【IIDX】自己流スコアの出し方 Part1. 動作編

beatmania IIDXのSPで、私が普段からどのようにスコアを狙っているかについて話します。

あくまで自己流の話なので、一般に通用しない可能性があります。☆12で歴代を何個か取れたやり方ではあるので極端に間違っていることはないと思いますが、参考にする場合は自分に適用できるか注意しながらご覧ください。

3パートに分かれていて、この記事はPart1です。

Part1. 動作編
落ちてくるノートをそのまま押す方法について
キーワード: 横認識、運指崩し、目押し、半ガチ押し

Part2. 練習編
モチベ維持と、効果的な練習について
キーワード: ビーマニをする動機、メンタルの維持、限界的練習

Part3. アリーナ編
アリーナで勝つ方法について
キーワード: フロー、ルーティン、ハズレ譜面、メンタル

Part1. 動作編

このパートでは、譜面が視界に入ってから実際に押すまでの流れについて話します。次の4つに分けて説明します。

1. 譜面の形を理解する(認識)
2. どう押すか考える(運指)
3. いつ押すか見極める(タイミング調整)
4. 鍵盤を押す(打鍵)

1. 譜面の形を理解する (認識)

まずは、落ちてくる譜面をどう認識しているかについて話します。

結論から言うと、譜面の見方には「縦認識」と「横認識」の2種類があり、「横認識」を練習したことでスコア力が上がったと感じています。

それぞれの認識方法を説明するために、例としてサファリの発狂部分を挙げます。

1-1. 縦認識

スクリーンショット 2020-06-24 0.38.16


TexTage様より引用)

右手に67トリルが来ていますね。このトリルは「6を押してから7を押して……」と考えなくても、「一定時間6と7を交互に押すもの」といっぺんに認識してしまえば、その部分は無視して残りの部分に認識力を集中できます。

このように連続したノートを1パターンとして簡略化する方法を「縦認識」と呼びます。ググると素晴らしい記事がたくさん出てくるので、語弊はありますがこれ以上の説明は省きます。

縦認識のメリットは短時間で多くの譜面を認識でき、結果的にクリア力が上がることです。しかし表裏一体のデメリットも存在します。例えば譜面の細かい部分まで認識しようとしないので、細かいリズムがズレていても気づかない問題があります。

このようなデメリットをなくし、スコアを出すために横認識をします。

1-2. 横認識

横認識はその名の通り、横一列で譜面を認識する方法です。

極めるとサファリのトリルは単純な16分乱打に見えるようになり、一定のリズムを取りやすくなります。どんな譜面も単純な16分乱打に見えたらスコア力が上がって理想的ですよね。

と思い立っていざ横認識の練習を始めると、初っ端からクリア力が爆下がりします。私は皆伝になってから横認識の練習を始めましたが、初日は☆8をクリアできなかった記憶があります。もはやスコア力どころではない状況、端的に言って地獄です。どうしてこんなマネを続けたんでしょうね?

それでも人間は不思議なもので、1年も練習すればすっかり慣れてクリア力は元通りになり、スコア力も上がりました。

2020年の状況で1年と聞くとだいぶ長く感じてしまうような気もします。SNSで周りの実力が秒単位で確認できるようになってしまい、ライバルに1日自己ベを越されただけでも相当な焦りを感じてしまいそうです。自分のメンタルと相談し、今後も数年以上ビーマニを続ける人であれば、先行投資と割り切って練習するのもアリだと思います。

1-3. 認識まとめ

横認識の練習によってスコアが伸びました。
一時的にクリア力が落ちますが、練習したら慣れて元通りになりました。

2. どう押すか考える(運指)

次は、指をどの鍵盤に置き、どう動かすかを決める運指について説明します。

正直なところ、どの運指が一番良いのか全く知りません。完全固定で上手い人も、不思議な運指で上手い人もたくさんいるので、ほとんどの運指で十分上手くなれるんだと思います。

その上で自己流の話をすると、譜面ごとに最適な運指を判断してスムーズに切り替える技術を身に着けた結果、スコア力が付いたように感じます。

私は普段2P側で1048式固定をメインに使いますが、固定で押しにくい譜面だと判断したら積極的に固定を崩しています。具体的にどのように崩しているかについて、左手と右手に分けて順に説明していきます。

2-1. 左手(2P鍵盤側)の運指

左手は常に1〜4に置いています。1薬2中3親4人です。

左手の固定を崩す瞬間は主に2つあり、1つ目は5+Sが降ってきた時です。私は手が大きい方なので完全固定のまま5+Sを取ることもできるのですが、Feel The Beat†やVerflucht†レベルの発狂でもない限り、1〜5までを左手で押す方が安定してスコアを出せます。

崩す瞬間2つ目は、鍵盤+連皿です。3〜5枚程度の短い連皿なら、左手1〜6/右手7+Sで対応しています。BLACKレベルの連皿では、完全に片手で1〜7を押す方が安定します。

これらの崩しをする場合、鍵盤側の手が弱いとミスが重なってスコアが逆に落ちてしまうことがあります。この問題については単に片手を強くする以外に解決策がないため、DPをやり込むことで解決しました。おそらく、DP中伝までやり込めば私ぐらいの片手力になります。理想を言えばDP皆伝レベルを目指すべきだとは思いますが、私にはそこまでのやる気がありませんでした。天空の夜明け越せなかったんだもん。

2-2. 右手(2P皿側)の運指

右手は5〜7に置いています。5人6中7親です。運指の説明が難しいので、さまざまな運指のパターンを挙げてみます。

まずは6+Sが来た時ですが、固定のまま中+小で取ると指の負荷が高くスコアが不安定になるので、基本的に人+小に崩して取ります。6+Sと同時に5も来たら、場合によっては5を左手で取って運指を安定させます。

次の例として、左手の負荷が高く譜面の一部が4に掛かっているときは、人差し指で積極的に4をカバーして取ります。24分の3>4>3の折り返しなどはほぼ右手で4を押しています。

ほか、譜面予測をして13>24トリルのみが来ると分かっている場合などは、大胆に手を動かして24を右手で取ったりします。

2-3. 運指まとめ

各パターンに共通して言えるのは、指が自然に動く形へ運指を崩していくと、スコアを出しやすくなるということです。

運指を崩すことで皿やトリルなどを安定して取ることができ、譜面傾向や当たり外れの影響を減らしてスコアを出しやすくなったと感じています。アリーナでもスコアの安定化に役立っているはずです。

運指の崩しも練習のはじめは何を押しているか全く分からなくなり、完全固定に戻りたくなるのですが、年単位で見ると良い感じにクリアとスコアがまとまった印象があります。

先ほど軽く触れましたが、おすすめの練習方法はDPです。片手の練習でも目的は達成できそうに感じますが、私は上達ルートが整備されているDPの方がより楽しく続けられました。

上の例の他にも、説明の難しい崩し方をすることが時々あります。この記事の最後に私のYouTubeチャンネルを貼るので、気になる方は手元付きプレイ動画をぜひご覧ください。

3. いつ押すか見極める(タイミング調整)

ビーマニは音楽に合わせて「リズム押し」をする楽しいゲームですが、私はリズムを度外視した「目押し」を身につけることでスコア力が上がりました。

3-1. リズム押し

その名の通りリズムに合わせて押す方法です。メリットは、実行するのが簡単であり、楽しく、さらに十分に光るコスパの良さでしょうか。ソフランにも対応しやすいですね。

しかし、リズムが分からないズレ譜面や、曲開始一発目のノートなどは合わせるのが難しく、全ての譜面をカバーできるタイミング調整方法ではないと思っています。

3-2. 目押し

そこでズレ譜面などに対応するため、目押しを覚えました。

目押しと言っても実際に判定ラインを見て押しているわけではありません。具体的には、「ノートがこの位置を通った瞬間に押すとピカグレになる」という透明な判定ラインを見つけ、そこを横一列に見て目押しするようにしています。横認識とやることが若干被っていますが、分類としては別の話のつもりです。

これを練習する場合は、普段プレイする筐体、判定タイミング、緑数字と白数字を全て固定し続けることをおすすめします。常に目線の正解を一致させることで、ピカグレの体内判定を獲得しやすくなります。家庭用などで練習するのもアリですね。

いちど体内判定を確立してしまえば、他の環境でプレイする際も緑数字や判定タイミングなどの変更で対応できるようになり、応用が効きます。

真面目にここまで読んだ方ならお察しかもしれませんが、この方法もまあクリア力が急降下します。もはや練習しない方がトータルで見ると楽しいまであります。「楽しくないのになぜ続けたのか?」という疑問は生じると思いますが、私は当時のモチベーションの源が楽しさではなく際限のない上達だったので、こんな苦行を平気で続けられたんですね……。

ともかく、1年もやれば黄グレラインが大体わかってきて、2年やったらピカグレラインが分かり、さらに数年続けたらピカグレ中の早い遅いが分かるようになり、そのうち画面全体をぼんやり見てても勝手に光るようになってきました。

ただし唯一の注意点として、目押しはソフランにめっぽう弱いです。速度が変化すると正解の目線がまるっきり変わってしまうので、目押し一辺倒で進むとソフランで完全に詰みます。(私は既に詰んでいるので、アリーナで冥やPOSSESSIONを絶対に投げないでくださいね)

リズム押しと目押しを併用して、それぞれの弱点を補完し合えれば最高だと思います。極めれば「ズレ譜面を目押しで無理やり押す → 自分の打鍵音を聞いてリズムを覚える → 次からはリズムと目押しの両方でさらなる高精度を狙う」という技も可能になるはずです。

3-3. タイミング調整まとめ

リズム押しと目押しを両方習得することでスコア力が上がりました。
ただし、目押しに偏ると一生ソフランができない体になるのでバランスが大事です。

4. 鍵盤を押す(打鍵)

ここまで決まったらあとは押すだけです。

鍵盤の押し方でよく知られているのは「指押し」と「ガチ押し」だと思います。私は指押しとガチ押しの中間を取ってスコアを出すように心がけています。仮に「半ガチ押し」と名付けます。

4-1. 指押し

一般的な用語なので改めてこの記事では詳しく説明しません。指押しは動作のコストが少ないのでクリア力を上げやすいですが、個人的に押した感覚が少なく、リズムと指を同期させづらいのでスコアを出しづらいと感じています。

私はもはや指押しをほとんど使っておらず、使う瞬間はSigmund†や疾風迅雷†の最発狂ぐらいです。

4-2. ガチ押し

ビタチョコなどでよくやるガチ押しは「押した!」という感覚があり、腕まで動かすので体でリズムが取りやすいです。一方、ガチ押しできる速度には限度があり疲労度も高いため、ガチ押しだけで全ての譜面を押すことは普通の人間には難しいと思います。中には全部ガチ押ししてそうな人もいますが、この記事ではそのような化け物には触れません。

私はGRID KNIGHT†やビタチョコなどの12分同時押し譜面でのみ使います。それ以外には全く使いません。

4-3. 半ガチ押し

私が99%の譜面で使う押し方です。説明が難しいですが、指押しは手首まで固定して手と指の筋肉で指を動かすのに対し、半ガチ押しは手首の少し先の腕まで固定しつつ、腕の筋肉まで使って指を動かす感じです。説明が難しいので、記事の最後に貼るYouTubeチャンネルの動画を見て察してください。

この方法によって、クリア力を維持しつつスコアも安定して出せるようになりました。副次的な効果として、重めの鍵盤でも平気で発狂譜面を押せるようになりました。

4-4. 打鍵まとめ

半ガチ押しを身につけたことでクリア力とスコア力を両立できました。

5. Part1 動作編まとめ

振り返ると、一時的にクリア力を犠牲にしてでも、スコア力を得る取り組みが多かったように感じています。

上達を目指す人にとって、一時的にでも実力が低下してしまうのは耐え難いことです。特に、SNSにリザルトをアップすることが日常となった現代では、こんな気の長い練習をしていたらライバルにみるみる差が付けられているように感じてメンタルが即終了するかもしれません。

なので、「地獄を見てでも最終的にトップを目指したい」という人だけ、合理的な判断のもとに本記事を参考にしてみてください。楽しくビーマニを続けたいのであれば、全く参考にする必要のない記事だと思います。

以上、長文でしたがご覧いただいた方はありがとうございました。

Part2. 練習編 に続きます。

手元プレイ動画を挙げているYouTubeチャンネルはこちらです ↓



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