見出し画像

FF11プレイ記録18 闇王と当時の思い出話

15年ほどの時を経てついに1stディスクのボス、闇王を討伐しました。
実は当時3年もプレイしていたのに、闇王をやったことはなかったんですよね。
直前まで進めてはいたんですが、マゴマゴしているうちに周りがどんどん闇王討伐を果たしてしまい、置いていかれたまま放置していたんです。

フレンドに手伝ってもらう手もあったものの、「できれば参加者は全員初戦、かつメンバーは気心が知れた人がいい」という中々高いハードルのシチュエーションにこだわった結果、結局3年ほど闇王に挑まずプレイ。そのままゲーム自体から離れてしまっていたのでした。

その後、他のMMOにもいくつか手を出し、今でもやっているものはありますが、それでもFF11というゲームは、自分のゲーム人生で特別な1本であると感じていましたし、にもかかわらず最初のボスすら倒していないということは、ずっと気にしていたことでした。

なので今頃になって当時の望んだシチュエーションで闇王討伐を達成できたことは、(フレンドと実質2人PTであるにせよ)予想外の出来事でしたし、かなり感慨深いものがありました。いやー良かった。
生Awakeningやっと聴きましたよ。
ちなみに闇王倒して終わりというつもりは一切なく、メインストーリーはこのまま追い続けるつもりです。先は長い。

それと、この機会を置いて他になさそうなので、書いておこうと思いますが、明らかに非効率なプレイをする自分に合わせてくれたフレンドに感謝を。

言い出すと細かいところで沢山あるのですが、今回の復帰は自分にとって当時果たせなかった冒険を終わらせるという意味が強かったので、結構ところどころで無駄なことをしています。

例えば、マウントを中々取らない自分に合わせて徒歩でラバオに向かった結果、蟻に絡まれて全滅……。
ズヴァール城に行くのに今ではザルカバードまでワープで飛べるのに、わざわざボスディン氷河から向かう…。とか。何も言わず当たり前のように合わせてくれるのが本当にありがたかったです。

まあ闇王で当時のやり残しを回収した思いがあるので、ここからはもう少し効率的に行きたいと思いますが、我々の基本方針として、なるべく実装通りに順番にコンテンツに触れる、レベル解放もジョブもエリアもストーリー実装時のものと合わせる、という謎ルールがあるので、先日も過去世界に飛んだものの、実装時系列からずれるので一旦放置したりとか…。
まあ非効率なのは今後も変わらない気がします汗

当時の思い出

さて、ここからは当時の思い出話を少しだけ。
…と思って書いてたら長くなっちゃったので適当に読みたい人はどうぞ。

このゲームで最も強烈に覚えている出来事は、初ウィンダスにたどり着いたときの話でしょうか。

自分は初期国がサンドリアのタルタルで、その日は、確かラテーヌ高原で狩りをしていました。
しばらくして自然に何人かの近くの冒険者と一緒にやることになり、即席PTで狩場を砂丘に移してレベル上げをしたと記憶しています。

初めての砂丘は一番弱いウサギでもギリギリだったのですが、徐々に役割分担がきれいになっていき、順調に経験値を稼いでいました。

そんなこんなで1時間ほど経ったときでしょうか。戦士だったエルヴァーンがこう言います。

「この先にセルビナという町があるらしいです。行ってみませんか」

ずっとサンドリアにいたので、僕は別の町を知りませんでした。
町に行くには砂漠を横断する必要があるそうで、正直いってウサギでギリギリのこのパーティでは危険な匂いがしました。

それでも順調に狩りができていたことで妙な自信メンバーについたのか、即席PTで町を目指すことになったのです。

・・・今の感覚からすると分かりづらいかもしれませんが、当時の自分はこれがファーストMMOでしたし、ここに至るまでのおそらく2週間ぐらい幾度となく死んでいて、「このゲームにおいて未知な場所や敵がいかに危険か」を身をもって学んでいた頃でした。なので、この広くて無音でやたら眩しい砂漠に怖さがあったんです。


そして案の定、セルビナに向かう行軍は、メンバーの一人がゴブリンに絡まれたことで地獄絵図に変わります。

「からまれてる」

誰かが気づき、慌てて振り返ると、絡まれたメンバーのHPが凄い勢いで減っていました。
助けようと戦士が挑発。ですが、盾役であるはずの戦士のHPもすぐに赤くなり、白魔道士の回復も全く追いきません。
明らかに格上。もう助からないと思ったのか戦士がチャットで叫びます。

「にげて!まっすぐ町!」

空気は一変。

すっかり戦慄した僕は数秒逡巡したものの、後ろも振り返らず走り出しました。

向かう方向が合ってるかも分からないまま無我夢中でトンボのそばを横切り、「絡んでくれるな」と祈りながら。その間にもメンバーのHPが次々と0になっていきます。

「もうダメか…」

覚悟を決めたとき、目の前に明らかに入口のようなものが見えました。慌てて駆け込み、なんとセルビナにたどり着いたのです。
ちなみに生き残ったのは自分ともう1人だけでしたね。

その時の2人で見たセルビナのことは今でも本当によく覚えています。
町に辿り着いた安堵感や、異国情緒漂うセルビナのBGM、船の浮かぶ光景に少し放心状態になりました。

その後、戦闘不能になったメンバーも再挑戦して全員無事セルビナに到着すると、「船にも乗ろう」と誰かが言い出します。
もうその時のパーティは、レベル上げをするために集まった即席パーティという空気ではなくなっていました。もちろん満場一致で初乗船です。

「あと○分で出港するって!」

メンバーの誰かが叫び、急いでタラップの上を走ったときのカンカンとした乾いた音。
カメラをぐるっと町に向けると、受付でもどかしそうに船賃を払い、ゲートをくぐって走ってくるメンバーのタルタルが見えました。

「ダッシュ!ダッシュ!」

・・・それは何というか、少し大げさに言えば、これまでに何度も想像してきた剣と魔法の世界に入り込み、自分が本当に冒険しているような、そんな強烈な感覚でした。

無事に全員間に合って船の甲板に上がったときの感動は、当時のFF11プレイヤーならだれでも思い出の瞬間だと思いますが、僕も忘れることができないです。

そして新しい町マウラにつき、めでたしめでたし・・・で話は終わらず、エルヴァーンの戦士がこう言います。

「ここからウィンダスにいけるらしいです」

どうしてそんなに詳しいのか、もしかしたら旅慣れた方だったのかもしれませんが、今となってはわかりません。それでもここまで来たらと、もう一つの初期国、タルタルとミスラの国ウィンダスへ向かうことになります。

セルビナと同様、途中でゴブリンに絡まれてパーティメンバーの一人が死に、それでも全員で行こうと何度か挑戦を繰り返してたどり着いたウィンダス。

それは重厚な空気のサンドリアとは全く別の、何とものんびりとした別世界の国でした。
NPCもPCもタルタルで、サンドリア出身の自分には衝撃的な光景。

そんな光景に、その日何度目かも分からない感動をしていると、メンバーのもう一人のタルタルが叫びます。

「オレ、ここに住む!」

笑い合うメンバーと満たされる一体感。
長い一日の終わりにこのタルタルの放った一言は、僕のゲーム人生のなかでも最も記憶に残った瞬間になったのでした。


ジュノ見上げ

一枚だけ残っていた当時の写真。
毎日ギデアスに籠もってやっと手に入れたモンスターシグナを、大事に抱えていた記憶。