牛山素行

静岡大学防災総合センターで、豪雨災害を主な対象とした災害情報学を専門に研究しています。…

牛山素行

静岡大学防災総合センターで、豪雨災害を主な対象とした災害情報学を専門に研究しています。https://note.com/disaster_i https://researchmap.jp/read0193057

マガジン

  • 牛山素行 災害調査メモ

    静岡大学防災総合センターの牛山素行による、風水害を中心とした災害調査に関する資料を目次的にまとめたものです。

  • 牛山素行 風水害の「避難」について

    洪水・土砂災害など、風水害時の「避難」に関係して書いた記事をとりまとめています。

  • 牛山素行 災害関係のいろいろなトピックス

    災害、防災関係で書いたことで、災害事例や特定の話題にかかわらず横断的な内容の記事をまとめました。

  • 牛山素行 静岡新聞「時評」寄稿記事

    静岡新聞「時評」欄に著者(静岡大学防災総合センター・牛山素行)に2,3ヶ月に1回程度の間隔で,災害に関係して筆者が考えることなどを寄稿しています.これらの記事を,紙面掲載後にこちらに転載しています.記事は字数制限がありますので,いろいろと追記している場合もあります.

  • 風水害犠牲者調査について

    筆者はここ十数年以上にわたり,風水害による犠牲者の発生状況の調査を続けています.その調査結果に関係する記事をまとめておきます.

最近の記事

  • 固定された記事

講演・ご取材などのご依頼

(2024年9月11日版) 講演・ご取材などのご依頼について 当方では,洪水・土砂災害を主な対象とした災害情報などについての講演、ご取材、原稿執筆、公的委員会委員などの取組に協力させていただいております。これらのご依頼に関しましては、当方の業務の都合がつく範囲内で承っております。 [参考] 講演実績 メディア報道 論文等 当方の考え方や最近の活動などについてはnoteやXをご覧下さい。 簡単な自己紹介 静岡大学防災総合センター教授・副センター長,日本自然災害学会副会長。

    • 2024年台風第10号関係 9月1日のメモ

       2024年台風第10号。9月1日には静岡ではだいぶ天気も回復してきました。引き続き大雨に警戒を、とはいうものの、1週間以上にわたる警戒にいささか疲弊してきた感もあるところでした。9月1日前後のポストなどをメモとしてまとめておきます。上図は9月1日24時時点の同日中の24時間降水量最大値分布を気象庁ホームページより。 避難指示などが長期化。私たち一人一人の判断が重要 電車が動き出した! 静岡県内の降水量などについて 2024年台風第10号関係で書いたものなどは下記にま

      • 2024年台風第10号関係 8月31日のメモ

         ゆっくりと日本列島付近に居座る2024年台風第10号。台風の中心位置ばかり見ないで、と日頃から言ってますが、8月31日にはもう本当に中心がどうこうという事は重要な情報ではないと強く感じるようになりました。8月31日のポストなどをメモとしてまとめておきます。上図は8月31日24時時点の同日中の24時間降水量最大値分布を気象庁ホームページより。 専門家にとって当たり前のことでも 緊急安全確保は  「危なそうだから空振りを恐れず最も強い情報を出そう」みたいな考え方で出すべき

        • 2024年台風第10号関係 8月30日のメモ

           2024年台風第10号、8月29日は未明に九州に中心がありましたが、夜になってもまだ瀬戸内海付近とゆっくりした速度で移動中。勢力は減衰しつつありますが、依然として中心から離れた各地に大雨をもたらしています。8月30日のポストなどをメモとしてまとめておきます。上図は8月30日21時10分の24時間降水量分布を気象庁ホームページより。 8月29日の降水量分布 24時間降水量の観測史上最大値更新地点と、絶対値が大きかった地点 1時間降水量の観測史上最大値更新地点 2024

        • 固定された記事

        講演・ご取材などのご依頼

        マガジン

        • 牛山素行 災害調査メモ
          8本
        • 牛山素行 風水害の「避難」について
          28本
        • 牛山素行 災害関係のいろいろなトピックス
          22本
        • 牛山素行 静岡新聞「時評」寄稿記事
          26本
        • 風水害犠牲者調査について
          16本
        • 2023年の梅雨前線による豪雨災害調査メモ
          8本

        記事

          2024年台風第10号 災害調査メモ

           2024年8月末から9月初めにかけて日本付近に接近・上陸した2024年台風第10号による災害に関連し、当方が記述したことやまとまった報道などを以下にとりまとめておきます。なお、各記事の記述内容は、各記事の執筆時点で得られた情報をもとに記述したもので、その後得られた情報により数値や見解が大きく変わっている場合があります。この場合も全ての内容を都度修正してはいないことをあらかじめご了解下さい。上記写真は気象庁ホームページより。 これまでの災害調査メモ

          2024年台風第10号 災害調査メモ

          2024年台風第10号関係 8月29日のメモ

           2024年台風第10号、8月29日は九州西部に接近、29日8時頃に鹿児島県薩摩川内市付近に上陸と発表されましたが、同日20時時点でもまだ有明海付近と、非常にゆっくりとした速度で北上中です。8月29日のポストなどをメモとしてまとめておきます。上図は8月29日21時の24時間降水量分布を気象庁ホームページより。 神門で72時間700mm超だが同地点の既往最大値は1322mm 「値としては大きくなさそうだけどその地域にとっては大変な雨量」が隠れる懸念 「降り始めからの雨量」

          2024年台風第10号関係 8月29日のメモ

          2024年台風第10号接近中 8月26~28日のメモ

           2024年台風第10号は非常にゆっくりとした速度で日本列島に接近中です。長丁場になってきました。8月26日から28日かけてのポストなどをメモとしてまとめておきます。上記写真は8月28日09時の気象衛星画像を気象庁ホームページより。 8月26日国交省・気象庁の合同記者会見(のメディア質問)を見て 日本気象協会が防災レポートを発表 ふだんと異なる要注意な気象状況の時に発表される資料です。 8月27日府県気象情報で、かなり大きな24時間降水量が数日続く という情報が出て

          2024年台風第10号接近中 8月26~28日のメモ

          重ねるハザードマップの「住所で検索」はおすすめできません

           8月10日に気象庁・国土交通省が共同会見して台風10号に対する警戒を呼びかけていました。その中で国土交通省「重ねるハザードマップ」の利用をすすめる話がありました。  重ねるハザードマップで関心のある地域の災害の危険性を見ること自体は大いに重要なことで、なにも違和感はありません。しかし、この資料ですすめられていた「住所で検索」する機能は、あえて一言で断定的に言いますと、おすすめできません。  重ねるハザードマップには上部に検索窓があり、ここに住所を入力すると、その位置にジ

          重ねるハザードマップの「住所で検索」はおすすめできません

          2024年7月25日の大雨による新庄市本合海での車の被災箇所について

          (2024年7月28日公開、8月11日加筆)  2024年7月25日夜、活発化した梅雨前線の活動により山形県、秋田県付近で大雨となりました。この大雨に伴い、25日23時40分過ぎ頃、山形県新庄市本合海(しんじょうしもとあいかい)では少なくとも4台の車が流され、そのうち山形県警のパトカーに乗車していた警察官2人が行方不明となり、26日にうち1人の死亡が確認され、28日にもう1人も意識不明の状態で発見されたと報じられています。大変痛ましい被害が生じてしまいました。  報道の映

          2024年7月25日の大雨による新庄市本合海での車の被災箇所について

          自然災害の基本的性質 山は崩れ、川はあふれる

          (2024年7月18日付静岡新聞「時評」欄への寄稿記事)  「この辺りの山は頑丈な岩石で崩れない」といった話を聞くことがある。あくまでも相対的な話としては、比較的崩れやすい、という所がないわけではない。しかし、残念ながら「絶対に崩れない山」というものは存在しない。  川についても同様だ。周囲より低い土地、川幅が狭くなった箇所の上流側など、相対的に川から水があふれやすい場所はある。しかし、「絶対にあふれない川」というものも存在しない。  山を構成する岩石は空気や水に触れて

          自然災害の基本的性質 山は崩れ、川はあふれる

          「防災気象情報に関する検討会」の最終とりまとめに思うこと

           2024年6月18日、気象庁が開催してきた「防災気象情報に関する検討会」の最終報告がまとまり、公表されました。筆者は同検討会に委員(第5回からは副座長、サブワーキンググループでは座長)として参加の機会をいただきました。以下ではこの最終報告の主な内容について、筆者の個人的な考えを記しておきます。あくまでも個人的な記述であり、同検討会あるいは副座長としての公式の見解といったものではありません。 なぜ今このような検討が行われたのか 一言で言えば、災害時の避難情報に関する様々な議

          「防災気象情報に関する検討会」の最終とりまとめに思うこと

          2023年の梅雨前線による豪雨災害調査メモ

          2023年6月から7月にかけての梅雨前線の活動による大雨に伴う災害について、静岡大学防災総合センターの牛山素行によるツイートなどもとに速報的にとりまとめたものです。※2024/06/10、マガジンから記事に変換しました。

          2023年の梅雨前線による豪雨災害調査メモ

          2022年9月23~24日の静岡県内での豪雨災害調査メモ

          2022年9月23日夜~24日朝にかけて、台風15号の影響により発達した雨雲による大雨で静岡県中部・西部を中心に豪雨災害が生じました。静岡大学防災総合センターの牛山素行による本災害についての調査報告などをとりまとめています。※2024/06/10、マガジンから記事に変換しました。 牛山 素行・北村 晃寿:2022年9月23日~24日の静岡県における豪雨災害の特徴、自然災害科学(日本自然災害学会誌)、Vol.42、No.1、pp.5-29、2023

          2022年9月23~24日の静岡県内での豪雨災害調査メモ

          2021年7月3日の静岡県熱海市での土砂災害に関するメモ

           2021年7月3日に静岡県熱海市で発生した土砂災害についての筆者の調査結果や関連資料をとりまとめています。※2024/06/10、マガジンから記事に変換しました。 牛山素行:2021年7月熱海市土砂災害にともなう人的被害の特徴と過去の災害事例との比較、自然災害科学(日本自然災害学会誌)、Vol.43、No.1、pp.29-46、2024

          2021年7月3日の静岡県熱海市での土砂災害に関するメモ

          2020年台風10号による災害に関するメモ

          2020年台風10号に伴って発生した災害についての調査結果や,災害発生前に記述した筆者の資料・記事をとりまとめています.ヘッダ画像は2020年9月6日12時の気象衛星画像,気象庁ホームページより。※2024/06/10、マガジンから記事に変換しました。

          2020年台風10号による災害に関するメモ

          令和2(2020)年7月豪雨による災害に関する調査メモ

          令和2(2020)年7月豪雨に伴って発生した災害に関する筆者の調査結果をnote等の記事にしたものをとりまとめています.ヘッダ画像は地理院地図の陰影起伏図より.※2024/06/10、マガジンから記事に変換しました。

          令和2(2020)年7月豪雨による災害に関する調査メモ