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#歴史小説が好き

歴史小説への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

急上昇の記事一覧

【歴史小説】流れぬ彗星(11)「林堂山樹」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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JW607 賀古の松原

【垂仁経綸編】エピソード29 賀古の松原 第十一代天皇、垂仁天皇の御世。 日嗣皇子の大足彦忍代別尊(以下、シロ)は、播磨稲日大郎姫(以下、ハリン)を妻に迎えようと決意した。 そして、針間国(現在の兵庫県南部)に向かう。 それを聞いた「ハリン」は、父親の若日子建吉備津日子(以下、タケ)や、妹の伊那毘若郎女(以下、イナビー)が見守る中、驚きの声を上げるのであった。  ハリン「きゃぁぁぁ! シロ様!(⋈◍>◡<◍)。✧♡。」  イナビー「姉上・・・。そっちの驚きなんです

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【歴史小説】流れぬ彗星(10)「河内屋形」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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夏草や 強者どもの 夢のあと

 魚雷発射試験場の痕跡です。  長崎の東彼杵郡、大崎半島の先端にそれはあります。  その場所を訪うひとも少なく、屋根の抜けたコンクリ造りの建物から繁茂している木の元に涼しい風が通っています。  湿っぽい季節だというのに、空気が冷えている、そんな感覚を味わいます。  この建物は「バケモノの子」の舞台のモデルにもなったそうです。残念ながら未見です。  内部から見上げると、空が切り取られているようで、ああ廃墟マニアというのは、こんなゾわゾわする気分を味わいに来ているのだなあと感じ

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【読書記録】坂の上の雲 一

ポイント・立身出世主義が当時の若者を動かしていた ・「男子は生涯一事をなせば足る」 感想「男子は生涯一事をなせば足る」という言葉が印象的でした。 作中の人物の多くは立身出世を目指していて、時代もあってか勢いを感じる。 翻って、今はどうだろう?と考えていました。 「出世したい」「もっと給料がほしい」 そんな風に語る人は減っているように思いますし、かく言う私もそれらにはさほど欲がありません。 どちらが正しいということはないでしょうが、今となっては、本書で描かれるような「俺が世の

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後白河法皇⑲

平宗盛は治承5年(1181年)8月、平貞能を鎮西(九州)に、平通盛と経正を北陸に派遣した。 この2つの作戦のうち、より重要性が高いのは、より京に近い北陸の鎮定である。 しかし、兵力が足りない。 宗盛は城資職を越後守、藤原秀衡を陸奥守に任じた。 国司は、中央の貴族または武家が任じられるものであり、地方の豪族が任じられるものではなかった。九条兼実は湖人事を「天下の恥」とまで言っている。 しかし、宗盛は情勢の変化に応じる努力をしていたのである。つまり地方武士と中央の平家との間に格差

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コスパのいい遊びで人生を豊かにする

いきなりですが、800円の歴史小説を3ヶ月かけて精読したら、かなりコスパよくないですか? 詳細まで突き詰めて読んで行くと、歴史小説に書かれている以外の景色が見えてきます。 具体的には読んでいる歴史小説の社会背景とか、そういったことも理解できるまで図書館やネット検索、チャットGPT、Googleマップなどを活用して調べてみたりする。 あとは歴史小説を読む過程で発見した知らない知識は、理解の枠を超えてまで深掘りして調べていきます。これは別名「脱線読書」とも言えるでしょう。

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「歴史&時代小説」と「○○○○」の共通項

今村翔吾さんの新刊「海を破る者」が発売されました。 舞台は鎌倉時代。いわゆる「元寇」に纏わるストーリーです。 河野一族の水軍や伊予水軍というワードは日本史を学ぶ過程で目にしました。でも勉強不足ゆえ、今作の主人公・河野通有については知識ゼロ。名字の正しい読み方すらわかっていません。こうの? かわの?  無知には無知ならではの楽しみ方があります。知る、学ぶという喜び。このまま真っ白な状態で挑む所存です。 「じんかん」「塞王の楯」「八本目の槍」と読んできて、今村さんのなかで

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今はアウトか【読書感想文】黒岩重吾『ワカタケル王子』(2002)

タイトルも出演していた俳優も忘れてしまったが、10年くらい前の真っ昼間、テレビで昔の西部劇映画(60年代か70年代?)を観るとはなしに観ていた。 林の中を移動中、主役の男性が突然ヒロインに襲いかかった。 敵を欺くために悪漢のふりをしているとか、ヒロインに口を割らせるために芝居をしている、とかなら分かるが、どうやらそういうわけではないらしい。 マジだ。マジ発情である。 恋は突然、とか言ってる場合ではない。びっくりである。 激しく抵抗していたヒロインも、やがて男性を受け

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【読書】現代のハンニバルたちに読ませたい~『ハンニバルの象つかい』(ハンス・バウマン作、大塚勇三訳)~

同じ大塚勇三訳の『大力のワーニャ』を図書館で見た際に近くにあったため、読んでみました。 象を率いての有名なアルプス越えを果たした、第2次ポエニ戦争を扱っているのですが、読んでいてだんだん重苦しい気分になってきます。どんどん読みすすめることができず、児童書とは思えないほど日数をかけて読む羽目になってしまいました。 これが本当かは分かりませんが、そういうこともありえそうです。 象の数が減っているのは、人間の乱獲だけが原因ではなく、この地上に象の住む値打がなくなってきているか

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【歴史小説】流れぬ彗星(9)「師と弟子」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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【歴史小説】流れぬ彗星(8)「包囲網」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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JW605 金印が来た

【垂仁経綸編】エピソード27 金印が来た 第十一代天皇、垂仁天皇の御世。 西暦52年、皇紀712年(垂仁天皇81)2月1日。 ここは、纏向珠城宮。 物部の連の大新河(以下、ニック)が引退した。 垂仁天皇こと、活目入彦五十狭茅尊(以下、イク)は、新たな大連について、尋ねるのであった。  ニック「これにて引退やで。」  イク「次の大連は、どうするの? 息子の大母隅こと『ロス』になるの?」  ニック「いや、ここは、弟の十千根こと『ちね』に譲ろうと思うてます。」 

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歴史から沢山のことを学べる

衝動買いした歴史小説。 司馬遼太郎さんの「覇王の家」、伊藤潤さんの「江戸を造った男」、「巨鯨の海」を読了しました。他にも途中でやめてる本もあり笑 歴史小説において、 ・街や国が栄える仕組み ・異文化との絡みや導入 などが特に好きなようで、そこらへんの話が特に印象に残ります。 歴史小説から学べることが多くあり、日常に取り入れていることも時折。 ビジネス書もいいけど、具体と抽象を行き来する練習として歴史小説がとても勉強になります。 例えば「江戸を造った男」は、ビジネスや

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郷愁のひと皿 1 ♯帰りたい場所

 法事のために島を出ます。  片道3時間弱は毎回、新作を書く時間に充てていて。ただし今日は推敲が終わってないのですけど。我ながら実に効率のいい趣味を獲得したものです。  この旅程をFacebookで呟いていますと、旧友からランチのお誘い。  なので佐世保港に接岸したフェリー⛴️から一路、諫早市まで下りていきます。途中で波佐見お茶🍵祭で10㎞程度は渋滞していました。  諫早市は本明川が中央に流れる河岸段丘の上に市街地が出来ています。ここは鰻が大層有名ですが、昨今では中々敷居の

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【歴史小説】流れぬ彗星(7)「木阿弥」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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【読書】鎌倉幕府初期の頃がよくわかる~『鎌倉残影 歴史小説アンソロジー』(朝井まかて他)~

鎌倉幕府初期の時代を題材とした、歴史小説のアンソロジーです。鎌倉が舞台のものと、奈良・京都が舞台のものがあります。 ↑kindle版 ・「恋ぞ荒ぶる」(朝井まかて) 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」でも主人公だった北条義時が主人公です。政子と頼朝の出会いに始まり、その後の義時の半生が描かれます。展開が早いので、一歩間違うとダイジェストのような感じですが、嫌な感じはせず、読み易いです。大河の俳優さんたちを思い浮かべつつ、楽しく読みすすめることができました。 頼朝が助命された

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伊達政宗㉔

翌慶長6年(1601年)2月、景勝は上洛し、再建途中の伏見城で家康に謝罪した。 この時には、景勝の処遇は決まらなかった。 政宗が南部領で一揆を煽動するなど、不気味な策動をしている間は、家康も景勝の処遇を決められなかったのである。 (要は一揆さえ片付けばよい) と家康は思った。一揆さえ片付けば、政宗の動向を気にすることなく上杉を処分できる。 すると、 (そうはさせてなるものか) と、2月7日、政宗は軍の動かした。 景勝の留守を狙ってのことである。 政宗は伊達郡に進出したが、や

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【歴史小説】流れぬ彗星(6)「紀州の旗」

この小説について  この小説は、畠山次郎、という一人の若者の運命を描いています。  彼は時の最高権力者、武家管領の嫡男です。  しかし、目の前でその父親が割腹自殺する、という場面から、この小説は始まっています。  彼はその後、師匠の剣豪や、愛する女性、そして終生の宿敵である怪僧・赤沢宗益と巡り合い、絶望的な戦いを続けてゆきます。  敗れても、何度敗れても立ち上がり続けます。  全ては、野心家の魔人・細川政元により不当に貶められた主君・足利義材を救うため。  そして自分自身

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JW589 日葉酢媛、逝く

【垂仁経綸編】エピソード11 日葉酢媛、逝く 第十一代天皇、垂仁天皇の御世。 垂仁天皇こと、活目入彦五十狭茅尊(以下、イク)が、殉死を禁じて、二年の歳月が流れた。 すなわち、西暦1年、皇紀661年(垂仁天皇30)1月6日。 ここは、纏向珠城宮。 「イク」は、二人の皇子を呼び出していた。 五十瓊敷入彦(以下、ニッシー)と、大足彦忍代別尊(以下、シロ)である。  ニッシー「父上? どうしたの?」  イク「うん。汝たちが望む物・・・それを教えてくれないかな?」 

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