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かつて泊まるのが非常に難しかったホテルの話

奈良、三重、和歌山の三県にまたがる景勝地である瀞峡は綺麗な川の両岸に巨石、奇岩の並ぶ光景が見事である。そんな瀞峡の巨石の断崖絶壁上に立つのが瀞ホテル。今は食堂、喫茶のみ営業しているだけだが、その名の通りかつてはホテルとして営業していた。

本館とは別に別館という建物があり、本館とは別の巨石の上に建てられている。投入堂みたいな感じであり、別館に行くには本館からつり橋を渡るしか方法がない。十津川村で有名な谷瀬のつり橋以上のスリルであり、高いところが苦手な僕はそれだけでもう泊まれない。

その後台風や水害等によりつり橋の一部が壊れ、別館にたどり着くのは命がけとなった。踏板の多くが流出してしまったのだ。断崖絶壁で瀞ホテル以外何もない場所である。特に夜は真っ暗の中、一部が壊れたつり橋を渡らないとたどり着けないわけで、泊まるのは非常に難しかったであろうことは想像に難くない。

今回乗った観光用の川舟の船頭さんが「別館に泊ったことある」とおっしゃっておられたが、もしかしたらものすごく身軽な方なのかも知れない。 

#瀞峡  #写真 #奈良 #十津川

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