公開制作10日目(2.10)
【公開制作10日目】
noteの更新が少し遅れています。聞き描きの趣旨を説明し、さらに人の話をじっくり聞くということは想像以上に繊細な作業であり、考えることが非常に多くnoteに文章をまとめるまでの時間が取れないのが現状です。
当初はZunzun-planC主催の2人だけにお話を聞き、2人の記憶にある物や場所を私が一緒に描いていく想定でした。
しかし、会場を訪問した方が聞き描きの内容に触発されて語ってくれるお話があまりにも面白いため、ドローイングの制作と完成は主催メンバーの土居による「屋上の話」のみに絞り、並行して来場者へ極力「お守りに関する話」または「出来事未満の思い出」について質問をするよう滞在中のスケジュールを切り替えました。そして10組の方のお話をそれぞれ1-2時間ほどかけてていねいに聞き取りをしてきました。
もちろん14日間の滞在制作で全てのお話をドローイングにするのは無理があるため、ドローイングまでは至らない可能性が高い事を了承いただいた上で話してもらっています。聞き取りの後、それぞれの話をしてくださった方の所感や意見交換等を活発に行いました。どの話し手の方も非常に繊細で興味深い意見を述べて下さり、そこでの対話が今回の滞在制作の肝とも言える状況になっています。
本来noteではそこで出てきた意見こそリアルタイムで綿密にまとめるべきですが、それは滞在制作後の仕事にさせていただき、14日までは制作に集中します。
以下引き続き公開制作の記録です。
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午前:油絵具の実験。
お昼:味噌汁、骨付き鳥、白米を調理。
午後:来客4名。
【本日のお客さま】
滞在5日目のお客さまMさん再訪。ご本人の撮影した親族の部屋の写真などを見ながら遺品についての話をする。
11組目のお客さま、Fさん、Oさん、Tさんが訪問。聞き描きのルールに則り、テーマA「お守りに関する話」。小学校の頃、クラス編成替えがきっかけで非常に勉強ができる時期があり、そのときに使っていたピンクのシャープペンシルを「よきもの」として最近までずっと使用していたが、無くしてしまった。仲のいい友達と水色とピンクの色違いで買った。大事な時は折々でわりとそのシャーペンを使用していた。すぐに姿形が似ている二代目シャーペンを購入し、今も使用している。
テーマB「出来事未満の記憶」。小学校の頃、突然教室のうしろの棚にポラロイド写真が1枚ぽつんと置いてあった。男性局部の写真であり、そのような知識もなかった自分や回りの友人は「なんだろう?」と騒いでいたが、放課後「やった人は静かに手を上げなさい」と、全員が机に伏せた教室で先生が怒りの調査をするまでに発展した。1年後、あの写真は同じクラスのあいつらしいという噂が耳に入り、とても意外な人物で驚いた。
【全景】
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