『女子大の流刑地』あるいは音楽と音楽のおしゃべりが支配する神聖なる部室に就て
君は今日(2019年3月8日)薬膳バーに行ったか。名古屋の栄という町の4丁目にある繁華街、通称「女子大小路」という路地の「薬膳bar」という店で今日ローンチした「女子大の流刑地」というパーティに。
「女子大の流刑地」とは、ポップソングをテーマにしてDJが音楽をかけるパーティである。その音がポップならばなにをどうかけてもいい。「ポップソング縛り」の広さとそれに伴う難しさをひしひし感じさせながらピーキーにときにメロウに盛り上がるひとときである。(「女子大の流刑地」には「ポップソングの流刑地」がたしかにあった)
そして私個人の感想ではあるのだが、裏テーマとして「軽音楽部の部室」というのがあったと思う。主催のBARAさんに「こんなにお洒落なのになんか部室みたいな臭い(あえて匂いとは言わない)がしますね」と聞いたら、そうなんですよという話になった。
このパーティを主催したDJの1人であるBARAさんの、DJの原風景は軽音楽部の部室であった。
BARAさんが所属していた軽音楽部の部室で月に一度開催されていたDJイベントは、設備はないけどアイフォーンからいい音楽をぶつ切りにかけ続けて鳴り止まないパーティであったという。毎年、2回生になる誰かがそのパーティの係を任命される。それは部の伝統として脈々と受け継がれていて、音楽を聴きながら音楽の話をするような実にいい活動だったそうな。何かいい曲をかけるとすぐに誰かが「この曲なに?」って聞いてくるような。その時間の部室は音楽とそれに対する嬌声、おたけび、翼賛たまにブーイングそしてため息にたっぷりと浴したことだろう。BARAさんが2回生になったときにそのパーティの係に任命され、それはそれは楽しい部室を作ったという。
それって宝物のような空間だし時間だと思う。しかもそこにいたみんなだけの秘密の。それを惜しげもなく分けてくれるのがこの「女子大の流刑地」というパーティなのだ。(その宝物のような時間に触れることができてものすごく嬉しかった)
流れる音楽は常にポップで華やかだ。と思えばこもった音でミポリンのヒット曲が流れたりする。それに限らず「今のなに?」っていう曲や「あー!これ好き!」ってなって部室(フロア)が一体化するような曲ばかり、そういうポップスばかりかかる。だからみんなが「音楽を聴きながら音楽の話をする」という「神聖なる部室」で起きていた密やかなる事件を追体験するのだ。
このひみつの「神聖なる部室」が僕らに1000回開かれますように。一青窈みたいなことを思ってしまった。『女子大の流刑地』次も楽しみにしています!
(ところで最初の方で言った「ローンチ」の使い方あってる?)
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