オヅソウタロウ

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伊勢と東京の2拠点でデザインの仕事をしています。ーーエッセイ・デザインのこと・伊勢志摩のことを綴っています。ーーイラストも自分で描いております。 メディアサイト:https://sahanzi.com/sahanzi-pocketbook

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最近の記事

朝熊平野を守る朝熊神社

朝熊町(あさまちょう)という町が伊勢にあります。 『あさくま』でなく『あさま』と呼びます。 しかし『朝熊神社』は『あさくまじんじゃ』と呼ぶようですね… 地元民ほど間違えやすい! この神社は伊勢神宮内宮の摂社です。 この神社は鏡宮神社と目と鼻の間くらいの場所にあり 写真にある青色の橋を渡るとすぐです。 (写真の右側に鏡宮神社があり左に朝熊神社) 橋を渡るとこのような入り口があり上に上がる階段があります。 右の小さい石の柱には うっすらで読みづらいですが『朝熊神社』と

    • 塩を作る神社

      神宮の祭典で使われるお塩や米はスーパーで買ってきたものではありません。 しっかりと太古から作る専門の神社があります。 地元民が海水浴に行く候補の一つに『二見』という海沿いの地域があります。 そこの二見地域にあった旧二見中学校の近くには御塩殿神社(みしおどのじんじゃ)という皇大神宮所管社があります。 大きな目印はなく、御塩殿神社と書かれた石が電柱の間に立っています。 この道路は車が1台ならゆったり走れるけど2台は難しいくらいの幅ですね。 その目印の反対側には鎌倉初期

      • 天空のポスト

        伊勢市と鳥羽市を結ぶ道、伊勢志摩スカイライン。内宮から三重県立陸上競技場に向かって車を進めると、その入り口が見えてきます。朝熊山の上を突っ切るような形で道が敷かれているため、道中はほぼ坂。そしてかなり蛇行しています。そのためスカイライン内へは歩きや自転車で入ることはできません。バイクでも125㏄以下のモノは通行禁止となっています。 なんせあの勾配ですからね…。通ったことのある方は共感できるのではないでしょうか。 鳥羽へ向かう、伊勢へ向かう際の利便性はさることながら、一番の

        • ざっくりデザイン史2

          前回のおさらい 前回まではアート・芸術に近いもの 『アール・ヌーボー』『アール・デコ』はアート・芸術に近いもので庶民の手の届く範囲とは言いましたが、現代の感覚で例いうユニクロで物を買うといった気軽さではありませんでした。 あくまで『新技術』を昔ながらの西洋の芸術や工芸にどう活かそうかというのが基本的な考えでした。 しかし、1907年頃『アール・デコ』と同じかちょっと前くらいの時代に 『作りやすくて、見た目も綺麗なものを作ればいいんじゃないの?』と言ったドイツ工作連盟(

        朝熊平野を守る朝熊神社

          駅前の鳥居と外宮参道

          内宮といえばおかげ横丁、じゃあ外宮は? 参拝に向かう道中、五十鈴川を傍目におかげ横丁に足を運んだ方は多いのではないでしょうか? お伊勢参りに来た旅人たちをもてなす役目は、時代が変わった今でも確実に受け継がれています。老舗はもちろんのこと、今風の店も少しずつ増えてきており、来る人たちを満足させるようなものとなっています。 では外宮前はどうでしょうか? 実はあるんです。 その名は「外宮参道」。市内で愛されている牛乳屋や、地ビールを販売をしている店、伊勢うどんの食べられる食

          駅前の鳥居と外宮参道

          印刷物の最適なサイズとは?

          普通に生活していてA4以外の印刷物に合うのは少ないと思います。 町内会のお知らせだとか、会社の資料だったりとか。学校なら配布されるプリントやお知らせはほぼすべてA4ではなかったでしょうか。 しかし、用途に応じて紙の大きさを変えると 伝わりやすさや手に取ってもらえる可能性がぐんと上がります。 サイズを間違えると 大きすぎて持ち運びずらかったり 逆に面積が小さすぎて読みづらかったり… シチュエーションに応じてサイズを判断するのもデザイナーの腕の見せ所だと思います。 今回は

          印刷物の最適なサイズとは?

          朝熊かけねば片参り

          「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」 伊勢のパンフレットや旅行ブックなんかで見たことある文言ではないでしょうか? 朝熊をかけるというのは朝熊山の事を指していて、皆山に登ってとある場所に向かっていたんです。 それが朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)。伊勢参りにやってくる人々はこのお寺にも訪れるのが古くからの習わしでした。 このお寺の本堂は国指定有形文化財として認定されていて、祀られている菩薩様も「福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくうぼさつ)」という

          朝熊かけねば片参り

          伝えたいことの整理術

          『伝えたいことがあるのに、上手く伝わらない』 その悩みの原因は『情報の優先順位が整理されてないから』がほとんどだと思います。 『どっちも伝えたい!』という方もいますが、絶対に天秤にかけどちらの方がより優先度が高いかはっきりしたほうが、伝わりやすいものが作れるはずです。 例えば、あなたが2人の人に同時に喋りかられたとしましょう。 2人がいったことを理解できますか?…無理ですよね(笑) 何にするにせよ、自分がその課題への理解ができてないと人に説明するのも難しいです。 そ

          伝えたいことの整理術

          伊勢の今と昔を繋ぐ『勢田川』

          伊勢市には地元民に親しまれている川が3つほどあります。 一つは宮川。川幅が広く夏には花火があがる祭りも行われており、中高生がズボンのすそを挙げて水遊びをしていることもしばしば。 二つ目は五十鈴川。伊勢を代表する神宮「内宮」のそばを流れる澄んだ川です。県外からやってきた観光客も、参拝の行き帰りで五十鈴川の土手沿いを歩いた人は多いと思います。 そして三つめは勢田川。河崎という街の傍を縫うように流れている川です。   澄んだ川、ではないものの地元民にとても親しまれている川です

          伊勢の今と昔を繋ぐ『勢田川』

          視線誘導の法則

          今回お話しする視線誘導のお話は覚えておくと簡単な資料制作などで役立ちます。 デザインは人体工学などのサイエンスを駆使して『伝わる』効果を増進することがほとんどなのですが、視線誘導の法則は皆さんの日常生活に溶け込みすぎて意識しないと気が付かないかもしれません。 グーテンベルク・ダイヤグラム 大体において視線は左上から右下に移っていきます。 なので 重要な情報は左上→中央→右下の順で配置するのが無難かと思います。 逆に重要な情報を右上、左下に配置すると、読み飛ばされてしま

          視線誘導の法則

          伊勢神宮の近くに湧水が、

          『湧水を飲みたい』 と母が突然言い出したことがあった。 『はぁ またなんか言い出したな』 と家族全員が思いました。 親父は一度これに付き合わされていたらしく、『ああ、あそこね』みたいな反応でしたが 弟は一度『ちょっと出かけよう』と母に言われ、車で寝て到着するのを待っていたところ 気がつくと熊野古道まで連れて行かれた思い出(伊勢から片道約2時間)あるのでとっても嫌な顔をしていました。 『内宮さんの近くやからそんなに遠くないから〜』と言ったので 『まあそれなら近いか(

          伊勢神宮の近くに湧水が、

          ざっくりデザイン史1

          デザインという言葉が日常的に使われておりますが、どんな歴史を辿ってきたのか皆さんご存知でしょうか? ルネサンス期の有名な三大画家は皆さん一度は聞いたことある『レオナルド・ダ・ヴィンチ』『ミケランジェロ』『ラファエロ』ですが デザインにおける有名人物やデザインを初めて教えた学校など実はあまり知られていません。 デザインは工業化の発展と共に様々なジャンルが確立されているので、ビジネス目線やテクノロジーの進歩の目線としても面白いかもしれません。 ものづくりの価値 実はデザ

          ざっくりデザイン史1

          江戸時代の伊勢参りの入り口『宮川』

          伊勢市の人がバスケットをするなら! ラブリバーという公園にはバスケットゴールがあるのでそこに集まります。 そのラブリバー公園のすぐそばに『宮川』という川が流れています。 地元民なら誰しもが慣れ親しんだ川 それもそのはず伊勢を出るにはこの宮川を越えないと大阪や名古屋には向かうことができません。 なので、江戸時代は大阪や江戸から来る場合は必ず宮川を渡らなければならなかったためたくさんの船頭さんが往復し旅行客を運んでいました。 当時、宮川には 上の渡し・下の渡し・磯の渡し

          江戸時代の伊勢参りの入り口『宮川』

          餅は餅屋へ『デザイナーにも種類がある』~立体編~

          『デザイナーだからイラストも上手いんでしょ?』 というような認識をお持ちの方が多いと思いますが、実はそうでは全くないですね。(笑) 『餅は餅屋』と言いますが、イラストはイラストレーターだからこそできるお仕事です。 『この企画の素材は誰に頼めば良いのか!?』と悩んでいる方がいればこの記事を参考にしていただければと思います! ・プロダクトデザイナー プロダクトデザイナーまたはインダストリアルデザイナーは、製品の外観、機能、製造プロセスなどを考慮して製品を設計する専門家で

          餅は餅屋へ『デザイナーにも種類がある』~立体編~

          高さ22mの『大鳥居』

          お台場には巨大なユニコーンガンダムが立っていますよね。 伊勢にはそのガンダムと同じくらいの大きさの『鳥居』が立っています。 伊勢に自家用車で来た方は伊勢インターで降りて内宮と外宮に向かった方が多いと思いますが、その道にはないんですよね。 イセシマップのピンが打ってあるところに『大鳥居』があるのですが、普通に車で通っても大きすぎて車で通り過ぎる際に気が付かないことが多いです。 このみちは『御幸道路(みゆき)』と言われる道で1910年に開通したと言われています。 この道

          高さ22mの『大鳥居』

          餅は餅屋へ『デザイナーにも種類がある』~平面編~

          『デザイナーだからイラストも上手いんでしょ?』 というような認識をお持ちの方が多いと思いますが、実はそうでは全くないですね。(笑) 『餅は餅屋』と言いますが、イラストはイラストレーターだからこそできるお仕事です。 『この企画の素材は誰に頼めば良いのか!?』と悩んでいる方がいればこの記事を参考にしていただければと思います! ・グラフィックデザイナー グラフィックデザイナーは、視覚的なコミュニケーションを通じて情報を伝える専門家です。 制作物の例を挙げますと、広告キャ

          餅は餅屋へ『デザイナーにも種類がある』~平面編~