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ミスター・おにぎりマン(第2話)

 おにぎりマンが、或る女性社員を自慢げに語る。「あの子は最初会った時に立ち姿もお辞儀も一番美しかった。非常に見込みがある!」と豪語する。

 それから数ヶ月後に、「あの子が体調を壊したようなので、無理のない部署へ異動させようと思っているが・・・。」と、おにぎりマンは悲しげだ。

 更に数ヶ月後に、「私は19、20歳の生娘に裏切られた。彼女は突然会社を辞めてしまった。辞職後に或る宴会で彼女に遭遇し、気が狂いそうに腹が立った。」と。

 「薄給の人間が付けるようなアクセサリーじゃないし、成人しているのは分かるが、ビールを飲みまくり、遊び呆けていた。」と苛立ちを隠しきれない、おにぎりマン。

 「頭痛がして吐き気がして、不正出血を伴うと言っていたので、有給休暇で処理をしてあげたが、辞めるとは思わなかった。有給休暇の場合は診断書は不要だが、本当に裏切られた。」と嘆く、おにぎりマン。


 従業員通路で彼女の写メを撮ったり、他の社員とは比較にならぬほど、目に余るほどの優遇措置を講じる、おにぎりマン。何を騙されたのか、どのように裏切られたのか知る由もないが。バリバリのロリコンぶりは失笑ものである。

 それからと言うもの、おにぎりマンは「19、20歳の生娘に騙された!」を連発するようになり、深酒が続く毎日となった。

 そもそも、一般的に会社の代表者が社員を見る目とは程遠く、感情だけが先走り、妄想が膨らみ、若き女性へのストーカー行為をしているに過ぎないのである。もはや、完全に病んだ状態だ。

 さてさて、次回は、底意地悪いおにぎりマンの十八番である「パワハラ劇場」を二、三ご披露したいと考える。

・・・to be continued.

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