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#逗子

『つながり続ける子ども食堂』を読んで

『つながり続ける子ども食堂』を読んで

子ども食堂というとどんな印象を抱くだろうか?個々に違う運用はあるので絶対的な定義は難しいが、「子ども食堂ってどんなところ?」と聞かれたら、僕の中では近所で行われていた「みんなの食堂(@逗子市久木会館 *コロナ禍で休止中)」が浮かぶ。

しばらくお休みしているのでうろ覚えになるが、大人が300円、子どもが100円だったかな?月1回目安の開催で先着100名が食事にありつける。

しかし、大変人気でオー

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マナーの限界

マナーの限界

先日読んだ『「しがらみ」を科学する』という本が面白かったので、その流れで山岸さんの著書を何冊か読みたいと思い見つけた。特に、1999年本ではあるが『安心社会から信頼社会へ』というのはコロナ禍において必要な視点であり、課題がまさにそこにあると思っているので、またamazonして届いていないが読むのが楽しみだ。

なお、この本は、社会心理学者である山岸俊男(*しがらみ〜の著者)さんと行動生態学者の長谷

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世界幸福度調査 ~住んでいることを自慢できる街に~

世界幸福度調査 ~住んでいることを自慢できる街に~

以前読んだ本の話。

世界幸福度調査
 みなさんは「世界幸福度調査」をご存知ですか? 簡単に言うと、世界各国で行われている調査(2017年は156か国)で「現在、幸せだと感じている人の割合」を示したものです。

 
 上位に入るのは北欧を始めとするヨーロッパの国々、そして中南米の国が多いのが特徴。日本は51位と先進7カ国の中では残念ながら最下位。経済力もあり、平均寿命も長く、治安も良い。それでも民

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『ドイツの学校にはなぜ「部活」がないのか』を読んで

『ドイツの学校にはなぜ「部活」がないのか』を読んで

先日読んだ、『ドイツのスポーツ都市』を読んで興味深いな〜って感想を書いて、著者のSNSをたどっていったらタイミングよく最新刊が出るじゃないか!ってことで早速読んでみました。

ドイツはフライブルクの街づくりや、住宅街を子どものための遊び場にする取り組みがあったりと参考にすべき事例があるのを知っているので、今回もとても興味深く読みました。

何より大切なのは著者も冒頭で述べているけど、
(以下引用)

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再読 『評価と贈与の経済学』

再読 『評価と贈与の経済学』

久しぶりに読んでみたのだけど、先日読んだ『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』で出てきた課題に対する1つの答えが書いてあるように思えたので。

この本では思想家の内田樹さんと社会評論家の岡田斗司夫さんによる対談(対談は2011年9月、発行は2013年3月)で、その当時から見た未来はこうなるだろう、こうなるといいよねという話をしているのだけど、その中で印象的なくだりをいくつか記す。

毎度のことな

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