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公開制作13日目(2.13)

【公開制作13日目】
午前:屋上のドローイング制作。さらに白をうすく乗せる。
お昼:近所のカレー屋でテイクアウト。
午後:来客5名。
夜:昨日から訪問のYさんのお話を聞く/屋上のドローイング制作

【本日のお客さま】
16組-19組目のお客さま、Kさん、Tさん、GさんFさん、Tさんが訪問。

16組目のお客さまKさんによる、テーマA「お守りに関する話」。自分が生まれたときに「たくましく育つように」と親が買った小さい剣道道具一式、そのうちの竹刀だけを持っている。その後親が離婚したが竹刀だけは捨てないようお願いし今も持っており、竹刀の中にはかっこいい父親の思い出が詰まっている。大人になって父親を自分で探し会いに行った。何度か会いに行くうちに父親が自分が思っていたような人間ではないと少しずつ分かってきたが、竹刀はそれでもずっと持っている。

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記憶だけに留めておいたものの現実を知ることはリスキーなのか?という議論をする。記憶と現実が違っていても、記憶の中のものはやはり「良きもの」として自分の中でリアリティを帯びて存在するのではないかという話になる。憧れと理解は一番遠い存在。
続いてテーマB「出来事未満の記憶」。旅先のインドで会った田尻くん>タージリンと呼ばれている男の話。黄色いTシャツを着ているイメージ。彼の荷物を預かってる間に、自分の荷物も含めてまるごとスリにあってしまったが、大丈夫だよなんとかなるよと励ましてくれた。3ヶ月一緒に旅で回っただけだが彼の結婚式に呼ばれ、花道を歩いた。周りからは「誰だあいつ?」という感じになった。


17組目のお客さまTさんによる、テーマB「出来事未満の記憶」。内容掲載不可のためテキストは割愛、メモのみ掲載。

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18組目のお客さまGさんによる、テーマA「お守りに関する話」。何かあったときににぎしりめるロザリオ。数珠の数が決まっていて、その数を数えながら祈る。そんなに信仰が深いわけではないが何かあった時は祈るのだという。よりどころが欲しい。信仰を決めたのは、東京の文京区にある関口教会の聖堂を見たとき。

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19組目のお客さまTさんによる、テーマB「出来事未満の記憶」。死んだひいおじいちゃん、祖父母などがが気にかかり、ふと思い出す。私のことをよく気にかけてくれていた存在。おいしいものを食べてる時など?に思い出す。食べれたらよかったなあと。その気持ちをどこに置けばいいのか、どの引き出しに仕舞えばいいのか。(三輪も、昔習っていた美術の先生が死んでしまって、ある瞬間に、そう言えば死んだなあ、とふと思い出すことがある。先生の葬式のあとしばらくして、アゲハ蝶が自分の前を横切った時に、ああ、先生死んだなあ、と思った、という話をする。たまに思い出すことが大事で、思い出した時その人の物を取り出したり取り出さなかったりする)。このような感覚をドローイングにしていくことは可能なのかという話をする。

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夜、12組目のお客さま再訪、テーマB「出来事未満の記憶」。横須賀という海のある街に生まれ、そのことについてあまり深く考えたことがなかったが、その後別の土地に住み、久しぶりに横須賀へと戻った際に電車のドアが会いた瞬間潮の香りがサーっと入ってきて、ふと、「これから先も水のある街じゃないと嫌だな」と思った。今住んでいる街も近くに川があり、苔の匂い立ち上がってくる。いつも川のそばを通って帰る。

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初対面で一度しか話していないが、ぽつぽつと語られるその話に耳を傾け、人に伝わらないようなその人の微細な感覚を、私なりの言葉や体験を踏まえて言い直すと、スッと感覚が通じ合い共犯的な信頼関係が構築されることがある。「なんだか会えてよかった」と言ってもらえ、私もそう思うことが多かった(これは訪問した人に作家が多かったからというのもあるかもしれない。普段美術に関わらない人にもお話を聞いてみたいと思う)。

【全景】

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