『僕らの食卓』

こんなほんわかとした幸せオーラが漂うBLドラマがあったなんて気がつかなかったです。
ということで、気がついたら一気見してしまった!食事と家族とBLをテーマで、食事のシーンがたくさん出てきます。登場人物が全員幸せそうに食べている姿を見ると、こっちまで幸せになります。

主演は二人ともライダー俳優で、犬飼くんは色んなドラマでも見かけるし金曜の「ぽかぽか」でもおなじみ。
飯島くんはまだまだこれから伸びしろがありそうです。私は飯島くん演じる金髪の「みのる」にドはまりしました。他のドラマやテレビ出演だと長髪だったりするけど、この金髪の「みのる」の髪型がとても似合っていて、普段からこっちにすればもっと売れそうなのにな、なんて勝手に思っちゃいました。
「みのる」の弟の「たね」役に前山くうがくん、どうやら双子の子役さんのようです。全編にわたって「たね」くんがいい働きをしています。そして、みのるの父親役として原田龍二が脇をかためます。

みのるは母親を亡くし、弟のたねを自分の子どものように育ててきました。
そんな中、たねが食べ物をきっかけに「ゆたか」に声をかけ、友達になっていきます。
ゆたかも家族に葛藤を抱えていて、上田家にいることで自分の居場所を見つけていきます。

過去のBLドラマは、好きであっても同性同士の壁があり、どう乗り越えるかが主題になっていました。でも「おっさんずラブリターンズ」でもそうだったように、今は「どうやって家族になるか」というものがトレンドのようです。
これは世の中が優しい世界になってきて、同性同士のカップルや、LGBTQなどが認知されて、世間も学校の友達も受け入れてくれるようになってきているということが影響していそうです。
そして、どうやって家族になるか、という問いは、日本では「どうやって世間に認められるか」というところと紐づいているような気がします。
本当は、本人同士が「家族」と思えればそれでよくて、世間から言われる筋合いはないはずだけど、家同士のつながりだったり、世間を気にしすぎてしまうから、どうやって周りに納得してもらうかに重点を置いているのが日本なのかもしれません。
そして「結婚」と「子ども」がその話題で語られることが多い気がします。
このドラマでは、既にみのるがたねの親的役割を担っていて、たねのことを理解して一緒に育ててくれる人でないと上手くいかないような描写があります。
これからは同性同士で子どもどう授かるか、育てるかという議論が増えていくのかなぁと思いながら見ていました。
現在の日本では、養子をもらったり代理出産するのにハードルが高くてイメージしにくいから、このドラマ(原作)では、少し特殊な状況の設定になっています。
子どもがいてもいなくても、それは本人の自由だけど、その選択肢がない、権利がないということはとても残念なことです。
今はまだ日本では「結婚」の制度についてしか議論されないけど、近い将来「子ども」についても同じような話になっていくのではないでしょうか。

同性同士でも、親が1人しかいなくても、もしかしたら親がいなくても(兄弟だけとか育ての親とか、他の家族だけでも)、子どもがいてもいなくても、幸せになれるんだし、「理想はこうだ」とか、「こうあるべきだ」とか、「こうじゃないと幸せになれない」とか、そんなこと誰にわかるんでしょう。
ドラマを見て、男同士でも、たねと一緒に3人で家族になる、という幸せな未来が見えました。

後日談としてスペシャルエピソードが丸々一話分あるので、こちらもおすすめです。

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