2勝目狙いの舞台裏(若駒S&若竹賞)
出走レースに見てとれる「運命の分かれ道」
今週土曜日に行われる中京の若駒Sには、19年のセレクトセールで4億7000万円の値が付いた【リアド】の出走で注目を集めています。
ここで唯一の2勝馬である【グランディア(馬主・キャロット)】との対決になります。
この2頭に割ってはいるなら、先週の京成杯でホープフルS大惨敗から巻き返したオニャンコポンよろしくグラウドマジックの激走にも警戒の目を向けておく必要があります。
【同じ2勝目でも価値が違う】
ところでここで皆さんに考えて頂きたいことがあります。今後いよいよ本格化するクラシック路線の入り口ともいえる今週の3歳の芝中距離戦。
土曜の若駒Sは2000mのOP戦(中京・通年は京都)。
日曜の若竹賞は18000mの1勝クラス(中山)です。
若駒SはOPとはいえ前述のグランディア以外は全て1勝馬です。この時期ですから1勝馬が多数を占めるのは当然とえば当然です。
それでも若駒Sからはディープインパクトは言うまでも無くマカヒキ、アンライバルド、トウカイテイオー、ハクタイセイ等々、数え上げれば切りがないほどの名馬を生み出している出世レース中の出世レース。
一方、若竹賞の勝馬のその後ですが、大きく出世しているとは言い難いですが、まずまず地道に健闘を続けてはいます。その後を若駒組と比較するのは酷かもしれません。
しかし、1勝とOP戦の違いこそあれ、同じ1勝馬の戦いのようなレースでありながらこの先の違い。何が違うのでしょうか?この視点が大事です。
そこには陣営(調教師・馬主)の選馬眼や管理馬運用テクニック(経済感覚)の巧拙が見てとれるのです。
【若駒S 1頭/若竹賞 7頭の差】
たとえば「一口クラブ馬」の出走数ですが
若駒Sはグランデア1頭だけ。一方若竹賞では登録11頭に対してクラブ馬は7頭という勢力。
平たく言えば、若駒にはクラシックを目指す本物の陣営期待馬が主流であり、若竹には『はやく2勝目を獲って、春のクラシック路線の重賞に出てクラブの広告塔としての活躍を期待する』という違いが見て取れます。
出走馬のレベルの違いはクラブの募集価格にも如実に表れています。
若竹賞でのクラブ馬の最高募集価格はシンティレーション(シルク・3500万)で、登録7頭の募集平均価格は2000万円。
若駒Sは前述したクランディア(キャロット)1頭で募集価格は5600万です。
クラブ馬としては堂々たる値付けです。
庭先で取引された馬の値段は実際にはブラックボックスですから、セール以外でそのレースの出走馬のレベルを知る手掛かりにとして【クラブ馬】の出走数や募集価格を知っておくことも競馬をより深く探求する手掛かりになりますよ。
【さてその若竹賞での狙い】
注目は【イルチルコ】ですね。前走現級2着からの絶好の臨戦過程に加えて鞍上にはメールを配備してメイチ強化です。
シルク、ドゥラメンテの(牝)ですから、ここ勝ってフラワーC、桜、そしてオークス出走まで見据えて『2勝目獲得至上命令』を背負っての出走です。
相手は先度名前を出したシンティレーションもアルテミスS敗戦からの巻き返しもありますが、前走で初勝利を挙げた組の勢いを特に注目しています。
若駒で使われたのか、若竹で使われたのか、その馬が持って生まれた【運命】というものを感じさせるレースになります。
昨日お話ししたAJCC、そして今日お話しした若駒Sと若竹賞。これはもう的中必至の断然勝負と宣言しておきます!
楽しくやりましょう!【運命馬券・ズバリン555】