夢日記

1
僕は歩道に面した大きな和室の窓を全開のまま外出していたのに気づいた。
誰か入り込んでやしないか、と様子を伺っていたら40絡みのおっさんが飛び出してきた。足を窓にかけて、出る前に辺りを右左と見やっている時に私と目が合ったわけで、急いで向かいの戸建に逃げ込んだ。何か洋服を数着脇に抱えていたように見えた。
男が見えなくなると、その戸建の中から我々の状況を監視していた奴がいたらしく、殺せ!と怒号が響いた。さっきの男が今度は手に出刃包丁を持って、家から出てくる。見えない位置からも最初から狙いが分かっている生き物のように私めがけて一目散に男は突っ込んでくる。私は刺される、と思った。

2
母と私は廃れた商店街のアーケードの中。高いマンションの建設現場であるらしく、土地に対して白い建材の囲いが上まで伸びている。我々の目線の辺りに建設計画表が貼ってある。母と私は今日数十年来に父親と会う事になっていた。母と私はその白い壁の方を向いて何か食材の仕込み?のような事をしている。そう言えば、母の前にも私の前にも丁度、1人サイズの小さなテーブルがあった。母の手元に何があってどのような事をしていたのかは覚えていない。僕に関しては確か何かを擦りおろしていたような。
程なくして父親が商店街の向こうから歩いてやってくる。へらへらしている。白のポロシャツとカラシ色のチノパン。濃いグレーのベルト。父親の着ているポロシャツはあまりに白く、若々しさをこえて年不相応のみっともなさすら感じさせた。何だか、苦労がまるで身についていない様に見える。
父は探しているのだろうか。私と母はもう気づいているが背中を向けたまま作業を続けながら、さっきより一層貧しさを演出する演技に躍起になっている。父は気づいた演技なのか、最初から知っていたのか、私たちに向かってくる。話しかけてきそうな距離まで来て夢は終わった。

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