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介護タクシー車両はリース契約・ローン支払いどっちがいいの?



これまでに開業セッションを受けられた方にとって気になるポイントのようです。


「どっちがいいんでしょうか」

という問いの背景には


「支払い総額ではどちらが多くなる?おんなじ??」

「毎月の支払コストって相場はどれくらい??」

「ローンを組んで支払うのと何が違う?メリット デメリットは??」


という心のつぶやきが大きく絡んでいることでしょう。


物事にはメリット/デメリットが表裏一体となって存在するため、結局は、どちら(リースorローン)の言い分が腑に落ちたか/納得できたかで決まるのではないでしょうか。


今回のセッションをきっかけにカーリースの仕組みを学びなおしました。これ相当にめんどくさい仕組みですよ、何だか携帯電話の料金プランみたいです(笑)


んで、福祉車両カーリースを展開している会社のホームページを5つほど拝見してそれぞれが打ち出しているメリット/デメリットの共通項を洗い出し、私なりの結論を導き出すことができました。


福祉車両の維持費・経費は何となく感覚でわかっている/そこまで気にしない

車両整備メンテナンスのポイントがわからないor苦手


↑↑↑こういう方にとっては大変便利な仕組みとなりますが、


経営コストへの意識が強い方(お金の出入りをしっかり把握したい方)

タクシー車両が稼ぎを生み出してくれる大事な相棒(相方)である


という方にとってはなんともモヤモヤしたジレンマを抱える仕組みとなっています。


カーリースのメリットをPRするうたい文句として「車検 税金 メンテこみこみで毎月定額支払いで頭金なしで新車に乗れる!」というものがありますが、果たしてお得な制度なのでしょうか。


後半では、私の過去数年分の車両経費コストを交えてリース会社が設定する毎月料金と比較して「月当たりコストはどちらがお得になったのか??」について触れています。


また、新車よりも導入コストを抑えながら優良福祉中古車を探し出せるコツもお伝えしています。この〝コツ〟ですが先日のセッション利用者に大変喜ばれましたのでおすすめですよ。

そもそも カーリースの仕組みって??


各リース会社は「新車が頭金なしで買える!!」とPRしていますが、中古車も対象となっています。まぁ、長期契約で定期収入を見込みたいリース会社にとっては新車リース契約をプッシュしたいところでしょう。

グレード・色・オプション(カーナビ フロアマットなど)を指定して自分好みの介護タクシー車両でビジネスをスタートできます。

ストレッチャーなどの福祉機材も車両総額に混ぜてリース契約を結ぶ会社もありましたね。

【カーリース契約のおおまかな仕組み↓↓↓】

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例えば、ある車椅子福祉車両の新車価格が300万円。

リース料金支払い期間を5年としたなら、5年後 このクルマの価値は50万円だろうなという市場データと査定員のノウハウをもとに予定価格=残価として算出し、お互い納得の上で契約時に残価を設定します。

のこりの250万を、5年間のなかで毎月分割(リース支払い)するイメージです。

赤文字画像テキストのように、支払うリース料金の中には、【車検(自賠責・重量税)・メンテナンス(オイル交換/タイヤ交換/ワイパーゴムなど)・税金が含まれています。

リース期間満了時になったら、予定していた残価50万円が予定通り50万としての価値があるのかどうか、そのときのクルマの状態(ガリ傷 凹み 車内の臭いシミ汚れ エンジン回り/足回りのくたびれ具合etc)を、市場価値と査定員の判断のもとに残価が決定されます。


残価が決定されるとリース会社から、

新車のリースに乗り替えますか?

再リース契約を結びますか?

そのまま買取されますか?

返却されますか?

という4択が提示されます。

※契約者にお知らせする時期を明確化していないリース会社もあります。


もし「返却する」と決めて、契約満了時の残価が60万円だったら査定10万円アップなのでお金がもらえます、ラッキーですね。

しかし、擦り傷ガリ傷・汗シミによる臭い・エンジン回り足回りのくたびれ具合がひどいと判断され、30万円の価値しかないと判断されたら差額20万円をリース会社に払わなければなりません。

また、この差額精算を行うありかたを『オープン エンド契約』と呼び、ほかにも『クローズド エンド契約』という仕組みがあって、契約時にどれをチョイスしたのかによってその後の対応はまた変わってくるのです。


クローズド エンド契約なら〝基本的に差額精算は行わない〟という前提なのですが、

﹅毎月の走行限度距離をオーバーした分、追加料金支払いを求められる(1㎞あたり15円など)

﹅内装汚れ臭い・外装傷凹みを元に戻す修理費用発生

﹅契約期間内の交通事故・塩害による損害で価値がさがっただけ支払い費用発生

という、追加費用が発生するリスクを抱えているわけです。


また、3年先・5年先の市場価値なんて専門家の知見とはいえ、「あくまで予定(予想)した残価」なので残価設定よりも価値があがってお金がバックされる…なんてことは皆無に等しいはずです。


どのように転んでもカーリース会社が損をしないための巧妙な決め事をあちらこちらに設けているわけです。カーリース会社が損をしないということは消費者は得をしない事と同義でしょう。



改めて、カーリースのメリットを簡潔に述べてみますと、

300万円もする新車が250万円で使えてめんどくさいメンテナンスもお任せして費用も毎月支払いコストに含まれているし新車を乗りついでいけば何だかお得そうじゃん?

となりそうなのですが、カーリース会社が儲かるために設定した複雑な決め事を学んでいくと、現実はそんなお得な制度じゃないでしょ?と首をかしげざるを得ないわけです。


カーリース企業は当然に「儲け」を狙って仕掛けてくる

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