見出し画像

個人投資家を自称する『和製インプレゾンビ』について調べた(かなり私見あり)

従来のインプレゾンビ

Twitterの収益化プログラムが始まってから、トレンドツイートに無意味なリプライを大量に送るアカウントが増えています。これらのアカウントは「インプレゾンビ」と呼ばれ、注目されているツイートに便乗しては大量の無意味なリプライを繰り返し行い、収益化を狙っている迷惑な存在です。
ところが、なんか最近はそういうインプレゾンビに混ざって、「米国株投資」だとか「サイドFIRE」などといったワードが並ぶ「和製インプレゾンビ」が出てきました。

生身の日本人アカウントがインプレゾンビに手を出し始めた

和製インプレゾンビの例(1)
和製インプレゾンビの例(2)

和製インプレゾンビは、ニュースやトレンドワードに関連したツイートにリプライをしていく存在です。彼らはbotではなく生身の人間のようです。しかし、総じてリプライの内容がとにかく薄っぺらく見当違いのものであったり、ツイートの傾向にも統一感がなく、場合によってはAIによって生成されたようなコメントが多く見られます。
また、あらゆるニュース系のツイートやバズツイートに同じ人間が多く発生していることも特徴です。彼らの特徴は以下の通りです。

  • アイコンに似顔絵などが多い

  • 青バッジ

  • ChatGPT, 生成AI, NFTといった、プロ驚き屋などの昨今の胡散臭い人達が好むトレンドワードが名前やbioに多い

  • AIアート、AI絵師、マーケター、経営者、キャリアコンサルタント、Webデザイナー、コーチングアドバイザー、外資系コンサルなど一見"キラキラ"しているように見える職業を"自称"している

  • ここ半年~1年以内に投資を始めた人達が好みそうなワードや、お小遣い稼ぎ関連でよく挙がるワードが名前に含まれている。具体的には、FIRE、米国株、高配当株、インデックス投資、ほったらかし投資、億り人、FX、ビットコイン、仮想通貨、ポイ活、せどり、転売、副業などのワードが名前やbioに入る

  • 「夢叶えアドバイザー」「ワクワククリエイター」「あなたを引き上げる外資系コンサル」「引き寄せの魔術師」「ゆるふわコーチング」といった感じの、7つの法則とか金持ち父さん貧乏父さんとかが好きそうな、意識高い系のぼやけたキャッチコピーが名前に併記されている

  • ヘッダー画像にふわっとした意識高いキャッチコピーが書いてある

  • 楽天ROOM、Amazonアソシエイト、MZDAOなどのワードが含まれている

  • ツイートが常に薄く、無意味にポジティブ

このような人々は、上記のような特徴が紋切り型で強く出ており、最近出てきた存在ではなく、昔から情報商材やオンラインサロンなどの話題や信者ビジネスに魅了されやすい人々、あるいはそれを行っている人々に多く見られる特徴です。
また、お金の話題が多く、投資家を自称してFIREを目指している割には、遥かにスケールの小さい、100円や1000円単位の小銭しか集められないような副業に執着する傾向があります。
彼らは一体どこから湧いてきたのでしょうか。

株式投資ブームの度に発生する『株クラ』の一派

彼らは、恐らくは色々なルーツがありますが、その1つと考えられるのが、Twitterの『株クラ』(株式投資家クラスタ)の一派です。その中でも、ここ1-2年以内の株式投資ブームに乗っかって株を始めた初心者です。
新型コロナ対策に伴う株式投資ブームと、『放ったらかし投資法』の流行が重なり誕生した初心者投資家が、小銭稼ぎとしてインプレ稼ぎをするようになったようです。
※自分が調べた限りの肌感覚

彼らの目的と行動

彼らの狙いはもちろん、Twitterアカウントの収益化とお小遣い稼ぎです。
トレンドのツイートにとにかくリプライをすることで、コバンザメのようにインプレ稼ぎを行うのです。
彼らに共通するアカウントの雰囲気は、一時期流行った副業など情報商材系のアカウントに近い雰囲気を感じます。
すなわち、その界隈のカリスマのような人間がおり、その人にくっついているフォロワーが我も我もと続いている構図で、株クラの同士で相互にフォローし、いかにインプレを稼ぐかの情報交換をしてフォロワー数を水増しをしていき、一緒に切磋琢磨するようなツイートをしてモチベーションを維持し、収益化の条件を満たすまでこれを続けます。
彼らの悪質さは、「自分はインプレゾンビを行っている」という自覚がある点です。
Twitter上を「ゾン活」で検索するとその一端を覗くことができます。
彼らは、Twitterコミュニティなどで徒党を組み、
「ゾン活」「インプ修行」といった名目で、同士で切磋琢磨してインターネット上にゴミを撒き散らしている様子を見ることができます。

死に晒せ(直球)

Twitter収益化でサイドFIREは無謀

Twitterの収益化を行い、実際に1万円とちょっとのお金を受け取ったことがある自分だからこそ言える話なのですが、Twitterの収益化はフォロワーが1万人以上いるような、何らかのクリエイターや、有名人、あるいはよほどのインフルエンサーじゃないと厳しいです。Twitterの収益化プログラムの分配構造がブラックボックスである点も理由の1つです。ロジックのわからないものは先方の都合で色々変えられるため情熱を燃やしても徒労で終わる可能性が高いです。
(ちなみに私は凍結前のアカウントを収益化していましたが、半年ちょっとで1万2000円ぐらいでした。険しい)

そもそも、FIREを志向するのであればスケールがあまりにも小さすぎて、インプレ稼ぎだとかポイ活だとかに情熱を燃やしている場合ではない
ことは明らかです。
それはそうとして彼らの小遣い稼ぎでこんなことになってしまっては迷惑きわまりません。
インターネット上にゴミをばらまく存在は全員ぶっ潰しましょう。

今んとこ最適な潰し方

ゾン活 OR インプ修行 OR インプレ修行でTwitterを検索して、出てきたアカウントをブロックしましょう。
ただし、片っ端からブロックする場合、「ゾン活」に対して苦言を述べているまともな人や、あるいはアニメ『ゾンビランドサガ』のファン活動や、ゾンビモノのFPSゲームのプレイヤーと重なる場合があるため、ブロックには細心の注意が必要です。
ちなみに、彼らは自らがスパムであるという自覚があるようで、その上でなんとかスパム判定されないような動きを模索している傾向も見えます。悪質。

おすすめのChromeプラグイン

かなり便利なものを見つけたので共有しておきます。ブラウザからワンクリックでブロックできます。
これを使って、検索で出てきたアカウントを片っ端からぶっ潰していきましょう。誤爆注意。

この悪い流行はたぶん近い内に終息する

この間の暴落でちょっとだけ勢いが収まった気がする。気がするだけ。

問題はこの悪しき大迷惑な流行がいつ終わるかです。
個人的にはそこまで長くないと考えています。なぜなら、この手の"ゾン活"に手を出している人たちを観察すると、明らかに投資家の中でも初心者であることがうかがえる点です。つまり大半はそのうち退場します。
(個人の主観ですが)初心者投資家の大半は最初の頃は1円でもあらゆる手を尽くしてお金を稼ごうとします。しかし、どこかで飽きるか、株で大損するか、本業以外の時間を割いて頑張っても労力に対する収入が割に合わないことを悟って退場します。
そして、SNSで同好の士と意識の高い発言をしたり馴れ合い、インプレゾンビに精を出すよりも、その時間で地道に財務諸表を読み込み、業績を分析し、金利と債権利回りに神経を尖らせているほうが圧倒的に効率が良く効果があることをどこかで思い知るはずです。(あるいは、本来の仕事に精を出すか)

そこでようやく彼らは「儲け話なんてそうそう無い」「本当にFIREしたいなら、小銭拾いをしている場合ではない」ことを知り、意味がないことに気がつくでしょう。
彼らが一日でも早くその事実に気付くことを願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?