はじめ

兵庫県在住の会社員です。高校の授業で倫理学に興味を持ち、大学で日本倫理思想史を専攻。社…

はじめ

兵庫県在住の会社員です。高校の授業で倫理学に興味を持ち、大学で日本倫理思想史を専攻。社会人になり「倫理学に関する古典の魅力を多くの人に伝えたい!」という思いが芽生えました。noteでは倫理学に関する古典の内容を分かりやすく紹介しています。

マガジン

  • 昨日よりちょっと良い人になるための日本思想

    「誰でも分かる」「5分で読める」をモットーに日本思想古典の言葉を紹介するマガジンです。読んだ後、昨日よりちょっとだけ良い自分になれる記事を投稿します。

  • もしも高校倫理の先生が○○だったらシリーズ

    倫理学の古典を専門用語無しで紹介しているマガジンです。お忙しい方は太字の部分を追っていただけばおおまかな内容が分かるようになっています。私の記事を入り口として是非原本を読んでみてください。

最近の記事

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私のミッション

皆さんはじめまして。 はじめと申します。 この記事では私が生涯かけて取り組みたいミッションを語ります。 私のミッションは「倫理学を学ぶ人を増やすこと」です。 あなたの人生を豊かにするものはなんですか? 様々な答えが想定されますが「良い人間関係」は必須の条件だと思います。 どんなにお金持ちになっても友達が一人もいないのでは豊かな人生とは言えませんよね。 では、良い人間関係を築くにはどうすれば良いんでしょうか? 答えはシンプルで、まず自分が良い人間になることです。 心理学

    • 人をけなしてはいけない

      ご訪問ありがとうございます。 はじめです。 昨日よりちょっとだけ良い人になるための日本思想 今日のテーマは「人をけなしてはいけない」です。 鎌倉時代に北条重時という人がこんな言葉を残しています。 会食の場で自分にトークの順番が回ってきた時、話が上手なところを見せるために笑いを取りたくなりますよね。 そんな時、他人の欠点や、誰かの失敗談は笑いを取りやすい話題です。 しかし、他人をけなして笑いを取ることは褒められた行為ではありません。 むしろ、一笑い取ることと引き換えに

      • 強すぎる欲には御用心

        ご訪問ありがとうございます。 はじめです。 昨日よりちょっとだけ良い人になるための日本思想 今日のテーマは「強すぎる欲には御用心」です。 鎌倉時代に北条重時という人がこんな言葉を残しています。 現代の若者にはハングリー精神が足りないとよく言われます。 「貪欲」という言葉は現代ではもてはやされがちです。 しかし、強すぎる欲求に身を任せてしまうのはやはり破滅への道です。 なぜなら、身体的欲求は理屈を超えて人の体を動かすからです。 例えば、ダメだと分かっているのについつい

        • 他人に完璧を求めない

          ご訪問ありがとうございます。 はじめです。 昨日よりちょっとだけ良い人になるための日本思想 今日のテーマは「他人に完璧を求めない」です。 鎌倉時代に北条重時という人がこんな言葉を残しています。 あなたの最も仲の良い友人を思い浮かべてください。 さて、その友人は欠点の一つもない完璧超人でしょうか? そんなことないですよね。 あなたが先ほど思い浮かべた方と友人関係を維持できているのは欠点があるからと言ってその方を拒絶していないからです。 逆もまた然りで、あなたも完璧な

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        私のミッション

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        • 昨日よりちょっと良い人になるための日本思想
          7本
        • もしも高校倫理の先生が○○だったらシリーズ
          11本

        記事

          他人と比べないこと

          ご訪問ありがとうございます。 はじめです。 昨日よりちょっとだけ良い人になるための日本思想 今日のテーマは「他人と比べないこと」です。 鎌倉時代に北条重時という人がこんな言葉を残しています。 人が自分と他人を比べてしまうのは安心したいからです。 不安だから自分より悪い状況の人を見つけて「あの人よりはマシだ」と思いたいんです。 他の人を見ているようで実際は自分の心を慰めているだけですね。 他人との比較が行き過ぎると、他の人に自分を良く見せるために善行を行うようになり

          他人と比べないこと

          気の合わない人にこそ

          ご訪問ありがとうございます。 はじめです。 昨日よりちょっとだけ良い人になるための日本思想。 今日のテーマは「気の合わない人にこそ」です。 鎌倉時代に北条重時という人がこんなことを言っています。 どんな組織に入っても必ず出会う人がいます。 それは、気の合わない人です。 組織である以上は気の合わない人とも一緒にやっていかねばなりません。 でも、気の合わない人とはやっぱり合わないので苦労します。 気の合う人と合わない人が同じ行動を取ったら、後者だけムカついたりします。人

          気の合わない人にこそ

          人から指摘を受けたら

          ご訪問ありがとうございます。 はじめです。 昨日よりちょっとだけ良い人になる日本思想。 今日のテーマは「人から指摘を受けたら」です。 鎌倉時代に北条重時という人がこんな言葉を残しています。 いままで上司や先輩から教えていただいたことをあなたは何個身につけていますか? 「あなたの為を思って」という言葉は確かに毒を含んだ言葉です。 何が本人の幸せなのかを外から定義しようという強引な意思をはらんだ言葉だからです。 しかし一方で、あなたを良い方向に導いてあげよう、あなたが不

          人から指摘を受けたら

          人の悪口を聞いたら

          ご訪問ありがとうございます。 はじめです。 昨日よりちょっとだけ良い人になる日本思想。 今日のテーマは「人の悪口を聞いたら」です。 鎌倉時代に北条重時という人がこんな言葉を残しています。 学校でも、職場でも、他人の悪口を聞く機会は必ずあります。 そんな時、あなたはどう対応しますか? 北条重時の言葉によればポイントは2つあります。 双方に言い分があるはずだから安直に判断しないこと。 好き嫌いではなく合理的に判断すべし。 悪口や陰口は、有罪ありきの裁判みたいなもので

          人の悪口を聞いたら

          もしも高校倫理の先生が孟子だったら。『孟子』

          孟子「こんにちは。私の名前は孟軻。孟子とも呼ばれている。今日は僕が倫理の授業を担当するよ。よろしくね。」 生徒一同「よろしくおねがいします。」 性善説について 生徒A「孟子と言えば性善説が有名ですよね。詳しく教えてください。」 孟子「人間は四つの善い心を持っている。憐みの心、悪を恥じる心、譲り合いの心、善悪を見極める心の四つだ。これらは人間ならば生まれつき備わっている心だから大切に育てようってのが性善説の概略だ。」 生徒A「荀子の性悪説とは真逆の考え方なんですか?」

          もしも高校倫理の先生が孟子だったら。『孟子』

          もしも高校倫理の先生がエピクロスだったら。『エピクロス』

          エピクロス「こんにちは。僕はエピクロス。今日は古代ギリシアから皆に倫理の授業をするためにやってきたよ。よろしくね。」 生徒一同「よろしくおねがいします。」 エピクロス「さて、さっそく質問だ。人生の目的ってなんだと思う?」 生徒A「人生の目的は…やっぱり幸せになることですね。」 エピクロス「そうだね。じゃあ、幸せってどんな状態を指すのかな?」 生徒A「その質問の答えを得るために私はここに座っています。」 エピクロス「もっともだ。じゃあ僕の考えを話そう。肉体において苦

          もしも高校倫理の先生がエピクロスだったら。『エピクロス』

          もしも高校倫理の先生がエピクテトスだったら。『人生談義』

          エピクテトス「こんにちは。私はエピクテトス。今日は古代ローマから君たちに倫理の授業をするためにやってきたんだ。テキストは私の弟子であるアリアノスが書き残したものを使うとしよう。よろしくね。」 生徒一同「よろしくお願いします。」 力の及ぶものと及ばないもの エピクテトス「倫理の、つまり善悪の話をするなら自分の力が及ぶものと及ばないものを明確に区別するところから始めよう。自分の力が及ぶものとは判断、衝動、欲望といった自分の内にあるものが当てはまる。逆に肉体、財産、評判といっ

          もしも高校倫理の先生がエピクテトスだったら。『人生談義』

          もしも高校倫理の先生が荀子だったら『荀子』

          荀子「こんにちは。僕は荀子。今日は古代中国から君たちに倫理の授業をするためにやってきた。よろしくね。」 生徒一同「よろしくおねがいします。」 後天的努力のみが大切 荀子「まず君たちに質問だ。天才って居ると思うかい?」 生徒A「生まれつき特別な才能を持つギフテッドと呼ばれる人たちが世界中に居るそうですよ。アインシュタインなんかが代表的です。」 荀子「僕は天才なんていないと思ってるんだ。生まれた瞬間はみんな大差無い。あらゆる差は後天的な努力によって生じると考えてる。アイ

          もしも高校倫理の先生が荀子だったら『荀子』

          もしも高校倫理の先生がセネカだったら。『生の短さについて他二篇』

          人生を浪費せず活用しよう セネカ「こんにちは。僕はセネカ。今日は君たちに倫理の授業をするために古代ローマからやってきたんだ。よろしくね。」 生徒一同「よろしくお願いします。」 セネカ「最初に1つワークをやってもらおうかな。まず昨日の行動を振り返って何にどのくらい時間を使ったか書き出してみよう。次に書き出した行動の中から自ら進んで自分を磨いた行動を探してみよう。」 生徒A「えーっと…学校は自ら進んで行ってるとは言い難いし、帰ってからは遊んじゃったしなぁ…」 セネカ「そ

          もしも高校倫理の先生がセネカだったら。『生の短さについて他二篇』

          もしも高校倫理の先生がカントだったら。『実践理性批判』

          カント「こんにちは。私はイマヌエル・カントといいます。近代のドイツから来ました。この授業では私の道徳哲学を皆さんに紹介します。テキストは私の著書である『実践理性批判』を使います。今日はよろしくお願いいたします。」 生徒一同「よろしくお願いいたします。」 みんなに通用するマイルール 生徒A「カント先生と言えば【君の意志の格律が、いつでも同時に普遍的立法の原理として妥当するように行為せよ】って言葉が有名ですよね。どういう意味なんですか?」 カント「みんなに通用するマイルー

          もしも高校倫理の先生がカントだったら。『実践理性批判』

          もしも高校倫理の先生が老子だったら。『老子』

          老子「皆さんこんにちは。今日はこの『老子』というテキストを使って生き方についての授業を行います。よろしくお願いいたします。」 生徒A「先生、私なんだか体調が悪いみたいです。先生の姿がぼやけてしまってよく見えません。」 老子「大丈夫ですよAさん。実は私が本当は誰なのか私自身も分からないのです。だから皆さんから私の姿はぼやけて見えているのです。春秋時代の中国から来たことは分かっているのですが…まあ、とにかく始めましょう。」 上善は水の若し(ごとし) 老子「私はね、善い生き

          もしも高校倫理の先生が老子だったら。『老子』

          もしも高校倫理の先生がマルクス・アウレーリウスだったら。『自省録』

          『自省録』のテーマ=人として正しい生き方とは? アウレーリウス「皆さんこんにちは。私はマルクス・アウレーリウス。古代ローマから来ました。後世の皆さんからは哲人皇帝なんて呼ばれています。今日は私が書いた『自省録』というテキストを使って授業をします。よろしくお願いします。」 生徒一同「よろしくおねがいします。」 アウレーリウス「さて、私が書いた『自省録』は厳密に言えば哲学書ではありません。皇帝としての仕事の合間に私の心に浮かんだ言葉を集めたものです。そこに記された思想は私の

          もしも高校倫理の先生がマルクス・アウレーリウスだったら。『自省録』