語感を味わうとか、行間を想像するとか、著者や登場人物に共感するとか。僕は文字情報の理解におそらく人一倍の労力を要するため、面倒くさいが先に立つ。だから敬遠している。 noteや書籍の文章は体験を目的とするものばかりではない。言語は知識を伝える。文芸はそこから派生した一例に過ぎない。 ここからが本題で、僕は知識にもお金を払いたくない。 基本的に知らないよりは知っている方がいい。情報を制するものが世界を制すという言葉にも頷ける。が、知識を売買

読書嫌いの自己分析

noteにこれを書くのはいささか憚られるが、お金を払ってまで文章を読みたいと思わない。文筆業を全方位にディスっているのではなく、僕個人の問題として文字から情報を得ることに少なからず負荷を覚える。 いくらガンダムが好きでも組み立てが苦手な人はプラモデルを買わないだろう。それと同じ理屈だ。 文章は先頭から末尾まで直列に文字が並んでいる。途中に改行や段落があっても本質は変わらない。その直列データを分解して立体的に再構築することでようやく理解に至る。僕はこれが不得手らしい。電話が

リーズナブル

たぶん平均より財布の紐が堅い。貧乏ではないが裕福でもない家庭で育ち、社会に出てからは必要十分な収入を得るために一日6時間勤務を基本としてきた。今は早期退職して年金受給までやり過ごそうとしている。 無駄遣いは生活の質を脅かす。高級腕時計を買って食料を買えなくなるのは困るのだ。毎日を健康に過ごすには節約せざるを得ない。 では潤沢にお金があったら高級腕時計を買うのか。 結局買わないと思う。身体に何かを巻きつけるのが嫌いなので普段から腕時計はしない。機械式時計はたしかに僕の心を

ご祝儀という名のパーティー券

結婚式のご祝儀が少なくて云々、というネット記事を見た。 ご祝儀をもらう予定もあげる機会もない僕にはまったく無縁のことだが、この因習は一体誰が得をしているのか。 お金の話に限ると知り合いが多いほどたくさんもらえる。が、知り合いが結婚すれば今度は自分があげる番になる。なれば既婚者、または結婚しなさそうな知り合いをたくさん持つことがゲーム理論においては正しい戦略になる。 知り合いが多くて結婚しない人が一番損をする。かといってご祝儀目当てで結婚する人も少ないだろうが、いくらかは

500円玉

電子マネーを利用するようになって久しいが、相変わらず家に小銭がたまっていく。小規模なお店や多くの自動販売機はまだキャッシュレスに対応しておらず、僕も家を出る時は使うつもりのないお札を一応何枚か持っていくだけなので、結果的に以前より小銭がたまりやすいシステムが完成している。 数ヶ月前、自動販売機のお釣りに見慣れない物体が含まれていて、何事かと思ったら新500円硬貨だった。なにこれカッコいい。外側と内側で色が違うの。どんな構造なのかと調べてみると次の動画が見つかった。 造幣局

お金で得られるもの

借金地獄もそうだが、お金に関する言葉にはネガティブなイメージをまとうものが多い。金の亡者、金に溺れる、拝金主義、成金趣味、などなど。 実際のところ、お金には何の罪もない。 なりふり構わずにお金を欲しがる人の姿がお金の印象を悪くしている。しかし、金の亡者が本当に欲しいのはお金ではなく、お金で得られる何かである。それはグルメだったり、衣服やアクセサリーだったり、あるいはお金持ちという形のないステータスかもしれない。 お金は依存を媒介する。僕が毎日ご飯を食べられるのはどこかの

2022年の買って良かったもの

年を経るにつれて終活とまではいかなくても家に物を増やしたくない気持ちは強まっていく。買い物をするときは熟考した上で厳選して結局買わないことが多いのだが、昨年末に買った湿度計がとても有能で満足している。 タニタ 温湿度計 TT-580 WH これも加齢の影響なのか、とにかく冬場の乾燥がきつい。皮膚の痒みは掻けば掻くほど痒くなる。苦痛レベルとしては痛みより痒みのほうが上なのではないかとさえ思える。で、乾燥対策をするにあたって、まずは現状を把握するためにこの湿度計を購入したのだ