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第96回選抜大会《8日目を終えて》

第一試合 中央学院vs宇治山田商

    	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
中央学院	0	1	3	3	0	0	0	0	0	7
宇治山田	0	0	0	1	0	3	0	2	0	6

序盤の貯金で猛追の宇治山田から逃げ切る!

両校初戦と同じ、臼井と加古の先発。

中央学院は
2回表、颯佐が内野安打、送りバント、飯山ヒットで一死一、三塁から臼井がセンターへ犠飛で先制点。

3回表、先頭打者青木が四球で出塁すると宇治山田商は左腕長谷川へ継投、バント失敗、盗塁死で二死走者無しになり継投成功かと思われたが、連続四球から颯佐にライト前タイムリー、森田にもライト前タイムリーが出て3点追加。

相馬監督は序盤から盗塁、犠打と足で積極的に仕掛けて宇治山田商バッテリーと野手陣を揺さぶりましたね。

流れを掴んだ中央学院は4回表にも相手の失策を絡め3点を追加して7-0に。

追い上げたい宇治山田商は4回に1点、6回に3点取って中央学院臼井をマウンドから引き摺り下ろし、颯佐に継投。

そして、8回裏、宇治山田商は一死二、三塁から暴投で7-5にして、一、三塁から重盗を決めてとうとう7-6の1点差まで追い上げる。

9回裏にも二死一塁と追い込まれた場面で盗塁を決め、一打同点の場面を作る。
最後は颯佐がセンターフライに打ち取りゲームセット。

宇治山田商は7-6で敗戦も、中盤以降は継投で凌ぎながら、守備陣も落ち着き、主導権を取り戻し、中央学院のお株を奪う足攻で7-0から良く追い上げました。

中央学院は5回以降、1安打と沈黙。
大きな貯金のお陰で何とか逃げ切ったが序盤で思わぬ大差になり、調子に乗りすぎて雑になりましたかね?
7-1の6回表、二死から2番小沢がライト前ヒットを無理に二塁を狙い楽々タッチアウトの暴走、これプレーで流れが宇治山田商へ行きました。

相馬監督は甲子園での“ワンプレーによる試合の流れ“の重要性を痛感されたでしょう。
インタビューでは7点差から負けずにホッとしていましたね。

第二試合 広陵vs青森山田

    	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	計
広 陵 	0	0	0	0	0	0	0	2	3	0	5
青森山田	0	0	0	0	0	0	0	2	3	1×	6

驚異的な粘りで青森山田が初のベスト8!

広陵中井監督、先発は大好きなエース高尾。
高尾以外先発させるつもりあるのだろうか?
青森山田先発は初戦リリーフに回った櫻田。

5回終わって広陵エース高尾は被安打0、奪三振7、与四死球3。
広陵打線もヒット3本と両校共に点が入りそうな雰囲気が無い…

8回表、広陵3番土居レフト前ヒット、4番只石四球、送りバントで一死二、三塁。
6番澤田の打順、広陵中井監督の采配に注目されたが、強攻で投ゴロ、二死二、三塁に。
続く7番白髪がレフト前へ2点タイムリーで待望の先制点をノーヒットノーラン継続中のエース高尾へプレゼント。

1点が重い試合で一気に2点が入り、試合が動き始める…

8回裏、青森山田先頭打者の代打が初球をツーベースヒット、遂に高尾のノーヒットノーランが潰える。100球を超えて疲れが見え始め、連続四球で一死満塁に。
青森山田3番對馬がライト前に貴重な2点タイムリーで同点!振り出しに戻す。
尚もチャンスだが、高尾が踏ん張る。
兜森監督は代打成功で流れを作りましたね。

9回表、追いつかれた広陵は3番土居がレフトへ勝ち越し打、途中出場の5番世古口のセンター前2点タイムリーで3点を挙げ突き放す。

広陵中井監督は130球を超えても高尾にこだわり継投しない…
9回裏、青森山田は先頭が四球で出塁、ヒット2本で一死満塁。
ここで1番佐藤が左中間へ3点タイムリースリーベースを放ち土壇場でまたもや同点に。
そして広陵はサヨナラのピンチへ。
ここで兜森監督スクイズ発動!
しかし、空振りで三塁ランナーアウト!

激闘はタイブレークへ突入!
こうなると後攻の青森山田有利。
10回裏、4番原田の犠飛でサヨナラ!

高尾に拘りすぎて勝機を逸した中井監督、同じ轍を踏み続ける采配で優勝候補の戦力が甲子園を去る…

青森山田は兜森監督の継投タイミング、2人の投手、驚異的な打線の粘りは素晴らしく劣勢を2度追いつき2試合連続のサヨナラ勝ちで初のベスト8!

広陵に勝ったから優勝できるかも?

第三試合 神村学園vs大阪桐蔭

    	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
神村学園	1	0	0	0	0	0	0	0	1	2
大阪桐蔭	1	0	1	0	1	1	0	0	×	4

西谷監督甲子園最多勝単独トップへ!

大阪桐蔭先発は新2年生ドラフト候補注目の快速右腕森陽樹。
立ち上がり、二死一塁から4番正林には真芯でストレートを捉えられ、ワイルドピッチで神村学園に先制を許す。

神村学園先発は初戦同様、左腕上川床。
先頭の内野ゴロをサードが悪送球、二進し送りバント、3番徳丸の犠飛で大阪桐蔭はすぐ同点に追い付く。
3回にも桐蔭3番徳丸のタイムリースリーベースで2-1に。

桐蔭森は鮮烈デビュー!とは言えない出来でしたが、身長190cmの素材は一級品。
4回被安打2、奪三振3、与四死球2で降板、制球力もスピードもまだこれからの成長に期待しましょう!

5回、桐蔭1番境がライトフェンス直撃の当たりで俊足を飛ばしランニングホームランに。
ニキータ、正林に続く大会第3号、全て左打者の本塁打、本来浜風で右打者有利な甲子園でまだ右打者の一発は出ていない。

6回桐蔭の攻撃、無死一、三塁となったところで神村学園小田監督3番手でエース今村投入、犠飛の1点、最小失点で切り抜ける。

大阪桐蔭は5回から継投した中野が8回まで神村打線をノーヒットに封じ、9回に3番今岡、4番正林の連打で1点失うもテンポ良く安定感のあるピッチングで逃げ切り、西谷監督は甲子園通算69勝単独トップへ!
固執せずスパッと森から中野へ継投するところが、勝てる監督の判断力ですね。

神村学園は4番正林だけ別次元のバッティングセンスでチーム4安打のうち3安打を放ったが、他の選手は桐蔭投手陣を全く打てず、守りでも珍しく4失策と精彩を欠いた。

第四試合 報徳学園vs常総学院

    	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
報徳学園	0	0	1	1	3	0	0	1	0	6
常総学院	0	0	0	0	0	0	0	1	0	1

大角監督の采配に選手が応えて快勝!

やはり報徳大角監督の先発は間木。
打順1番福留と2番橋本を入れ替えてゾウさん期待の福留を2番にしてきましたね。

常総島田監督の先発は中1日の小林。

報徳間木は立ち上がりからピリッとしない、先頭打者四球、4番武田には内角を狙って死球、ゼロに終わったが不安定感は拭えない。

3回表、報徳は2番福留が死球で出塁すると盗塁を決め、4番斎藤のセンター前ヒットで俊足を活かし生還、先制点を取る。
キーマン福留の足が絡みましたね〜

報徳間木は2回以降ゴロを打たせ、堅い内野陣がアウトを重ねて安定し始めると、4回には自らの内野安打で2点目をもぎ取る。

報徳は5回にも3番西村、4番斎藤の連打からキッチリ送りバントを決めて6番山岡のライト前タイムリーで3点目、押し出し四球で4点目、レフト前タイムリーで5点目。

報徳は盗塁や送りバントを絡めて確実に1点を取る強さを見せる。

6回から常総学院は小林に代え左腕平へ継投、好投手小林も119球投げての中1日ではキレがやや落ちていましたね。

8回も報徳はヒット、盗塁成功、送りバントで三塁に走者を進め、暴投で6点目。

報徳先発間木は丁寧な投球で結局、8回130球、被安打5、失点1としっかり試合を作って、左腕伊藤へ9回だけ託し、大角監督の思惑通り次戦に今朝丸を温存できた。
打順を2番にした福留は先制点のホームを踏む走塁を見せただけでしたが、1番に上げた橋本は3安打猛打賞の活躍と大角監督冴えてますね。

特筆すべき選手は報徳3番サード西村。
打っては4安打、守っては難しいゴロを全て捌く好守と、このチームの顔ですね。
ゾウさんの甲子園史上最高の守備力は常葉菊川セカンド町田友潤ですが、サードでは歴代NO.1かもしれません。

ゾウさん予想は17勝7敗






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