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どんぐり村奮闘記

土曜日、佐賀県の三瀬高原にあるどんぐり村に家族で行ってきた。小さい子供がいるなら楽しめるよ〜と妻が福岡に住む友人から教えてもらったので早速行ってみることにしたのだった。

どんぐり村は村と書いているが自治体ではなく、約87万平米もある広大な自然公園の名称だ。これがどのくらい広大かというと東京ドーム換算で18.6個分ある。じゃあ東京ドームはどのくらいの広さかというとテニスコート179面分。テニスコートは人間の小腸を広げた面積と同じらしいので、つまりどんぐり村は小腸が約3330個分の広さだ。以上どんどんわかりにくくなる説明でした。

園内MAP(公式HPより)

園内MAPではわかりにくいが、この右端のどんぐりミュージアム(カフェ併設)あたりが一番標高が高く、そこに向かってけっこうな傾斜が続いている。我々が入場口の方から小動物館を目指してひたすら登っていくと、こどもたちがバテて必然的にカフェで休憩をしなければならなくなるという仕組みになっていた。なるほど、これがお前たちのやり方か……!

カフェでは夫婦でアイスコーヒーを、こどもたちにはソフトクリームを1つずつ頼んだ。しかしそれが大きな誤算であった。見ると濃厚そうなソフトクリームが紙コップから溢れんばかりに山盛りとなっている。あれ?これ、300円のやつであってます?もしかしてお姉さんバイト初日でマシンの止め時がわからなくなりました?と聞きたくなるほどだった。あるいは本当にそうだったのかもしれない。

普段の食事はいつもペースが遅いのにアイスに関してはペロリと食べる7歳5歳の娘たちだが、さすがにこのソフトクリームはきつかったみたいだ。あれだけ大好きなアイスを前にだんだん真顔になっていく。アイスにも許容量はあるんだなあ。妻もいらないと言うので、仕方なく大量に残したソフトクリームは私が全部コーヒーで流し込むこととなった(なおコーヒー単品にもミニソフトクリームが勝手についていた)。げふ。

ちなみにここでお知らせしておくと私は基本的におなかがよわい。健康診断で「少し弱った胃です」と書かれるくらいにおなかがよわい。どんな時もどんな時も僕が僕らしくあるためにおなかがよわい。

カフェ休憩の後、小動物館で動物たちに餌やりをして、ふれあい広場で乗馬している娘を眺めていると、なにやら猛獣のうなり声が聞こえてくる。園内にライオンいたっけ?と思ったら、どうやら声の主は私のお腹の中にいた。ぐるるるるるる。やめて……どうか暴れないで。それからじゃぶじゃぶ池にこどもたちが靴を脱いで水に侵入しだした頃、ついに私は限界を悟った。

妻にこどもたちをよろしく!と無理やり任せ、トイレに向かって走り出す私。どこだ……トイレはどこだ!

園内MAP(再掲)

問題:三毛田は今じゃぶじゃぶ池にいます。一番近いトイレはどこでしょう?

ふれあい広場の上の方にトイレマークがあるが、この赤いTシャツでポニーテールの女の子をよく見ると\坂道だよ!/と言っている。にっこり笑顔で言ってるがこの道はめちゃくちゃ険しい山登りとなっている。かと言って迂回コースを行くと1キロはあったような気がする。この状態で1キロ走れるか……いや無理。こっちのコースはなしと判断。

そうなると、光の広場だ。輝かしい未来が待っていそうな名前じゃないか。私は土の広場を馬のように駆け抜け、これだ!と思った建物に入ったが、それはチェーンで封鎖された廃墟だった。ちなみにこのどんぐり村、私が子供の頃からあるほど古く園内はもう使われていない廃墟がたくさんある。変なトラップやめてくれ!!!!

結局意地で光の広場のトイレを見つけだし(男女のトイレが別の建物で絶妙にわかりにくい)、無事に間に合った。あぶなかった。もう少しで私もじゃぶじゃぶ池でじゃぶじゃぶしなければいけないところだった。

帰り、三瀬村の水で作った豆腐を買って家で湯豆腐にして食べたらめちゃくちゃおいしかった。近くには三瀬鶏の料理屋や蕎麦屋さんや野菜の直売所などたくさんあり、次はグルメもいろいろと楽しみたいなあと思った(ソフトクリームさえ食べなければ!)。

翌日、すっかり体調も回復して冷蔵庫で消費期限の少しすぎていた糸島揚げ(厚揚げ)をもったいないから食べたらまたお腹を壊したのだった。学べ、学ぶんだ私。


※関係ないけどフィルムカメラで撮ったらどんぐり村のさびれ具合とマッチして昔の写真みたいになった。

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