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弟が可愛く見えて仕方ない姉さんです。

(目覚ましの音)

愛季:う〜、もう朝か〜。

どうも、おはようございます。

谷口家の長女、愛季です。

今は両親が旅行で出かけていて、家に弟と二人きりです。

愛季:あ、〇〇起こしに行かなきゃ!!

弟の部屋に来ちゃいました。

ドアを開けると、掛け布団にくるまっている〇〇がまだお休み中のようです。

寝返りを打って隠れている弟の顔を除くと、

愛季:はぁ〜、可愛い!!!!

起こしちゃうのが勿体無いくらい、

なんなら隣で一緒に寝坊しちゃいたいくらいです!!



愛季:よいしょっと。

掛け布団をあげて〇〇の隣に入っちゃいました。

愛季:ふふ。

〇〇が入っていたお布団はポカポカです。

愛季:このまま寝ちゃおっかな〜

〇〇:ん〜

とか冗談言っていたら、〇〇が目をこすって起きようとしてました。

愛季:わっ、早く出なき…

〇〇:姉ちゃん、おはよう〜

まだウトウトしたお目目で言うその姿が、なんとも言えません!!

愛季:あ、お、おはよう〇〇!ごめん!!

〇〇:え?何が?

愛季:え?いや…あ、顔洗わないとね。

〇〇:え、あ、うん…

そう言って、〇〇の手を引き洗面所に連れて行きます。

愛季:じゃ、姉ちゃんご飯作ってくるからね。

〇〇:うん分かった、ありがとうね。

去り際に手を振ってくれるその仕草も可愛いんです。



弟と別れてから、キッチンにいき腕を振るってきます。

愛季:ふふ、喜んでくれるかな〜?

調理が終わり、洗面所にいる弟に声をかけました。

愛季:ご飯出来たよ〜

〇〇;う〜ん、今いく〜

制服に着替えた弟がやってくると、

〇〇:うあ、オムライス!?

愛季:そうだよ!お姉ちゃんの特製オムライス。

〇〇:ありがとう!凄く美味しそう。

目を輝かせて喜んでくれました。



愛季:ふふ、食べてみて!

〇〇:うん、じゃあいただきま〜す。

パクッ

愛季:どう?どう??

〇〇:うん、すっごく美味しいよ!!!



愛季;くぅ〜〜〜、良かったぁ〜〜

〇〇:やっぱ、お姉ちゃんの作るご飯が世界一美味しいよ。

はぁ〜、なんて勿体無いお言葉を…!!

もう姉的には100点あげたいくらいの返しです。


二人でオムライスを食べ終えて食器を片付け、家を出る準備をします。

愛季:忘れ物無い?

〇〇:あ、ちょっと待ってて。

そう言うと、姉の前で学校の鞄を開けてちゃんと中身を調べてます。

〇〇:うん、大丈夫だよ。

愛季:良かった、あ。

見ると、〇〇の頭にぴょんっと立った可愛らしい寝ぐせが…

愛季:ほいっと。うん、これでよし。

〇〇:ごめん、姉ちゃん。寝ぐせ直してくれて。

愛季:ふふ、せっかくの良い髪型が台無しになっちゃうからね。

そして、二人で家を出ました。




愛季:♪♪

〇〇:ご機嫌だね。

愛季:うん、なんか今日もいい一日になりそうな気がしてさ。

〇〇:そっか、僕も姉ちゃんのおかげでいい一日になる気がするよ。

愛季:え、本当に思ってる??

〇〇:本当だよ!!

ワザと聞いてみるとムキになる、この感じがもう堪らないんです。

〇〇:むぅ…

愛季:ごめんごめん、疑って笑

〇〇:ぷっ、な〜んてね笑

愛季:な、騙したのか!!

うう、悔しい!!でも良いんです、可愛い弟なんで。

愛季:まぁ、良い…やっぱ、くらええ!!

でもちょっと悔しいので、〇〇の髪をいじりました。

〇〇:うわ、やめてって笑


こんな感じに戯れてると、私と〇〇がそれぞれ高校と中学校へ行くのに別れるところまで着き、一緒に繋いでいた手を放しました。


愛季:あ、今日姉ちゃんちょっと遅いから家先に帰ってたら、お腹空いたら冷凍庫の中のもの適当にレンジであっためて食べててね。

〇〇:うん、分かった。またね。

愛季:うん、ばいばーい。


ちょっと離れたところからでも、腕を大きく姉に振ってくれるのを見たら、
もうそれだけで今日何があっても乗り越えられる気しかしないです。

愛季:うっす。

一人で心の中で気合いを入れてました。




(17時を知らせる音)


愛季:お疲れ〜、みんな。

男子:おう、お疲れ〜。

女子:またね〜、愛ちゃん。

吹奏楽部の練習が終わり、部活仲間の子たちと別れると、


優:やっほ〜、愛季〜

愛季:うお!?居たんだ…

優:うん、ってかそんなびっくりしなくても…何か急いでるの?

愛季:あ、うん。早く家帰って夜ご飯作らなきゃだし。

優:そっか。あ、明日カラオケ行くの忘れないでね!

愛季:うん、忘れないよ。

優:じゃね〜

そのまま優ちゃんはすっと居なくなりました。


愛季:早く帰らなきゃ。間に合うかな…

さっき朝に〇〇に冷凍食品食べてと言ってたから、もしかしたらもう食べてるかもしれない。

でも折角ならちゃんとしたのを食べて欲しい。

そう思って、ダッシュで家に向かいました。




走り過ぎて息切れをしながら、家の玄関のドアを開けました。


ガチャッ


愛季:はぁ〜、ただいま〜

〇〇:おかえり〜、姉ちゃん。

ん?カレーの匂い??

もしかして、レトルトのカレー食べてるのかな?

と靴を脱いで廊下を通り食卓に行くと、

愛季:あれ?いな…?

キッチンの方を向くと、鍋の前に立つ〇〇の横にまな板に乗った切った野菜の芯や剥かれた玉ねぎの皮が見えたんです。


愛季:カレー、自分で作ったの??

〇〇:うん、姉ちゃんの作ったレシピ見ながらね。

愛季:そっか。

〇〇:いつも姉ちゃんがご飯作ってくれるから、今度は僕が作ってあげなきゃって思って。

うん、偉い偉い!!!

やっぱうちの弟は良い子!!!


愛季:くぅ〜、ありがとう〇〇!!!

〇〇:あ、危ないよ!!

〇〇の頭を撫でてはしゃいだら、きっちり注意されました。

そりゃそうです、火の元近くではしゃぐのは危ないですから…

姉なんかよりちゃんとしてますね、うちの弟は。

愛季:ああ、ごめんね。

〇〇:うん。


〇〇:もうちょっとでね出来るんだけど、ちゃんと野菜に火通ってるかな?

お、そのチェックなら姉ちゃんにお任せあれ!

おたまでジャガイモを一個掬い、爪楊枝で刺してチェックしてあげます。

愛季:うん、大丈夫。ちゃんと火通っているよ。

〇〇:ほっ、良かった…

偉いよ、偉いよ!

と激甘な姉は、心の中で〇〇に拍手を送ってました。




〇〇が作った特製カレーを食べると、

愛季:ん〜、美味しいよ!!

〇〇:良かった、初めてだったから不安だったけど。

愛季:そうなの?でもすっごく美味しいよ!初めてじゃないみたいだよ。

〇〇:そっか、良かった。


〇〇が作ったカレーが不味いわけないじゃないですか!!

お姉ちゃんのために愛情たっぷり注いで作ってくれたんですから!!


さて食べ終わって片付けてから歯を磨いて、順番にお風呂に入ってそれから二人でリビングでゴロゴロタイムです。


愛季:ふぁ〜〜、疲れた〜

ドスンッ

ソファーにダイブすると、

〇〇:肩揉んであげようか?

愛季:え、良いの??

〇〇:うん、いつも頑張ってくれてるし。

愛季:じゃあ、お言葉に甘えて。

一人ソファーでくつろぎながら、大好きな弟からの最高のサービスを受けています。

愛季:く〜、痛いけど気持ち良い〜

〇〇:肩凝ってるね。もっと強くする?

愛季:あ、じゃあお願いしま〜す。

〇〇:は〜い、承知しました。

偉いです、ちゃんとお客さんにオーダーを伺ってます。

もう毎回のマッサージでお金あげます!!!




さて〇〇が私の肩のマッサージを終えたので、代わってあげようと思います。

愛季:よし、姉ちゃんも〇〇の肩マッサージするね。

〇〇:え、良いよ。僕は…

愛季:そんなこと言って、肩凝ってるよ?

〇〇の肩を揉んで凝ってることを示すと、

〇〇:分かった、じゃあお願いね。

姉のマッサージを受けてくれました。

愛季:うん。



〇〇:ふぁ〜〜〜

おっきいあくびをしてます。


愛季:眠くなっちゃった?

〇〇:うん…姉ちゃんのマッサージ、気持ち良いから…

お目目が朝のときみたいに、ウトウトし出しちゃってます。

愛季:もう寝よっか。

〇〇:う…ん…zzz

おや?

本当にそのままソファーの上で寝ちゃいました。

愛季:(はぁ〜、なんですかこの尊い画は???)

もしや、今スクショタイムでは????

愛季:(いやダメダメ!!気持ち悪がられちゃうから!!!)


とりあえず、掛け布団を持ってきて掛けてあげました。

〇〇:zzz

愛季:(よしよし、これで風邪ひかないね。)

ん?

姉、ここでちょっと特権を乱用します。


スッ


愛季:(〇〇の隣、来ちゃった…)

一人リビング残しておくのもなんだと建前では思いながら、実際はただ〇〇が大好きなだけです。笑

〇〇:ん…

コツンッ

〇〇の頭が私の肩に乗ってしまいました。

愛季:(か、可愛い!!!!!)

〇〇:zzz

愛季:ふふ。

よしよしと頭を軽く撫でて、一緒に寝ることにします。

愛季:おやすみ。

電気を消して多分聞こえてないけど、大好きな弟におやすみを言って目を閉じました。

もうこのまま、朝なんか来ないで良いのにと思いながら…


fin.

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