「超次元セパタクロー ツナグ」という今起こっているスポーツについて

昨日、新都社というweb漫画サイト(ご存知とは思いますが)で読んだ漫画がすごく良くて、今すぐに誰かとそれの話をしたいのだけれど、そばに誰もいないのでインターネットに向かってつらつらと述べ立てたいと思います。

主人公は新都高校二年生の綱木(ツナギ)くん。物語は彼のモノローグから始まります。

その1コマ目のモノローグ「俺は あこがれた」が入ってる白い部分、この白と黒だけの最初の1シーン目の絵の線のあらさで、僕はワクワクしてしまったのです。走りたくてうずうずしていた言葉の、そのうずうずが、この、真四角でありがちなモノローグの枠をとんでもなく歪ませて横溢しています。ああこれはついていかなければいけない、そういう漫画だとここで僕は思いました。

描かれたものを後から追いかけるしかない僕たち読者は、こういう、生々しい疾走感のある描写ですごく盛り上がるのです。

清書して入稿して印刷された時にはもう蒸発してしまっているだろう、これを描いた手の熱い湿りが、ここにありありと生々しく感じられるのです。

ラフ→読者という、このライブ感こそがweb漫画の醍醐味だと僕は思います。そして読者のコメントが直接作者に届く。作者はそれに応えて読者を熱くするのもよし、あえて裏切り悶えさせてもよし、描きたかったことを淡々と描き語り続けてもよし。どうであれこのコールアンドレスポンスがweb漫画のダイナミズムだと、僕は思うのです。それがこの「超次元セパタクロー」という、世界で一番面白いゲームの興奮を、現実に立ち上がらせ、僕らを熱狂させているんじゃないかと思う。このゲームが終わる前にここに間に合って僕は本当に良かった。

「投げ込むこと」自体を雑誌や他の誰かに任せずに、作者がインターネットに直接投げ込むことってライブだ。投げ込んだその石が巨大なことがある。そのとき雑誌やテレビでは追いつかないぐらいの速さと大きさのうねりが生まれる。海がどんなに大きくて深くても、海の中のざわめきが自然とうねり出す。「超次元セパタクロー ツナグ」はそれぐらい巨大な石だ。

そのうねりをさざなみのときから水際で見ていたって威張りたいなら、現代のマンガエリートはwebでしかやってないこういう漫画を見なければいけないと思うぜ。

とにかく今からでも遅くない。「超次元セパタクロー ツナグ」を見に行こう。そしてみんなでみてやいのやいの言おう。

http://norishirooo.atukan.com
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#超次元セパタクロー
#新都社

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