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そのこれからっていつ始まるんですか?

―こんばんは。

おつかれー、げんき?

―まあ元気っちゃ元気ですよ、ふつうです。

ふつうか、まあ元気じゃないよりましか。

―はい、ふつうですね(笑)、サカウエさんはどうすか。

うーん、まあ、ふつうだな(笑)。てやべえ、自分つまんな(笑)。

―みんなとりあえずふつうって言いがち(笑)。「まあまあだね」「それなりだわ」みたいな感じっすね。

そうそう、でもまあ一応ニートになって半月経ったけど、べつにふつうだな(笑)。しいていえば、家の周りを散歩していた時に、会社に出勤しているひととか、工場とかで働いている人を見ると、ああはたらくってたいへんだよな、ってしみじみする(笑)。がんばってくださいって思ってしまう。

―あ、ありがとうございます、(笑)。

いやはたらいている人って本当にえらいと思う。自分もはたらかないといけないのか、って思ってしまう。思わず求人を見てしまう、というか。

―なんすか、それ。

求人じゃないけどたとえば、


最高猛暑責任者だって。CHO。すごくない。この肩書。猛暑専門に対応する人。具体的にどういう仕事をしていくのかすげー気になる。てか地球やべえなって感じよな。エアコンがないと、もはや生きていけないじゃん。これから地球のハビタブルゾーンが急速に縮小していきそうな。人間が生存可能なエリアが急速に失われていきそう(笑)。

―そんな怖いこと言わないでください(笑)。

あ、すいません。。でもあれなんすよ、そう考えると、これから人間の都市部への集中は普通に起こってきそうな気もするんですよね。

―都市部に集中する?

つまり、そもそも暑すぎてハビタブルゾーンが狭くなるということと、これからデジタル化によって超最適化された未来がやってくるということを考えたら、人間の住む場所は分散するというよりかは集中する気がするんです。

―もうすこし嚙み砕いていってもらっていいですか。

あのーあれっすね。デジタル化って人、モノ、カネ、情報の最適化だと思うんすよね。でこの4つが集まっている場所って都市だからさ、つまり都市部ってのはデジタル化しがいのある場所だし、都市部をいかに効率化するかということが、省エネにもつながるだろうしさ。あのーあれっすよ。地方とか田舎でデジタル化といってもそもそもデジタル化する材料がなくねってはなし。いや、あるんだけど、だったら人が集中しているところに投下した方がメリット大きいよねって。

ーふーん。

あれ、興味ない?(笑)。で、これってしたら東京がさらにメガロポリスになんのかってことのように思えるかもだけど、多分そうではなくて、つまり一極集中ではなくて、多極的に集中するっぽいなーと。多極集中。イメージ的には地域地域の拠点となる都市に人口が集中し、そこではめちゃくちゃデジタル化されて、効率化されて、エネルギーが循環する、みたいな感じかな。

 パリの15分都市構想とかもそういう感じだと思うんすよ。

―なんか近未来な感じですかね。

そう、なんか近未来ぽいよね。でまあ都市はまあそんな感じなるとしても、じゃあその時の仕事とかって、未来の仕事観ってしたらどういう感じなんだろうかって思ってさ。いまリモートワークやったり、やらなかったりって感じじゃん。したらこれからどんな感じになるんすかって。

―できれば出社したくないんでずっとリモートでもいいと思いますけどね。

たしかになあ(笑)。リモートってもうわざわざ出勤しなくていいからさ、正直ギリギリまで寝れるよね。始業5分前くらいまで(笑)。めちゃめちゃ楽なのはいいんだが、会社の人と仲良くなりにくい、とかさ。よくわからんマウントがあったりしてさ。あと仕事と仕事以外の境目がよくわかんなくなってこない?

―うーんまあ確かに、その会社に所属しているって感覚が少し薄れたというか。人間関係も希薄になりましたねー。

ほんとな。いやだからさ、やっぱり実際に集まることって結構な大事なことかもしれないなーって。アイデアって休憩中とか、雑談で生まれることが多いじゃん。みんながいる「場」にいるってことは会社のカルチャーを作り出すにも、アイデアを生み出すにも、結構いいことっぽいなと。

―はいはい。

だからさ、現実に、リアルに、わざわざ集まることの効果っていうのは、多分あるだろうなと。それが具体的にどんな効果なのかっていうはよくわからないけどね。ただたとえば、去年、今年の新卒の人とかってデフォルトがリモートだったわけじゃん。ほぼリモートで完結、んでのちにコロナ落ち着いたので出勤再開しますってなったときに、リモートでできるのに「なんで出勤しなきゃいけないんですか」ってなるじゃん。一方自分達はさ、そのオフィスで仕事した方がなんとなく仕事がはかどるという「経験」があるけど、デフォルトがリモートの人間にとってみたらわざわざ出勤する意味ってあるんですかって。出勤した方が仕事がはかどる「経験」がないから。そん時に自分たちは「なんとなく仕事がはかどる」からってことしか言えないわけじゃない。もしかしたら強固な理由を持ち合わせている人もいるかもしれないけど。当たり前がなくなったことで、今って絶賛「会社像」が揺れ動いている状態というか。集まる意義というか。会社として自分達はどのような価値を提供していくんだっけみたいな「会社像」が揺らいでいる感じ、というか。

―自分も含め、みんな軸がブレブレっすよ(笑)。もうふにゃふにゃです。

ふにゃふにゃ(笑)。でもあれだね、軸がふにゅふにゃな今だからこそやっぱり「みんなで決める」ってのは大事にした方がよさそうだよね。完全リモートにするのか、ハイブリッドにするのか、何を目指すのか、何をしたいのか、みたいな。とりあえずやってみる、って感じで。

―とりあえずやってみるって感じで。

そうそう(笑)。だから働く場所とかも、どういうオフィスがいいとか。もうあれだかんな。机、パソコンのみの無味乾燥したオフィスなんてクソだとおもうんだけど(笑)。新たにオフィスを考えるなら、いかにセレンディピティを上げれるオフィスかっていうことに尽きると思うし。「夜逃げできるオフィス」みたいな、柔軟性があるオフィスてきな。

―夜逃げできるオフィス(笑)。おもしろ。

おもしろそうじゃん。ただ少し気になることが


「在宅勤務のうち、オフィスがある都市に住む場合は給与は削減されず、オフィスから離れたコストが低い場所に住むほど削減額が多くなる」


つまりリモート型社員とオフィス型社員では給与に差が出る可能性が出てきた、という。同様の価値を生み出しても出勤している方が高くなる可能性がって。なるほど。確かに出勤して空間を共有することは会社にとって目に見えない効果はありそうで、その価値を実際に給与に落とし込んだ感じだろうなって。ただこういう場合ってさ、出勤している人の方が情報を多くもってしまうよね。オフィスに行った方が情報が得られるし、仕事がしやすい。仕事をどこでやるかによって情報へのアクセスが制限されるのはちょっとやばそうだよな。でもまあどっちかにした方がいいっていうよりかは、その働き方が会社としてコンセンサスが取れているかの方が大事っすよね。

―うーん自分は給与減ってもリモートがいいかなー。

たしかになー自分はまあ月に2,3回くらいは行ってもいいかなーって思ってる。この前辞めたやつが何言ってんだって感じすよね。

―(笑)。

いや、でも自分農業だったから、そんなリモートもクソもないわけで。ブルーカラーは現場でしか仕事ができないからさ。知識労働と違って現場至上だからリモートなんて話はもちろんでてこないし、製造業とかだと生産性を高めるためのしくみを論理的に組み立てることができるからさ。ほんとに知識労働と比べてと働くということのニュアンス少し違うよね。

―たしかに。

世に溢れているDX系の本とか雑誌って全てホワイトカラーな人たちのこと前提であるというか。それはおそらく考えている人たち自身がホワイトカラーだし、それなりの知識は持っているし、だからだろうけど。日本の就業人口の半分がブルーカラーらしいし、なんかもっとそっち側も目立てばいいなと思っているけどね。まあ有名なのがトヨタのカイゼン活動だけど、最近見ておもしかったのは「Drishti」っていうスタートアップで、なんかこれは製造業で例えば工場で人の動きをAIカメラで観察して、無駄な動きがあったらすぐフィードバックしてくれるんだって。おまえはネジ締めが遅いぞ、みたいな感じ。すごくない?

―いや、なんか監視されてて怖いですわ(笑)。

確かにちょっと怖いなかもな。でもまあそれで製品の品質が上がったり、安くなったりするだろうからまあいいんじゃない。

―まあそうですけど、、、

なんかAIがどんどん進化するのは便利になる一方で若干の恐怖は少しあったり、、ただ最近思うのは未来は「1984」みたいなディストピアには多分ならないんじゃないかなと。なんとなくね、そんなに気負わずに、社会について考えれたなっておもったりしてる(笑)。

―おう、なんかよくわかないですけど頑張ってください(笑)。