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Keychron K11 Maxの静音化②

前回の静音化①では効果がイマイチだったことと、キースイッチ交換ではスイッチ要因のノイズが大きそうだったので、今回は求める静音性に向けてキースイッチの静音化による検証を行いました。

キースイッチの構造

搭載されているGateronのロープロファイルスイッチの基本構造は、一般的なキースイッチと同じなので説明を省きますが、ノイズ発生箇所について説明します。

分解したキースイッチ

底打ち音は、押下時にステム底面の四角+丸形状のリブ部分がボトムハウジングにぶつかることで発生しているようです。
どちらも通常は全体で当たっているので、クッションを挟めれば底打ち音を改善できそうです。

戻り音は、押下後にステムがバネで戻されてトップハウジングにぶつかった際の音なのは明白です。
ステムの左右端に突起があり、その部分をトップハウジングで受けて止める構造となっていますので、突起もしくは受け部にはクッションを挟めれば戻り音も改善できそうな気がしてきました。

キースイッチの静音化

静音化処理したキースイッチ

分解して静音化するとなると、それなりの労力が必要となるので、効果が期待できる中でもなるべく簡単な方法にしてみました。

ボトムハウジング

ボトムハウジングの静音化

写真を見やすく加工してみました。
ステムの左右端が落ちてくるあたりに不織布テープを貼り付けております。そう、これだけ。
これだけで、底打ち音はびっくりするぐらい高高音が抑えられ、打鍵感も柔らかくはならないので個人的には満足です。
日東の不織布テープを使用してますが、織り目3山分がジャストサイズ(幅)です。

トップハウジング

トップハウジングの静音化

残るは戻り音対策ですが、色々と面倒な話があります。
① ファクトリールブでテープが付きづらい
② 形状にテーパーがかかっており貼り付けづらい
③ ステム側面に粘着部がはみ出すのでキーストロークのスムーズさが落ちる(抵抗感)
といった具合で、静音効果は高いものの難しさとデメリットもあるという点です。

①については洗浄すればいいのですが、、、面倒なので却下しました。また一通りルブするのも勘弁ですので。
②、③については組み付け時にはみ出さなければ、ある程度はなんとかなります。
仕上げにステムの左右側面に追いルブすれば粘着は回避できます。
(抵抗感は残る)
こちらも日東の不織布テープを3山幅でちょうどいい幅です。

静音化の効果

結論から言うと、静音化としては他何もしなくていいんじゃないかレベルです。
K11 Maxの吸音材の元々の効果もありますが、キースイッチからのカチャカチャとした高音が無くなることで、スコスコといった低くて気持ちいい音が響きます。
打鍵感としては抵抗感が増えた分、少し重く感じるのとスイッチの動きがモッサリして感じます。

今回の静音化方法は、正直Chocolate軸でやる必要はないと思います。
理由はよりモッサリかつ擦れ感が強すぎるためです。素の状態でも茶軸よりChocolate軸は擦れ感が強いです。
個人的なオススメはノーマル軸のフル静音化か、Chocolate軸のボトム静音化かなと思います。
(茶軸、赤軸は戻り音が一番うるさい印象)
Gateronロープロファイルには静音軸がないので、興味のある方は是非数個試してみてください。

追記)静音化②の打鍵音

反響音がある分、動画では高め・大きめに聞こえます。

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