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「安眠枕とローカルマナー」
実存主義や厭世主義という言葉が、一般受けしない時代になってから一体何年が経ったのだろうか。もっとも私は歴史の生き証人でもないし、肩書きのあるプロの評論家ではない。生と死の区別がつかない、自意識過剰な社会人一年生である。そして、世の中は「哲学」という言葉を、偉人の生きる「道」として有難く頂戴する思潮で充ち溢れている。もっとも「哲学」なぞ、必要なヒトにだけ効果のある処方箋としての役割が似合っているの
もっとみる三題噺「付き合う、ほんの一部、モアイ像」
潮と埃が混じった午前7時の重く気だるげな空気。レース越しにウミネコが屋根上で朝のルーティーンをこなす。晴れの平日はいつだって開放的な始まりである。しかし、終わり良ければ全て良し、とは万事上手くいかないものである。
遅い夏の訪れと共に、人々も恋仲や交流的になるのは如何ともし難い、社会的動物の宿命であるのかもしれない。ティファールから湯気と電子音が産まれ、ティーカップに口づけると僕の朝は始動する