浪費その5。

2022/1/1
あけましておめでとうございます。

絵の話。
お金の浪費と言うよりは、時間の浪費と言ったところか。

幼少期から絵を描く機会というのは意外と多く、なにかと授業や宿題で描かされた気がする。
中学生ごろまで、私もとりあえずやらないといけないので描いた。 
人より少しだけ手間と時間をかけたら、褒められることが増えた。
私が絵に興味が湧いた瞬間は多分ここだったと思う。
見たものをある程度そのまま描くことで、優越感に浸れた。特に成績も運動神経も普通の私には結構な刺激だった。
オタクになってからはキャラクターイラストを描くようになった。
これに関しては誰かに見せるわけでもなく描いて満足していただけであった。
我が家にIT革命が訪れた後、インターネットという文化に触れる。
それでももっぱら格闘ゲームをしていたが、それで得たコミュニティで絵を披露することが少し増えた。
相手は大人なので褒めてくれたし、私は子供なうえ馬鹿であったのでそれを真に受けた。
そうしてやりとりを続けていると、ある感想を貰った。

「君の絵を見ると、自分も描こう!とか描きたい!!って気持ちになる」

今思えば、お前より俺の方が描けるぜ!見せてやる!!という煽りだったのかもしれない。
が、やはり子供で馬鹿だった私は真に受けて素直に喜んだ。

これが今でも私が絵を描き続ける原動力である。
私の絵を見て、誰かがやる気になってくれることがとにかく嬉しくて仕方がなかった。
今、穿った見方をして真意を理解していても、結局人の心を動かして、行動させているという事に変わりないのだ。

この言葉をずっと思い出しながら、追いつき、追い抜かれしていくこの世界でこの先ももがいていくのだろう。

いつかあいつに並び立つため
いつか自分の絵が、誰かの原動力になるまで

無様でも惨めでも、もがいて行こうと思う。

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