新年に上司の飛鳥さんと初詣しに行ったら、2人は更に距離が縮まった…とさ
(※今更感が満載ですが、どうぞ)
1月3日
〜〇〇の家〜
〇〇:ふあ〜
今年になって初めての我が家での朝を迎えた。
というのも、昨日までは実家に帰省して年を越したからだ。
久しぶりに家族と会って楽しく年末を過ごした。
両親に「彼女は出来たのか?」と聞かれたので、飛鳥さんのことを話して2人で映った写真を見せると、家族全員に驚かれた。
数日前
〜〇〇の実家〜
咲月:こんな美人さんがお兄ちゃんの彼女⁉️
拓実:兄ちゃんすげ〜‼️俺もこんな人が彼女に欲しい‼️
妹の咲月と弟の拓実が僕と飛鳥さんの映ったスマホの画面を見ながら羨ましそうにしていた。
〇父:いや、しかし〇〇もやるなー。お父さん、ずっと〇〇に相手が出来るか心配だったからな笑
〇母:ちょっと、〇〇のこと馬鹿にしてるでしょ?わたしはきっと大丈夫って思ってたわよ。
〇〇:あはは…
咲月:ねぇお兄ちゃん、今度飛鳥さんに会わせてよー!
拓実:うんうん、俺からもお願い!
〇〇:分かった、今度会ったら聞いてみるね。
そして、今日は飛鳥さんと初詣に行く約束をしている。
(スマホの通知音)
支度を終えて家を出ようとしたタイミングで、
スマホが鳴ったので画面を開いた。
飛L:おはようー〇〇くん!
飛L:9時頃に乃木神社に集合ね。
〇L:おはようございます、飛鳥さん!
〇L:了解です、今家出るところです!
メッセージを送信して僕は家を出た。
〜飛鳥の家〜
飛鳥:おし、準備完了っと。
今日は初詣を〇〇くんとしに行くのだが、今年初めて〇〇くんに会えるので、
飛鳥さん、ワクワクしています!
最後に会ったのは、去年のクリスマスデートだったかな?
前日に鍋パをしてそのまま2人で寝落ちしてしまって、起きた時には日を越していた。
12月24日
飛鳥:ん?
片付けをする音が聞こえたので目を開けると、〇〇くんが先に片付けをしていた。
飛鳥:ごめん〇〇くん!片付けてもらって…
〇〇:ああ、全然大丈夫ですよ!もう終わるので。
飛鳥:あ、さきに風呂入って良いよ。
〇〇:え、良いですか?
飛鳥:うん。
〇〇:じゃあ、お先に。
〇〇くん、私の順に風呂に入り、2人とも着替えて歯を磨き、寝室に向かった。
飛鳥:んふふ。
〇〇:どうしたんですか?
飛鳥:え、今日は〇〇くんが隣にいるから寂しくないなって思って。
〇〇:そうですね。今日は2人で…
飛鳥:顔赤いぞ、〇〇くん笑
〇〇:いやそれは…は、初めてですもん…
大好きな〇〇くんが初めて一緒に布団に入るのを恥ずかしそうにしているのが可愛らしく見えて仕方なかった。
飛鳥:一瞬に寝るの、嫌だった?
〇〇:そ、そんなことないですよ!
飛鳥:そっか、良かった。
〇〇:あ、あの…
飛鳥:ん、何?〇〇くん。
〇〇:今日の鍋パ、凄く楽しかったです。
飛鳥:ふふ、わたしも。
〇〇:じゃ、おやすみなさい。
飛鳥:おやすみ。
目を閉じる直前まで、私と〇〇くんはニコニコしていた。
そしてクリスマスイブの朝、〇〇くんとお揃いのネックレスをつけて一緒に出かけた。
美術館に行ったり、クリスマス風のパフェを食べに行ったり、楽器のお店に行ったり。
あっという間に夜になって、周りがイルミネーションで輝いていた。
飛鳥:綺麗だね。
〇〇:本当ですね、なんか魔法がかかったみたい。
飛鳥:ふふ、魔法か。私も魔法使えたら良いのにな〜
〇〇:どんな魔法使いたいんですか?
飛鳥:え、そうだな〜今から働かなくてもお金が入るようになるとか?笑
〇〇:ふふ、欲張りですね。
飛鳥:〇〇くんは、どんな魔法使いたい?
〇〇:え…そう言われると…ん〜
飛鳥:おー、悩んでる〇〇くん。
〇〇:そうですね、このままずっと…
飛鳥:ん?
〇〇:朝が来ないようにとか…
飛鳥:へ?なんで?
〇〇:だって、そしたら…飛鳥さんと居られるから。
飛鳥:ぷふっ。
〇〇:え、なんで笑うんですか?
飛鳥:いや面白いなー、〇〇くんって。
〇〇:そんな…結構真面目に考えて。
ふふ、分かっているよ。
〇〇くんがそうなように、私も…
〇〇:!
そっと、〇〇くんとキスを交わした。
飛鳥:ふふ。
クリスマスデートでのことを思い出しながら、
家を出て神社を目指した。
〜乃木神社〜
〇〇:ふ〜、間に合った。
集合時間の5分前に神社に着いた。
〇〇:もしかして、もう飛鳥さんいるのかな…
と思っていると、
飛鳥:〇〇くーん。
後ろから、小さい顔をマフラーにひそめた飛鳥さんに声をかけられた。
飛鳥:待った?
〇〇:いえ、丁度今来たところです。
飛鳥:そっか。
〇〇:お互いピッタリですね。
飛鳥:ふふ、そうだね。
飛鳥さんと手を繋ぐと、冷えた空気に触れていたので2人とも手が冷たく、同時にウッてなって顔を見合ったけど、
飛鳥:ま、一緒に歩いたらあったかくなるよね笑
〇〇:ですね笑
と言って、そのまま手を繋いで神社の奥に歩いて行った。
賽銭箱に小銭を投げ入れて、鈴を鳴らしてお願い事をした。
〇〇:(これからも、飛鳥さんと一緒に幸せでありますように)
それから、2人でおみくじを引いた。
飛鳥:ねぇ、せーのでお互い見せよ?
〇〇:良いですよ!
ひとまず息を揃えて、同時にそれぞれのおみくじの結果を見せた。
〇〇・飛鳥:おぉー‼️
2人とも大吉だった。
飛鳥:やっぱりウチら持っているんだよ!
〇〇:2人とも大吉って、縁起良いですね!
飛鳥:いやー、これは新年から良いスタート出来そうだな〜
飛鳥さんとおみくじの結果ではしゃいでいた。
飛鳥:あ、お団子食べない?丁度あそこで売っているし。
〇〇:良いですね。ちょっと小腹がすいてきましたし。
みたらし団子を2本買って、飛鳥さんとベンチに座った。
〇〇:(うーん、どうしようか…)
1人で悩んでいると、
飛鳥:ほい。
〇〇:へ?
飛鳥さんがみたらし団子の刺さった串を持ち上げて、僕の前に持ってきた。
飛鳥:食べないの?
〇〇:いや、食べますけど…ここまでしてもらうわけには…
飛鳥:じゃあ、これは上司からの命令ってことで。
〇〇:いやいや…
飛鳥:はい、あーん。
〇〇:あっ。
パクッ
〇〇:…
飛鳥:どうよ?
〇〇:おいひぃです。
飛鳥:良かった!
〇〇:じゃあ、御礼に…
飛鳥:ん?
まだ手をつけてない方のみたらし団子の刺さった串を飛鳥さんの前に持っていった。
〇〇:嫌…ですか?
飛鳥:ううん、全然。
パクッ
飛鳥:んふふ、おいひぃ♪
お団子を食べて飛鳥さんが頬を膨らませているのを見て、笑みが溢れた。
飛鳥:あっ。
飛鳥さんの頬にタレがついていたのを、僕がティッシュでそっと取ってあげた。
〇〇:取れましたよ。
飛鳥:ごめん。
〇〇:ふふ、大丈夫ですよ。
飛鳥:ふふ。
そのあと、一緒にお昼を食べに行く店を探し歩いている時、飛鳥さんは終始僕の腕に抱きついて顔を肩に乗せていた。
飛鳥:やっぱ、お昼まだで良いかな〜
〇〇:まだお腹空いてないですか?
飛鳥:ううん。
飛鳥:なんかこのまま散歩してたいな〜って。
〇〇:じゃあ、ゆっくり歩きますね。
飛鳥:んふふ。
実は、引いたおみくじの裏にこう書かれていた。
「愛しき人の身の回りを見てあげよ。さすればより仲が深まるであろう。」
占いって当たる時は凄く当たるんだなと、
思い知らされたのだった。
fin.
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