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夫婦で最期を迎えることについて_情報追加

夫婦で最期を迎えることについて_情報追加

過去に書いた下記記事に関連しそうな本を見つけた。概要、感想を記載する。

夫婦でちゃんと長生きをし、最後を迎えることについて
https://note.com/zukky04/n/nf5b0ec9553d6

◎参考図書
・自分の頭で考える日本の論点/出口治明
 上記本のうち、[論点6]安楽死を認めるべきか

◎感想
 私が過去の記事で書いた、パートナーを失った時に共に死ぬこと、後を追うことはできるか、に対する答えとして、スイス、ベルギーに行けば可能性がある、になるかなと。
 エンディングノートについては、住んでいるところの役場で配っていたので、もらったことがある。中身を見ると、高齢者を基準に書かれている内容であり、なにか違うな、と思うにとどまり、書き進められなかった。
 情報を得られたので、これらを基本として、APC、エンディングノートなどキーワードを頭にひっかけておく。

◎概要
1.情報
1.1 安楽死の大別
 安楽死の大別として下記の2種とプラスαがある。
(1)積極的安楽死:耐え難い苦痛にさいなまれている助かる見込みのない人に対し、医師が致死剤を与える等して死に至らしめること。
(2)消極的安楽死:延命措置をしないことによって患者を死に至らしめること。
安楽死の類義語として、「尊厳死」がある。尊厳死の定義は「日本尊厳死協会」では下記であり、(2)消極的安楽死と近い。
(3)尊厳死:不治で末期に至った患者が本人の意思に基づいて、死期を単に引き延ばすためだけの延命措置を断り、自然の経過のまま受け入れる死

1.2 積極的安楽死の要件
 医師による安楽死が許される積極的安楽死の要件として、過去の判例(1995年横浜地裁)から以下の4つが示される。
①耐え難い肉体的苦痛がある
②死が避けられず、死期が迫っている
③肉体的苦痛を除去・緩和する他の方法がない
④患者の明らかな意思表示がある。

1.3 安楽死のできる国
 オランダ:2名の医師が診断、患者の安楽死要請が自発的である、痛みが耐え難い、等を含むいくつかの要件を満たせば可能。対象は12歳以上で健康保険が適用される。
 ベルギー:オランダと類似。年齢制限がなく、精神的な苦痛も対象になるので、若いうつ病患者が許されるケースもある。
 スイス:医師による自殺ほう助だけが許されている。自殺ほう助団体の会員であること、医師と弁護士の了解を得ること等を満たせば外国人でも対象になる。会員登録済みの日本人もいるらしい。
 アメリカ:5つの州とワシントンDCで自殺ほう助が合法化されている。1976年の「カレン裁判」が転機。

2.議論点
2.1 「自由に死を選ぶ権利」はあるか
 「自由に生きる権利」は社会に認められているが、そこに「死を選ぶ権利」は含まれているか?
 本人の自由意思に任せればよいのでは?という意見に対しては、人間の行動のかなりの部分は脳の無意識の領域によって動かされているので、自由意思など存在しえないのではないか、と最近は言われている。
 人は自らの誕生をコントロールできないのに、死をコントロールできるのか?という哲学的な問いもある。

2.2 APCについて
 APC(Advance Care Planning、事前ケア指示書)とは、元気なうちに望む医療や介護の方向性について、本人が家族や医師と話し合いの場を持ち、合意事項を共有しておく仕組みのこと。エンディングノートを作って家族と話しておこう、という感じ。
 現在の法律では人工呼吸器を外すと医師が殺人罪に問われかねない。もし、自分が事故で昏睡状態で人工呼吸器を着けられる状況になり、家族は医療費捻出のために生活を投げ打つ状況になってしまったらどうするか。心配であればAPCを作っておこう。

2.3 本人の自由意思
 最終的に優先されるべきは、たとえ虚構であろうと本人の自由意志であるべきである。家族の多数決で終末医療の方針を決めるなどはナンセンスである。

◎関連して読んでみようと思った本
 ・死者を弔うということ/サラ・マレー
 ・夜と霧/フランクル
  →サラタメさんの動画もあったので、それを入り口にする。


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