わたパチがうるさいことについて

誰かに何かを思わせようとしてないのに、外に出た瞬間に誰かに面白いと思われるのって最高で、表現じゃなくて、表現を超えて、表現されてしまったふつふつがもろに出てて憧れる。

わたパチわかりますか？ふわふわしたわたみたいなお菓子のなかに、口に入れるとパチパチ鳴る飴の破片がたくさん入ってて、耳にうるさいし口の中ちょっと痛いし、とにかくうるさいお菓子なんですけど、それの音がバスの後ろの席からしてきた。

男の子がお父さんに連れられてバスに乗るところは見てた。見てたからそこから先は見てないけどだいたいわかって、想像なんだけど、男の子はお父さんから
「バスでは静かにしてなさいね。はい、おやつ」
っておやつの袋を渡されて、これから始まる旅行にわくわくしてたから1番好きなわたパチを開けて、食べて、破裂音のことを忘れててあ！ってなって慌てて口をふさいで、でもわたパチ、開けて置いとくとわたの部分が縮むし飴が溶けるから、できるだけ静かに食べてるんだなって思って、殆ど全部想像なんだけど、共感してわくわくしました。

彼のふつふつがわたパチの小さなパチっていう音に乗せられて届いたなって勝手に思いました。僕もこれがいいなと思いました。

#わたパチ