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上司で彼女の飛鳥さんの誕生日前に、初めてをともにした話


〇〇:ん…

朝日が差し込み目が覚めると胸の辺りに重みを感じ、

視線を移すと飛鳥さんの右腕が僕の胸に乗っていた。


そっと手を飛鳥さんの腕に添えて横を向くと、

飛鳥:zzz

普段の会社での敏腕上司な雰囲気はどこにもなく、まるで幼い子どもみたいに目を瞑って眠っていた。

〇〇:ふふ。

飛鳥さんの頬に少し触れると、ちょっぴり口角が上がったように見えた。


そっと飛鳥さんの腕を胸から下ろしてベッドから起き上がった。

それからエアコンをつけて、掛け布団を飛鳥さんにかけてあげると部屋を出た。


〇〇:朝ご飯、何作ろうかな?

飛鳥さん家の冷蔵庫を開け、何の食材があるか見て作るものを考えていた。

〇〇:まぁ〜、ベタだけどとりあえずこれとこれを・・・

食材を選んで取り出して冷蔵庫を閉じて、キッチンの棚から器具を取り出し料理を始めた。


〜数分後〜


(ベーコンの焼ける音)


〇〇:ふ〜、良い匂い。


ぎゅっ


後ろから急にハグされた。

飛鳥:んふふふ〜

〇〇:おはよう、飛鳥さん。

飛鳥:おはよう、〇〇くん。

触れられた感覚で、飛鳥さんが上にまだ何も羽織らずに下着のままでいることに気がついた。


〇〇:上、着ないんですか?

飛鳥:だって、暑いんだもん。

〇〇:ん、それもそうですね。


僕の頬に飛鳥さんが顔を近づけてくると、

二人してクスクス笑っていた。




〜数分前〜


飛鳥:ん・・・

ベッドの上で目が覚めると、隣に空いたスペースができていた。

先に〇〇くん起きたんだな〜

そう思って、一人ベッドでゴロゴロしてみた。

飛鳥:ふふ。

〇〇くんが寝ていたところに温もりを感じて笑みが溢れると、

下の階からフライパンで料理している音が聞こえてきた。


飛鳥:ふぁ〜、ん!よく寝た〜

ベッドから起き上がると部屋を出て、廊下を通り階段を降りてキッチンに向かった。

キッチンに着くと、〇〇くんの料理している後ろ姿が見えた。

飛鳥:(ふふ、嬉しいな〜)


(ベーコンの焼ける音)


ぎゅっ


〇〇:!

飛鳥:んふふふ〜

大好きな人の背中にそっと抱きついた。


〇〇:上、着ないんですか?

飛鳥:だって、暑いんだもん。

〇〇:ん、それもそうですね。

くっついているとこっちの心臓がドキドキして来たのと同時に、〇〇くんの方からも鼓動が伝わってきた。


飛鳥:んふふ。

〇〇:ふふっ。


朝こうしているからというのもあるけど、昨日の夜のことがきっと一番にあると思う。


初めてを〇〇くんとした昨日の夜・・・




〜昨夜〜


飛鳥:ぷはぁ〜!!

(缶ビールをテーブルに置く音)

〇〇:ちょっと、飲み過ぎじゃないですか?笑

飛鳥:平気、平気だってぇ〜

飛鳥:ヒクッ

〇〇:だめですよ〜、調子に乗っちゃ。

飛鳥:もう、心配性なんだから〜

〇〇:そりゃそうですよ。

〇〇:大好きな飛鳥さんが倒れたりしたら嫌ですもん。

飛鳥:く〜、嬉しい!!!

飛鳥:しゅき、〇〇くん。


仕事を終えて大型連休が次の日から控えているということもあって、私は〇〇くんを家に招いてテンションがおかしくなっていた。


飛鳥:やったぞ〜〜

飛鳥:明日から休み、休み〜〜

〇〇:ふふそうですね〜

〇〇:それに連休初日は、飛鳥さんの誕生日ですもんね。

飛鳥:そうなのだ〜!


出前で取ったご馳走とお酒ではしゃぎまくった後、

少し休憩してから片付けを始めた。


飛鳥:ふぁ〜、片付け終わるまでが晩餐か〜

〇〇:なんですかそれ、まるで遠足みたいに。笑

飛鳥:飛鳥ちゃんの名言。

〇〇:ぶふっ!

飛鳥:おい、笑うな。

チョンッ

〇〇:ふふ、かわいいですね。

飛鳥:むぅ〜

〇〇:そのムスッとした顔も。

飛鳥:もう、ずるいってば〜笑


そんな感じで、何ともまぁアホみたいな会話して笑って片付けを終えた。



飛鳥:は〜、気持ち良かった。

風呂で体を癒してきて、部屋着に着替えてリビングに向かうとソファーに〇〇くんが座っていた。

〇〇:あ、おかえりなさい。

飛鳥:ただいま〜

〇〇:ありがとうございますね、先に風呂使わせてもらって。

飛鳥:いいよ、全然。


〇〇くんの隣に座ると、温かかった。

けど、それだけじゃなかった。


隣にいると、いつもより胸がドキドキしていた。

時折〇〇くんが見せる笑顔を見ると、さらにそれが激しくなった。


〇〇:あ、今日はここで寝ますね。

きっと気を遣ってそう言ってくれたんだろう。

でも・・・

飛鳥:一緒で良いよ。

〇〇:え?

飛鳥:ううん、一緒が良いな…


そう呟いて、〇〇くんの手を引いて立ち上がった。

目が合うと、恥ずかしさから笑みが溢れた。




ー飛鳥の寝室ー


〇〇くんを先にベッドに座らせると、

〇〇:!

〇〇くんと唇を重ねた。


飛鳥:好きだよ、〇〇くん。

目を見つめてそう言うと、

〇〇:僕もですよ。飛鳥さんが好き。

〇〇くんが微笑んでそう答えた。


着ていたTシャツを脱ごうとすると、

〇〇くんがそっと後ろに回ってTシャツの袖を掴んだ。

〇〇:手伝いますよ。

飛鳥:ふふ、ありがとう。

Tシャツを脱ぐと、身につけていた物が顕になった。

それが〇〇くんの目に入ると、彼の頬が赤くなっていた。


〇〇くんが一人でTシャツを脱ごうとしていたので、

飛鳥:そっちも手伝うよ。

私も、〇〇くんが脱ぐのを手伝った。

〇〇:あ、ありがとう…ございます。

Tシャツが脱がされると、たくましい胸筋と腹筋が見えた。


飛鳥:綺麗だね、〇〇くん。

〇〇:飛鳥さんも綺麗ですよ、凄く。

〇〇くんの手を引いて、私の頬に触らせた。

飛鳥:ふふっ。

微笑むと〇〇くんも微笑み返して、

〇〇くんから唇を重ねられ、抱き合って肌が触れ合った。



そして、二人の初めてをともにした・・・





〜現在〜


飛鳥:美味しそうな目玉焼きだね。

〇〇:ふふ、あとちょっとでできますからね。

後ろからハグしている飛鳥さんをそっと自分から離れさせて、朝食を作り終えた。


〇〇・飛鳥:いただきま〜す。


ぱくっ


飛鳥:ん〜、おいひぃ〜

〇〇:よかったです。

飛鳥さんの笑顔を見れるだけでこんなに幸せなのかと、初めて強く思った。


〇〇:あ、飛鳥さん。

飛鳥:ん?

〇〇:お誕生日、おめでとうございます!


僕の上司であり、最愛の人。

その飛鳥さんに誕生日を祝う言葉を伝えると、

クシャっとした笑みを見せられた。


飛鳥:ありがとう!!



今日はこの後飛鳥さんとデートして、それから高級レストランでディナーして、最後は飛鳥さんに誕生日プレゼントを渡して…


そんなことを考えていたら、

飛鳥:ふふ、何にやけてるの??

と飛鳥さんに揶揄われた。



fin.

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