あるそう

昼休み 
ぼっちで飯を掻き込みながら、片手で占いを回し続けている。
ラーメン食いながら競馬に耽るおっちゃんや、
中華屋の後にパチ屋にいるおっちゃんとなんら変わらん。

唐突だが、占いは文筆業だと思う。
万人がぎりぎりわかるかわからないか。
啓示を与えるモチーフが神秘的か、ミステリアスか。
気づきをあたえているか、
一応の論理、筋が感じられるか、説得力があるか。

夢中で画面と目の前のラムステーキを交互にながめる。

うーん、しあわせ風だ。かりそめのご機嫌とりだ。
だが今はそれが最大級の慰めだ。
一時のしあわせに縋って、一応やっていくしかない、しかできないのだ、少なくとも今は。

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