瑞暉亭ものがたり 〜ヘルマン・トローツィグ〜 Hermann Trotzig (1832〜1919) 1859年(安政6年)、スウェーデン青年を乗せた船が幕末の日本へ向かっていた。 青年の名はヘルマン・トローツィグ。 1832年、ストックホルム市長であったモーテン・トローツィグの曾孫としてストックホルムで生まれ、父が税関検査官を務めるカールスクルーナで育った。ここは海軍基地がある街として知られている。 父親はヘルマンが海軍士官になることを望んでいたが、ヘルマンは海軍学
〜はじめに〜 スウェーデンの首都ストックホルム。 北欧のベニスと言われる、美しい水の都。 そのストックホルムにあるスウェーデン国立民族学博物館の敷地に、日本の本格的なお茶室「瑞暉亭(ずいきてい)」が建っています。 現在の「瑞暉亭」は、二代目のお茶室で、初代の「瑞暉亭」は1935年(昭和10年)に建てられ、ヨーロッパで初めての本格的な日本の茶室として注目を浴びました。 来年2025年は、初代の「瑞暉亭」が建設されてから90周年、現在の「瑞暉亭」の竣工からは35周年にあ