見出し画像

カナダで賃貸物件探し~その1 ジョンの家

2024年5月1日に引っ越しをしました。今回は、引っ越しに至るまでに私がやったこと(物件探しから入居まで)をシリーズで詳しくお伝えします。

カナダで暮らしてみたいな、部屋借りたいなという人は、参考にしてください。特に一人暮らしの人。

ちなみに、想定しているのは私のように、ギリギリ+アルファのお金しか持たない人。そして、死ぬまで働き続けなければならないような人。富裕層の方々は関係ありません(そんな人は、私のnoteは見ていないでしょうが)。

尚、これは私個人の体験であり、物件や状況、家主によってやることは多少違います。

「カナダ 家の借り方」で検索すると、留学お助けサイトが書いている「借り方」「探し方」「不動産のプロが教えるコツ」といった記事が出てきます。

でも、率直に言って、「この人たち、本当に自分で借りたことあるの? ライターに必要情報だけ送って外注した記事なんじゃないの?」と思ってしまう臨場感のなさです。

一方、自分の体験を書いている人もいて、そういう記事は本当にもう千差万別というか、人によって違いますね。

そんな中、筆子の個人的な体験談も誰かの役に立つのではないかと思っております。個人的すぎて誰の役にも立たない可能性もありますが。


筆子のバックグラウンド

カナダでの家探しといっても、探している人の背景によって、流れが変わるかもしれません。

ワーキングホリデーでやってきたばかりで、そもそも長期間滞在する気がない人、大学の交換留学プログラムでやってきた人(こういう人は、家は用意されているから探さない気がしますが)、家族で移住してこれからカナダで末永く暮らそうとしている人など、その人の状況はさまざまです。

州によっても、システムや慣例が違うかもしれません。特に、カナダのフランス語圏であるモントリオールは、英語圏とはいろいろ違うので、モントリオールに住みたい人にはこの記事はあまり役立たないかもしれません。

私がどの州に住んでいるかはあえて書きませんが、「つぶやき」にのっている写真を見ていれば、わかる人にはわかるようになっています。

自己紹介に書いていますが、私はカナダに1996年の3月の半ばに来ました。つまり、この国にわりと長いこと住んでいる人間です。ステータスは永住権をもつ移民です。

ついでに言えば、カナダ人の元夫と1998年の夏ぐらいから先月まで同居していました。

カナダのコミュニティカレッジに2年通ってビジネスを勉強しました。とは言えあまりに昔のことなので、学んだことはきれいさっぱり忘れました。

英語は決して得意ではないですが(YouTubeで英語を教えている日本の方たちのほうがずっとうまい)、必要なときには英語をしゃべることができます。

カナダでまともに就職したことはなく(派遣で働いていたことはちょっとあります)、現在は、self-employed (自営業)です。

つまり、移住して間がなく、クレジットスコア(クレジットカードの使用歴をもとにその人の「信用度」を3桁の数字で表したもの)がゼロとか、クレジットヒストリーそのものがないわけではありません。

ただ自営業だし、運転免許もありません。1959年生まれの65歳で、カナダでは「シニア」と解される年齢です。

そんな筆子の場合はこうだった、という認識で読んでください。

前置きが長かったですが、ここから何をしたかを説明していきます。今回私は、2件しか物件を見に行きませんでした。1件目はジョンの家。2軒目は現在住んでいるカヴィの家です。

まずジョンの家に入居が決まるまでにやったことを書きますが、全部一気に書くと長くなるので、今回は彼の物件広告のみを紹介します。

「ジョンて、誰?」という人はこちらの記事も読んでください。

家を見つけるまで

上でリンクした記事にも書いていますが、2024年3月29日(グッドフライデーで祝日)、娘の家に行き、Apartments & Houses for Rent in Canada - RentFaster.ca という物件を探すサイトで家を探しました(娘が)

RentFasterは、賃貸物件を探す代表的なサイトで、検索オプションが豊富なので、使いやすいかもしれません。スマホのアプリもあります。

このサイトに物件を出すために、家主はお金を払っていますし、バックグラウンドチェックもされていると思うので、問題のある人が適当な広告を出すことはしていないでしょう。

賃貸物件を探す場所は、ほかには、地元の掲示板サイト(kijiji, craigslistなどその地方によっていろいろある)や、Facebook marketplaceが代表的なところでしょうか。新聞を読まないので知りませんが、新聞にも広告があるかもしれません。

今、大半の人はスマホで物件を探すので、やはり RentFasterが便利かと思います。

あとは、知人の紹介や、街をぶらぶら歩いていて、「Rent」と書いてある物件を見つける方法もあります。

ジョンの家の特徴

私がジョンの家がいいと思ったのは、娘が住む家から徒歩20分だった点ですが、物件そのものもわりと魅力的です(家賃以外は)。

ジョンの広告には以下の文句が並んでいました。和訳して紹介します。

■基本情報

1ベッドルーム・ベースメント

禁煙、ペット不可、路上に駐車(ガレージはないということ。通常ベースメントのテナントはガレージを持てません)

  • 家賃 $〇〇

  • ダメージ・デポジット 家賃と同じ額

  • お風呂1つ

  • 750スクエアフィート(およそ70平方メートル)

  • 家具なし

  • リース期間は交渉可能

  • 2021年の建築

  • 物件が備えているもの:ディッシュウォッシャー(食器洗い乾燥機)、ディスポーザル(生ゴミを粉砕処理機のことだと思いますが、未確認)、オーヴン/ストーブ、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機・乾燥機(自分の部屋の中)、窓のカバー(ブラインドみたいなもの)、塩ビニ系フロアリング(木みたいに見える床だけど100%、木ではない。プラスチックと木の割合は製品によって違うと思います)、パティオ/デッキ(これも未確認。通常、ベースメントにパティオなんて設置できないはずです。地下なんですから)、独自の入口、収納スペース

    〇〇(コミュニティの名前)のインフィル・レンタルスイートへようこそ(インフィルの話も、ジョンの記事や下でリンクしているベースメントの記事で詳しく書いています)

    広告が出ているなら、空いています(available)

    ワンベッドルーム、ワンバスルーム、リーガルベースメントスイート(リーガルは大文字でLEAGLと強調。リーガルベースメントについても下でリンクしているベースメントの記事に書いています)。

    完全にサウンドプルーフされたユニット。自分自身の暖房のための別のファーネス(メインフロアとファーネスをシェアしないということ。ファーネスについても過去記事で書いています)。

    2024年5月1日より入居可。

    レントは $〇〇 ユーティリティ(utilities 光熱費)込み。電気/ガス/水道含む。ケーブルとインターネットは含まない。

    (家賃を知りたい人は、恐れいりますが下記の記事を買って読んでください。300円です。無料で読める部分にもたくさん情報があります)。

部屋に含まれるもの:
・ウォークインクローゼット

・自分自身の部屋にあるランドリー(洗濯機と乾燥機)

・別の入口(メインフロアとは違う自分だけの入口)

・クォーツカウンタートップ(台所のカウンターが、水晶に似た人工の石。ちなみに、カヴィの家もそうです)。

キッチンのカウンターに興味のある人のために動画のリンクを貼っておきます。

https://youtu.be/35Trl9BurOA?si=iIJdo5PzZKUBoFDO


・ディッシュウォッシャーを含むフルキッチン

・自然光(比較的日当たりがいいベースメントという意味)

・9フィート・シーリング(天井の高さが9フィート-2.74メートル)

・禁煙

・すばらしいロケーション
〇〇カレッジあり、〇〇ショッピングモールまで車で5分、州立大学まで車で3分、〇〇ショッピングモールまで車で15分、〇〇大学まで車で7分、ダウンタウンの中心地まで車で12分、建設予定のLRTの駅まで車で9分。

*LRTは、Light Rail Transitのことで、カナダの都市を走っている鉄道システムです。地下鉄部分と地上を走る部分があります。

・すぐそばに川渓谷(river valley)の遊歩道あり。

物件の3Dツアーへのリンク。

要アプリケーション(申込書を出す必要があるということ)

敬具、ジョンとB

Bはジョンのパートナーです。彼女の名前も出してもいいかもしれませんが、どこにでもいるジョンとは違い、ちょっとめずらしい名前なので頭文字にしています。

補足

ベッドルーム

ベッドルームは寝室で、いわゆる居室、個人の部屋です。1ベッドルームは、キッチンのほかに居室が1つあるという意味。

1ベッドルームの物件は、私のような一人暮らしだけでなく、カップルで住むこともあります。寝室が同じなら、カップルでも大丈夫ですから。

人と部屋をシェアすれば、1人当たりの家賃が下がるので、2ベッドルームを借りて、知人(である必要はないけれど)と2人で住むのもありです。

「ベースメント」の記事にも書きましたが、私は自由が欲しくて引っ越しをしたので、人と住まいをシェアする意向はありませんでした。

ダメージデポジットの説明

ダメージデポジット(damage deposit)は、賃貸物件を借りる際に賃貸人(家主や管理会社)が賃借人(テナント)から預かるお金。

テナントのせいで物件が傷ついたり、契約違反があったりしたとき、それを修繕・補償するための費用として使われます。

ダメージデポジットは通常、1ヶ月分の家賃と同額です。何も問題なければ、その物件を引き払うときに、払い戻しされます。日本で言えば、敷金や礼金に当たるものでしょうか? 敷金と礼金が返ってくるかどうかは知りませんが。

家具なし・家具あり

物件にはテーブルやカウチなどの家具がついている場合と家具がついていない場合があります。

リース期間

賃貸契約は、12ヶ月(1年)が多いですが、家主がいいと言えば、6ヶ月や、10ヶ月など短期で契約することも可能です。もちろん、ある程度、長期で契約するテナントのほうが好まれます。

ジョンの家を見に行ったとき、中を見せてくれたエマとタイラーというカップルはタイラーの学校がある8ヶ月間だけ借りていました。

「タイラーが卒業したから引っ越すのよね~」とエマはうれしそうに言っていました。

路上に車を駐車すること

賃貸物件広告には、tenant parking (テナントパーキング)として、ガレージの有無が記されています。

ベースメントのテナントには、まずガレージはなく、家の前に停めることになります。

場所によっては、駐車スペースの取り合いになるかもしれません。

それと、カナダは寒いので冬、路上に停めているとやることが増えます。朝、すぐにはエンジンがかからないので、早めにエンジンをかけ、待っている間に、凍りついたフロントグラスやらを専用の道具でがりがりとこすって霜を取ったり、車に積もった雪をどけたり。これを寒い中(時には雪が降っている時に)、やらなければならないのです。

カナダの人は慣れているかもしれませんが、決して楽しい作業ではないでしょう。

ロケーションについて

ジョンの家とカヴィの家は同じコミュニティにありますが、ここはわりとロケーションがいいです。カナダの人は、通常、車で移動しますし、私が住む市の多くの会社はダウンタウンにオフィスがあります。

住んでみると閑静な住宅地という雰囲気で、学校やデイケア(託児所)もたくさんあり、公園も複数あります。

ただ、以前は目抜き通りのそばに住んでいたので、いろいろな店に徒歩で行けましたが、ここで徒歩で行ける店は、「採算取れてるのかしらん?」と思う、小さな地元のおじさん・おばさんがやっていそうなコンビニエンスストアなどだけです。

ちょっと歩けば(40分~50分でしょうか)、ドラッグストアやダラーストアが固まってあるショッピングエリアがありますが、歩いて行く人はいないだろうし、私もいろいろと忙しいので、今のところ娘の車で1回行っただけです。

*トップの写真はジョンの物件広告からキャプチャーしたキッチンの写真です。ただし、この写真は、デュプレックスの反対側の家の新築当時のものです。実際は、左側に流しが来ます。

この続きはこちら


記事を気に入ってくれたら、よければサポートお願いします。一口100円から、何度でもOK。いただいたお金は生活費と仕事の費用の足しにします。お金は空から降ってこないから。