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絵本紹介『10(とお)までかぞえられるこやぎ』。何度も読んで気づいた、秀逸なストーリーと構成。

最近、家族で図書館に通い始めて、いろんな絵本を読む機会に恵まれています。


今回は借りてきた絵本の中から、子供たちがとても気に入った1冊をご紹介しようと思います。

『10(とお)までかぞえられるこやぎ』
アルフ プリョイセン 作, 林 明子 絵, 山内 清子 訳

最初に読んだ時は、正直、え?なんで?どゆこと??と思ってしまいました。
動物たちが子ヤギを追いかける理由が、全く分からない。なんだか微妙にフラストレーションを感じてしまう、くらいでした。

他方、子供たちは最初からすごく気に入って、本当に毎日と言っていいほど読み聞かせをしていると思います。

そうやって何度も読むうちに、私の見方が少しずつ、変わってきました。

最初、こやぎが数をかぞえることを、他の動物たちは忌み嫌い、拒み、怒り、こやぎを捕まえようとしました。
しかし、物語の最後には、こやぎが数を数えることで全員が安堵し、こやぎを讃えるのです。

このストーリーから、全ての物事は捉え方によって、相手を安心させることもあるし、一方で相手に警戒心、猜疑心、敵対心を抱かせることもあるんだ、と考えさせられました。

読みかけの「7つの習慣」にも似たような記述がありました。それは自分が相手や物事をどう捉えるかは「自分の価値観や見方」による、という点です。
例えば目の前で大騒ぎしている子どもがいたときに、「しつけがなっていないなぁ」と思うのか、「もしかしたら何か困っていることがあって、騒がずにはいられないのか」と思うのか。
確かに日常生活で、「相手がどうあるか」ではなく「自分がどう見るか」というフィルターを通して相手を捉えていることが、多いと感じます。

自分が役に立たないと思ったり、周囲に認められないと思っていることでも、もしかしたらどこか遠くにいる他の誰かに、役に立つこともあるかもしれない。
そうやって、お互いが持っている素質で補い合い、私たちの生きる社会が支えられているんだろうなぁと、考えさせられました。

また、絵本としてそうした背景を含みながらも、たくさんの動物が次々に現れて同じような展開になっていくこと、加えて読みながら数を数えることで、読んでいる子供が楽しめる展開に落とし込んでいるところが、本当に秀逸で素晴らしい!と感じました。

よくよく思い返せば、絵本ってけっこう最初に読んだときはストーリーに「?」って思うものが多くないですか?(…私だけ…?)

今回は、図書館で借りてきて2週間弱でもう20回ぐらい読んでいる気がしますが、これだけ何回も読んだから初めて、物語を俯瞰して自分なりの解釈や感想を抱くことができたんだなあ、としみじみ思いました。 
だから他の本も、「?」って思ったらむしろ、何度も読んでみよう!って思いました。

こーゆーことって、絵本だから、できることでもある気がする。
絵本って……楽しい!!

林明子さんの絵も穏やかで優しくてすごく素敵です。子供たちは林明子さん大好きです。
ぜひ読んでみてください!!


では、今日はこの辺で。

最後までお読みいただきありがとうございました !


hona


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