片山 緑紗(かたやま つかさ)

チョコレートの記録、読書と旅と歴史と日常を写真といっしょに書き散らかしています。喫茶店…

片山 緑紗(かたやま つかさ)

チョコレートの記録、読書と旅と歴史と日常を写真といっしょに書き散らかしています。喫茶店にまつわる昔話などをたまに。 https://www.every-photo.com/1740666783124963/photos

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自己紹介のようなものとして。※ときどき更新

このページを開いてくれてありがとうございます。うれしいです。このnoteの、大まかな分類をここに記しておきたいとおもいます。 チョコレートについてチョコレート(カカオ)の個性や味わいを探求することが好きになりました。買って撮って食べて、書いていきます。 チョコレートのマガジン コーヒーについて生まれたときから両親(途中から父親のみ)が喫茶店をしていました。自家焙煎のコーヒーが、いちおうひとつの売りでした。2019年に閉店しています。コーヒーについて、喫茶店について、家族

    • (たぶん)変わりゆくサン・ジワン枯松神社

       数日前にちょっとだけ外海地区を訪問した。いつもお世話になっているTKサンにお付き合いいただいて、枯松神社と子捨川・仏崎を見に行った。  枯松神社というのは、外海の黒崎地区にある場所で、神社というけれど社格は持たない。かくれキリシタンの史跡の一つで、訪問ははじめてではない。  わりとどうでもいいことかもしれないけれど、枯松神社参詣のために車を停めるこの場所は、外海総合公園という公共の場である。車から降りて枯松にむかおうとしたところで、TKサンが、ここは県内で(たぶんそうい

      • 日本人的心性のふしぎ

         ついきのうまで、民俗学に関する本を読んでいて、いろいろのことを考えた。ひとつに、日本人の、輪廻的、円環的な人生観というのにふと思い出したことがある。  うちの母親は色んな意味で宗教的な思想や思慮深さなどがないひとなんだけれど、たびたび私にむかってこんなことをいった。 ——つかさはわたしのばあちゃんの生まれ変わり。  つまり私にとってはひいばあちゃんである。誕生日が同じなんだそうで、きょうだいのなかで私だけひいばあちゃんに抱かせられなかったのを残念がりつつ、こういうこと

        • 喫茶店百景-basement-

           帰宅途中に、ある建物にふと目がいった。ずっとむかし、その建物の2階にバーがあったのである。  ずっとむかし、というのは私が幼いころのことで、このマガジンにはその時代のことを思いだして書く記事が多い。  近所の、その2階にあったバーには父親とその友人たちに連れられて行っていた。ビリヤード台がおいてあったのは憶えている。暗くて、他の景色はよく見えなかった。大人のまねをしてビリヤードで遊んでみたり、つまみのチョコレートを食べるなどして過ごしていた。  店の名は「basemen

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        自己紹介のようなものとして。※ときどき更新

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        • 旅と巡礼
          118本
        • 子ども時代からの本を詰める棚
          71本
        • 喫茶店あれこれ
          54本
        • チョコレート探求
          140本
        • かつてあった喫茶店の、Jazz喫茶的な側面_過去記事
          65本
          ¥1,000
        • とっておき
          2本

        記事

          いろどりをもつ短編 梅崎春生

           あることのために読んだ短編集で梅崎春生の「赤帯の話」に出合った。このひとの作品を読んだおぼえはないから、まあはじめましてといっていいとおもう(恥ずかしながら)。これはシベリア抑留民の一場面を描いた短い話である。赤帯というのは抑留民のうちのある班の親方であるソ連兵のことで、あだ名である。  この短い話は、冒頭と最後の場面で夢の話が出てくる。情景の描写には色の表現がよく出てくる。そんなふうなことを感じながら読んだ。  主人公(「私」という日本人)は、空腹を抱えてくりかえし、食

          いろどりをもつ短編 梅崎春生

          ヴァローナのチョコレートで

           テリーヌショコラという名をもつお菓子の存在は知っていたものの、とくに口にする機会もなく過ごしてきました。  すこし前にふと、食べてみたくなったんですよね。見つけたレシピの材料と工程がシンプルだったので、作ってみました。  材料に使うチョコレートは、カカオ64%くらいのものがよいと書かれていました。さて、どこのチョコレートを使おうかな  これはあまりあれこれ調べたりしなくとも、ヴァローナのにしよう、と思いました。フェーブと呼ばれる楕円形のものを、数種類買い求めました。 最

          ヴァローナのチョコレートで

          4月下旬の日常的風景-久賀島と福江島-

           仕事の用で、久賀島に行ってきた。五島列島のいちばん大きな島である福江島の、北西に位置する島である。  昨年9月以来である。ちょっとした事情で急に行く必要が出てきて、連休に入ってしまう前にと急いで手配した。レンタカーが空いていてよかった、と胸をなでおろした。天気もわるくなさそうである。  今回は日帰りで、だけど福江と久賀をつなぐ定期船がドック中だったから、移動の時間にすき間ができた。業務上の用事を終えたあとに、久賀島内をのんびり車でまわり、福江島で帰りの高速船まで散歩して

          4月下旬の日常的風景-久賀島と福江島-

          いいにおい

           この頃すこし思考が散漫ぎみで、noteにもなんだか集中できていません。きょうは、満月ですね。さそり座の満月は出血とかかわりがあるそうです。きのう、AmazonPrimeVideoで『Citadel』というドラマの視聴を開始したんですが、スパイもの、アクションもののドラマだから流血シーンがいっぱい出てきます(関係ないか)。  集中する気力がないので、だらだらっと最近のことでも書いてみます。 *  数日前に、夕飯のお誘いをいただきました。しごとが終って帰るだけの、日常とい

          吉宗(よっそう)で茶碗蒸しをたべる

           少し前に、むかし馴染みのお姉さんが東京から帰省していて、そのあいだに2度ほど会って時間を過ごした。お姉さんは私がちびの頃に、両親の店(喫茶店をしていた)でアルバイトをしてくれていた人である。  店のアルバイトに来てくれていたのは、彼女が大学生(短大かも)だった頃のことだけれども、実は彼女の家は裕福でアルバイトの必要などなかった。ちょっと変わった経緯でうちに来ることになり、しばらくのあいだ働いてくれていた。  結婚してしばらくあとに長崎を離れたお姉さんと、数年前ぐうぜんか

          吉宗(よっそう)で茶碗蒸しをたべる

          MAROU-マルゥ ベンチェ 78%-

           ベトナム産のカカオ豆を使用したビーントゥバーチョコレートメーカーのMAROUのミニタブレットからベンチェ78%の記録です。開封したのは昨年12月・・・。  購入したのは、福岡のあるところにお供したときに、その場所の近くにあったカフェにMAROUの文字が見えてふらふらとチョコレートだけ手に取ったんでした。ぐうぜんというか、先週末はこのときお供した先の方の演奏を、聴きました。  ライブは古い漬物屋の蔵というかそんなところが会場で、JAZZのカルテットでした。  蔵の天井にはツ

          MAROU-マルゥ ベンチェ 78%-

          九州6か国の太守かあ(『王の挽歌』読後)

           事務所のそばには美術館があって、その美術館には屋上庭園があります。事務所の窓から見えるその場所に、そういえば上ったことがないことに先日気がつきました。  ある日の午後、散歩のつもりで上ってみて、眺めがいいことと人の少ないのに気分がよくなりました。 *  再読となる遠藤周作氏の著作『王の挽歌』を読み終えました。大友義鎮(宗麟)を主人公にした作品です。  作品のなかで、ところどころ大友宗麟の、亡母にたいする心情が描かれていたり、謀反人服部右京亮の妻をもてあそぶ自分の内にあ

          九州6か国の太守かあ(『王の挽歌』読後)

          引き潮

           ちょっとした用事で外海まで車を走らせた日、なんとなく、という感じで海岸におりて写真を撮りました。  この日は曇り空、夜には雨模様になるかな、とおもっていたけれど、予想していたより早い時間から雨になりました。  潮がひいていて、小さい三脚でもなんとか撮れた。空と向こうの景色が霞んでいて現像がしにくかったです。  特に書くようなこともなかったんだけど、せっかく写真撮ったから、載せてみました。 *  週末に、帰省している知人のお姉さんに会いました。ずっとむかし、両親の店で

          カレイドスコープ的散文

           以前、長崎出島にあったオランダ商館で商館長として滞在していたヘンドリック・ドゥーフという人物について書いた。出島というちいさな居留地に出入りが許されていた丸山遊女と彼ら商館員との交わりのことなども調べてみたい、という考えを頭の隅にもっている。それを今日、ふと思いだしてキーボードを打っていて、ある人物に出合った。  正確には、ある人物が書いたものを読んだ。  そのひとは平野威馬雄という名で、彼は混血児である。自身の体験から混血児にまつわることについて、救済のような活動をした

          カレイドスコープ的散文

          まぶたのうらがわ

           春を苦手とする私ですが、今年はそれどころじゃない日々を過ごしたようにおもいます。先週まで、早朝や日暮れには気温が下がってひんやりしていたし。週末に雨がふって、ぬるくて湿度の高い日が数日あって、今日は天気であたたかかった。こうなると、やはり夏のくるのがおそろしくなって、落ち着かなくなります。  そんななかでも気もちをきりかえていかなくっちゃ、とどうにかぶっ倒れずに2本の脚で踏ん張ってます。 *  春にわくわくしない私は、桜にもそんなに熱狂しないけれど、恨みがましく生きて

          ドミニコ会士 バルトロメ・デ・ラス・カサス

           少し前にグーテンベルク印刷機及び印刷術の発明について書いた。  この技術の開発後、印刷物、書物といったものが民衆に広がっていく過程で宗教改革におおきな影響をもたらした。宗教改革はドイツ(神聖ローマ帝国)からスイス、イングランド、スコットランド、フランス、と次第にヨーロッパ各地にひろがった。  ヨーロッパ各地で新教がおこり、ローマ・カトリックの権威をとりもどすための一つの事象としてイエズス会が創設され、新天地での布教に望みがかけられた。「魂の救済」として開始された海外布教は

          ドミニコ会士 バルトロメ・デ・ラス・カサス

          星がつなぐ3月の妙見岳

           今日の満月は天秤座で月食で、月の出からの半影食が日本からも観測できたらしかったけれど、昨日から雨がざぶざぶに降っていて、今日の空はずっと霧がかかって曇りでした。  3月20日に春分をむかえて、いま魚座に4つ星座が入っています。春分以降、23日には火星が魚座に入りました。  少し前に、島原半島の雲仙岳付近に出かけました。ロープウェイで妙見岳にあがり、少しだけ写真をとって、雲仙岳など周囲の景色を眺め、てくてく歩いて下りました。  ここにくるのは2年ぶりで、あのときも魚座に