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#SF小説が好き

SF小説への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

急上昇の記事一覧

染水翔太「金玉」

◆作品紹介 「金玉見せて」  涼子が言う。 「は?」  慎吾が答える。意味がわからない。なんで金玉を見せなきゃいけないんだ。 「見せてよ」 「いや見せないよ」 「いいじゃんいつも見せてるじゃん」 「は?」 「そういうことするとき、わたしいつも見てるし」 「いやそれはそういうときだからだろ」 「いいじゃん」 「嫌だよ」 「え、なんで?」 「逆になんで? なんで金玉見たいの?」 「いやだって気になるじゃん」 「なにが」 「どんな形だっけなって」 「丸だよ」 「そうかもしんないけ

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今こそ読もう。SF小説はコスパ最高のリスキリング。

リスキリングで、搾取されてませんか?リスキリング、って最近よく耳にしますよね。 試しに「リスキリング おすすめ」で検索するとこんなリストが出てきます。 ITスキル マーケティングスキル データ分析 情報セキュリティ コミュニケーションスキル 英語スキル 確かにこんなスキル持ってたらいいですね。 でも何となく違和感もあります。 「こんな職種にはこんなスキル」みたいなものがパッケージング化されて、労働者を企業へ売り込むための下処理をされているような感じがするんで

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AIはフィクションで真実を語るのか?[Halcination_paradox]

「生成AIの回答には時々ウソが混じる」ということを説明する際に「Halcination」という言葉が使われます。「ウソ」と「ウソをつく行為」の両方に使われます。詳しいことは専門サイトにお任せするとして、それを逆手にとってみたというのがこの小説。つまり、 AIと架空の話をすると真実が混じるのか? ということです。結果については、皆さんがご判断下さい。 「AIのやつ、上手くトンデモ話に合わせてる~」と思われるのか、それとも「マジレスしちゃってるよ~」と思われるのか。。  そこに

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オリジナル連載小説         東京装甲少女 EPISODE 0  各話リンク

各話linkはこちら↓ ・東京装甲少女 【 Opening Part 】 ・EPISODE 0  第1話  【 邂逅 】 ・EPISODE 0  第2話  【 まささま 】 ・EPISODE 0  第3話  【 核心 】 ・EPISODE 0  第4話  【 煙草のかほり 】 ・EPISODE 0  第5話 【 赤煙の悪魔 】 ・EPISODE 0  第6話 【 真っ黒い世界 】 ・EPISODE 0  第7話  【

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第62話「白百合の玉」

  *  ――薔薇の牢獄により、閉鎖された空間に閉じ込められたオレたちは抵抗する力を失っていた。  薔薇の鞭によって手足を拘束されるオレは心器である白百合の短剣複数本を使って鞭を切ろうとするが――。 「――薔薇の短剣」  リーダンが開錠する心器である薔薇の短剣により、白百合の短剣の攻撃を防御する。 「そのまま、動くなよ」  リーダンがオレに近づいてくる。 「チハヤっ! 逃げてっ! チハヤっ!!」 「万里奈、おれとの戦いに集中しろ。おれから逃げるな」 「くっ…

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【SF小説】兵器物語 -序 - 新宿アリーナ ②

3.反逆  上等じゃないか……  僕は内心ほくそ笑んだ。  巨大な敵の出現に、念気動格の最深部が震える。    あいつが本当にあのサイズに開発されたものなのか、それとも不確定フィールドのせいで狂った因果律が生んだ怪物なのか……  どちらにせよ、やりがいのある相手だ。  巨大クーガーは加速状態にもついてきているらしく、その黒光りする巨体をゆっくりとこちらに向けた。    僕は敵がこちらの動きに追いつく間を与えぬよう、奇襲をかけるべく身構えた。  その時……

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第66話「過去と未来がつながるとき」

  *  ――……オレたちは、結合する……――。   *  遠方に壁が見える。  とても大きな壁だ。  あの壁を壊さなければ、世界を変えられない。  そのための準備をしてきた。  ゆえに、そのための行動をする。  すべては、すべてを取り戻すために。  ――……とある彼には、過去がある。  彼は小説が好きだ。  彼はライトノベルが好きだ。  彼は漫画が好きだ。  彼はアニメが好きだ。  彼はゲームが好きだ。  彼が、それらを好む理由は物語が好きだか

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第64話「神託者《オラクルネーマー》たちの戦い」

  *  ――オレが邪帝、闇帝、冥帝を倒したあと、それぞれの世界の神託者たちが戦いを始めていた。  オレとユリハはリーダンと、アリーシャはブルーノと、マリアンはルイと、ユーカリはマンダリンと、チルダはサニーと、メロディはハートと、アスターはラヴァンと戦っている。  百合世界と薔薇世界、それぞれの神託者たちが連携を取りながら技を発動させる――。 「――爆発新星」  メロディがハート・インディゴ・ダイアーに向かって、その技を発動させる。  が――。 「――藍の機械人

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雑談✨ 天本英世 岡本喜八監督 ブルークリスマス

最近、心揺さぶられる素敵な映画作品に 出会えて嬉しくて 胸がいっぱいになっている。 それは岡本喜八監督の 「殺人狂時代」と「ブルークリスマス」 です。 天本英世さんのエッセイを読んで 反戦と精神の自由を貫いた人生に とても魅力を感じ、元気を貰いました。 天本英世さんのエッセイ「日本人への遺言」に、岡本喜八監督の作品にはほとんど出ていると書いてありました。 岡本喜八監督の作品は、全部で39作あるそうです。 その中で気になった2作品を観てみたんです。 岡本喜八監督は決

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【本の話】SFの正しい装丁について

いまさらだけど、ハヤカワ文庫のフィリップ・K・ディックの装丁って、かっこいいよね。 私が昔読んだ『マイノリティ・リポート』って、こんなんだったなあ。これはこれで味わい深いんだけど。 それに引き換え、ロバート・A・ハインラインの原書は、いまこんな事になってる。 『月は無慈悲な夜の女王』 『異星の客』 『宇宙の戦士』 これはダメでしょう。これじゃイメージ湧かんよ。 もしかしてあちらではインテリジェントでスタイリッシュ、とかということになってるのだろうか。 まあ訳書

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うっかり海外文学の日本語訳を写経した結果

 3月半ばから小説写経を試みている。小説写経というもの、基本的には文章力を上げたり、使える語彙を増やしたり、作家のテクニックを盗む目的が強いので、大概は文章力に定評のある日本人作家を選ぶものだと思う。  私は何を思ったのか海外作家でやってしまった。今日はそういう話だ。 小説写経の基本情報小説写経とは何か  読んで字のごとく、小説をそのまま写しとるトレーニングのことだ。トレーニングではなくて、作品に特別な思い入れがあって試みる場合もある。今まで、『聖書(が小説かどうかは置

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高校時代④ 保健室登校

GW明けの朝、私は家にあった向精神薬や睡眠薬を過剰服用し、そのまま不登校になった。 私は、このときまで驕りがあった。 自分は、家庭環境が悪い中、それなりに頑張ってきた。 中学時代に少し不登校になっても、なんとか学校に通えるようになったし、環境が悪くても、酒もタバコもやっていない。犯罪も犯してない。不良じゃない。高校受験で本気で勉強したら偏差値だってぐっと上がった。 私はちゃんとやれている、と思い込んでいた。 そして、これから人生は好転していくはず、と思っていたのだ。 言って

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恋愛SF『ミッドナイト・ブルー ハニー編』1章

1章 ハニー   ――誰も、わたしに構ってくれなくていい。わたしは一人で生きて、一人で死ぬから。  全身で、そういう気持ちを表していたはずだった。  友達も要らない。家族の慰めも要らない。お金を稼げる仕事に就ければ、それでいい。  だから、あえて遠い星の大学を選んだ。長期休暇の時も、家へ帰らなくて済むように。アルバイトで忙しくしていれば、帰らない言い訳になる。  両親や祖父母たちが悲しむことを思うと、いくらか気が咎めたけれど、そもそも、わたしがこの世に生まれたことが

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GPT-4o来たねぇ! https://news.yahoo.co.jp/articles/05485f15e6766198a9e0cb1fde6436252469b35b https://news.yahoo.co.jp/articles/65c0ae0cbbadce63ba4e0bf3281682cc23f89667 さっき書いたこれにも通ずるかも? https://note.com/joyous_hebe662/n/n0fd2a332761f

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第67話「融合と吸収」

  *  彼は空想力でメロディの花蘇芳の剣を複製し、むき出しの「雷帝」を斬りつけた。  すると……「雷帝」は「風帝」に攻撃し始めた。 「くっ……オレもそのことを忘れていた。そういえば、そんな花言葉があったな、『裏切り』というな……。ならば……第四形態『合帝』に変化する!!」  二体の化物は融合した。 『「風帝《ふうてい》」と「雷帝《らいてい》」が融合しただと!?』 「ああ、これですべてを終わらせる」  二体の融合……それは想定内だ。 「なあに、安心せい……これ

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【書籍紹介/中国SF】中国SFの火付け人、ケン・リュウのエンタメ電脳世界!(ショートバージョン)

こんにちは。 突然ですが「間テクスト性」という言葉があります。全ての作品は相互に影響しあっていて、一つの作品を読むときに別の作品を連想したり、著者同士の影響関係を確認したり、そういった性質のことを指す言葉ですが、読書をより豊かにするためには「間テクスト性」が欠かせないと私は考えています。 この性質を最大限楽しむためには読者の側にリテラシーが必要ですが、これを獲得するための近道は、古典文学や著名な作家の文学作品をたくさん読むこと。なので今まで海外文学を中心に読んできたわけですが

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第61話「対極の戦い」

  *  ――世界が、どうなってもいいなんて思わない。  オレは、ただ、この……百合世界が大好きだから、守りたいだけなんだ――。 「――その真・魂の結合が俺たちにも使えないと思ったか?」 「なん、だと……?」  リーダンが、オレたちの戦いにおける要となっている真・魂の結合が薔薇世界の騎士にも使えると言っている……? 「真・魂の結合、実行」 「青葵の鎧」 「真竹の鎧」 「蜜柑の鎧」 「向日葵の鎧」 「藍の鎧」 「薫衣草の鎧」 『空想の鎧』 「……これ

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【書評】壮大な世界で想像力のストレッチができる小説

 こんにちは!友為です。 テーマ「【書評】壮大な世界で想像力のストレッチができる小説」ということで、Netflixでドラマ化していて話題の『三体』をご紹介します。 『三体』は天文学や物理学の問題である三体問題からきております。簡単にいうと三体問題とは、3つの物体が互いの引力に影響しあいながら運動するときの予測を問題としたものです。ただ計算がメチャ複雑なため、解答方法は無いと言われています。その三体問題が自分たちの生活に影響するとどうなるか?というのが、この小説の舞台です。

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【小説】天国へのmail address 最終章『黄泉の国』とは

エピローグ  朝日ヶ丘公園のベンチで橘と優輔は優輔のスマホでその動画を見ていた。匿名のスピーカーが次々とライブ配信を広げて動画は完全に炎上していた。 「お父さんとお母さん、お兄さんも強いね」優輔が言った。 「パパとママじゃないの?」橘は優輔の頭をなでながら笑っていた。優輔もちょっと照れながら笑った。 「モンゲーで遊びたいな」 「向こうに行ったらモンゲーやり放題だよ。海外でしか捕まえられないレアのモンスターが一杯いるよ」橘は自分のスマホでモンゲーを開くと集めたモンスターを登

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LSD《リリーサイド・ディメンション》第63話「架空の少女――ユリハ・フラワー・サウザンドロード(千道花百合葉《チミチハナ・ユリハ》)」

  *  ――オレがつくった架空の少女……?  話がついていけなくなりそうだ。  でも、この少女はオレの過去の記憶に存在していた。  千道花百合葉……オレがいた世界の、架空の西暦二〇XX年のとき、千道百合に振られた代替として、つくり出した少女が彼女であった。  オレの秘密の創作ノートに書き殴って生み出した架空の少女……それが千道花百合葉だった。  それが今の世界に転生して、ユリハ・フラワー・サウザンドロードという、遊里道千早が亡くなる直前の千道百合の因子を吸収した

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