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読書記録

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#日記

いろんな人の立場になってみる。

いろんな人の立場になってみる。

図書館で新作(新たに図書館に入った本で最近刊行されたとは限らない)の本が入ってくるとまめにチェックするようにしている。

webサイトが更新されて随分と見やすくなってきた。新作図書一覧を眺め、機になるタイトルがあるとジャケ買いならぬジャケ借りすることもあれば、タイトルを検索してレビューなどから決めることもある。

今回借りた決め手は、車いすに僕がのったことがなかったから。もちろん、自身が乗らざるを

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『SDGsな生活のヒント』を読んで

『SDGsな生活のヒント』を読んで

SDGsって良いことなのは良くわかるし、けれども日常生活で具体的にどんなことをすればいいのか?それに対するアクションの仕方を教えてくれる。

アルミホイル、洗剤、キッチンペーパー、洗濯機、掃除機、電池…といったようにその商品の持つ課題や使うならどんなものがいいか?また、個人が実際に取り組むことのできるアクションの提案をアイテムごとにしている。

この本が教えてくれるのは問題提起だけでなく、アクショ

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『ヒルは木から落ちてこない。』を読んで

『ヒルは木から落ちてこない。』を読んで

ヒルに対する研究をする子どもたちなのだけど、僕もいくつか間違った思い込みをしていた。

「木からヒルは本当に落ちてくるのか?」

「ヒルの生息範囲が広がるのはシカが原因なのか?」

こうしたテーマを1つづつ実証していく。その姿には脱帽。

彼らはヒルの生態に長け、研究のために最も簡単にヒルを捕まえるのだが、虫全般が苦手な僕にはとてもとても…と思いつつも苦手だからこそ、ヒルがどんな生き物なのか?興味

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マナーの限界

マナーの限界

先日読んだ『「しがらみ」を科学する』という本が面白かったので、その流れで山岸さんの著書を何冊か読みたいと思い見つけた。特に、1999年本ではあるが『安心社会から信頼社会へ』というのはコロナ禍において必要な視点であり、課題がまさにそこにあると思っているので、またamazonして届いていないが読むのが楽しみだ。

なお、この本は、社会心理学者である山岸俊男(*しがらみ〜の著者)さんと行動生態学者の長谷

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『日本のSDGs』を読んで

『日本のSDGs』を読んで

正直、僕はSDGsというものがいまひとつよくわかっていない。

なんというかピンとこないのだ。

恥ずかしながら、「持続可能な社会」を作るために必要な様々なことに取り組む。それくらいの認識であった。

いいことなのはなんとなくよくわかる。けれど、皆が一斉にSDGsを唱え、バッチやロゴを掲げる光景に違和感が強くあった。ひねくれているようで申し訳ないのだが、いいことをするにしても得意分野や専門性はそれ

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『新型格差社会』を読んで

『新型格差社会』を読んで

コロナ禍で可視化された日本における様々な格差について解説している。家族、教育、仕事、地域、消費の5つの分野に分けて書かれているのだけど、この中の地域格差に気になる下りがあったのでそれについて書いておこうと思う。

こうしてリモートワークが社会的に定着したとしても、100%フルリモートでない限り、遠方の地方への移住は難しい現実もあります。
それを示すようにコロナ以降、時に転入者が増加したのは、埼玉や

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『先生の"ごきげん思考"で、授業はうまくいく!』を読んで

『先生の"ごきげん思考"で、授業はうまくいく!』を読んで

Di-spoでごきげん授業を主宰する辻秀一先生の著書。

学校の授業でどのように生徒たちと向き合っていくか?というのを主眼に語られているが、これはクラブチーム、子育てなど、いかに子どもたちと向き合っていくか?そのためのヒントがたくさん綴られている。

何より、定期的に行っているDi-spoでの勉強会の振り返りができたという意味でも僕にとっては有意義であった。大切なことは繰り返していくことで身になっ

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再読 『登山者のための法律入門』

再読 『登山者のための法律入門』

知人のSNS投稿でこの本について触れられていた。それを見て、以前買って読んだことを思い出し、再読しようと思ったら見当たらず。結局、オンラインで注文して2度目の購入をした。

と言うわけで、再読に加え、再購入だ。

この本に限らず、本には読むべきタイミングのようなものがある。読みたいとおおって読んでみてもいまいち中身が入ってこなかったり、改めて読んでみるとたくさんの発見があったり。また、社会情勢は変

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『スポーツ都市戦略』を読んで

『スポーツ都市戦略』を読んで

この本では2020年後を見据えたとなっているが、オリンピックの有無に関わらずスポーツの視点を持ったまちづくりは重要だ。

健康は日本人に関わらず重要なテーマで、健康であるためにはスポーツに親しむための環境が本当にあるかが問われるからだ。そのためにはまちそれぞれの土地の特性や自然、立地…個性に合ったスタイルを実現する必要がある。

まちによってはそういった理由から立地がそぐわないのでスポーツに注力し

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『「絵になる」まちをつくる ~イタリアに学ぶ都市再生~』を読んで

『「絵になる」まちをつくる ~イタリアに学ぶ都市再生~』を読んで

「絵になる」というのは美学だと思っている。その価値観はそれぞれだが、こだわりを持つことでそれは達成される。一方で、こだわりたくともその裁量の範囲が狭ければ残念ながら「絵になる」ものを実現するのは大変に難しい。そう思っている。

古都と言われる京都でも鎌倉でも美しい寺社仏閣は残るが、その周りは現代的な建築や高層ビルが映り込んでしまうなど必ずしも「絵になる」状態を作り出せていない。仮に僕が外国からの訪

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『社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門』を読んで

『社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門』を読んで

日々の読書から。

大変印象的な一節があったので引用。

寄付者から協力者になってもらう。寄付モデルにおいて寄付者は顧客であり、1回お金を出していただくだけで放置しておいたら、2度とお金を出してもらえない。継続的に彼らに情報を発信し、関係づくりができる仕組みをつくり、彼らが継続的に寄付し、そして時にはクチコミの発信源となり、他の寄付者を連れてきてくれるようなサイクルを作っていかねばならない。 (中

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『自分でやった方が早い病』を読んで

『自分でやった方が早い病』を読んで

うん、まさにこれは僕の話。

僕は典型的な「自分でなんでもやってしまう」人間だ。もちろん、仕事で普段一人でやっている部分が大きいのもあるが、ジュニアトレイルはじめイベントなどが成長してくると全てをハンドリングするのは難しいし、効率が悪い。何より、最近は特にみんなのやりがいを大切にしたいと思っている。

参加者の皆さんに楽しんでもらうのはもちろんだが、僕一人でイベントをやってもそれはただの独りよがり

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『ドイツの地方都市はなぜ元気なのか』を読んで。

『ドイツの地方都市はなぜ元気なのか』を読んで。

ドイツ在住ジャーナリスト高松平蔵さんの著書を昨年から頻繁に読んでいる。著者の住むエアランゲン市を中心としてドイツにおけるまちづくりのあり方をいろんな切り口で紹介している。

今回紹介するのもその1つだ。僕は新しいものから読み始め、徐々に遡る形で読んでいる関係上内容が重複する部分もあるがそれは理解を深めることになっているし、そもそもドイツのまちづくりのあり方が「なぜ」だったり「どのような社会を作るか

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『コロナ後のエアライン』を読んで

『コロナ後のエアライン』を読んで

航空アナリストとして活躍する同級生、鳥海高太朗くんの新作著書。

数年前、スロヴェニアのナショナルエアーであるアドリア航空が破綻して渡航に困った時相談に乗ってくれたり、エアーの事ならなんでもござれ。

鳥海くんは、コロナ禍の旅事情や航空事情などテレビにも度々出演して解説をしています。

タイトルからして、今後の先行きの話ばかりだと思っていた。鳥海くんごめんなさい。

てっきり、そんな感じだとも思っ

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