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社長の嘘

昨日は、心がつぶれた。
まさか、50歳にもなって、少女のように心を痛めることがあろうとは…

親会社の社長、私の務める子会社の社長。
私の離職について話すため、通常の定例MTGではない、この3人だけ。
だったはずなのに…?

2人の参加が10分遅れて始まった打ち合わせは、ひとつき2千円の収益見込の見込み客の話題で始まった。
なぜ?
私の離職の話はどこへいったのか。
私はオンラインMTGのスクリーンに映る、親会社の社長を見つめ続けた。

私に話を振られることなく、自分勝手なミーティングは進んだ。そのまま終わろうかとされた。私は聞いた。「本日は、私の離職について話すのではなかったのでしょうか?」答えは「聞いてないよ」

MTG後、私はいつも通り、議事録を書いた。

親会社社員から本日のミーティングの議題を伝えていただいたにも関わらず、伝わっておらず話ができなかったことも含めた。

それを読んで驚いた、伝達してくれた社員から直接のメッセージが届いた「私は、確実に伝えたのに」

そのコメントがダイレクトメッセージで届いた場合、私はどうすればよいのだろう。その社員は正しい。私も正しい。とすれば、嘘をついたのは社長2人だ。でも、その社員はそれを、悪者2人に隠れて直接でないと、私に伝えられないのだ。私がカンタンに「社長、嘘をつきましたね?」と暴いていいことではないのだろう。

パワハラと呼ぶのだろうか。どう呼んだって、事実は変わらない。
社員の離職願いに蓋をしようとする社長。
社長の嘘を社長の前では嘘と言えない社員。
「そういう会社なのだ」ということだ。
全く、私の会社は、なんて考え方の古い、とんでもない会社に買収されたものか。

世間では、退職代行サービスが多忙を極め、さながら、 #離職ブーム のようだ。しかし、大切なのは、どんなに多くの退職が発生していようとも、そこにはひとりひとり、血の通った人間がいて、それぞれの想いがあって起こっているということだ。

私は現職に10年以上勤務している。知識と経験を積み重ね、今はジェネラルマネージャーだ。たった6名の小さなチーム。私が辞めると、会社は潰れるだろう。そうしたくはない、と強く願っている。
でも、提供サービスの問題、親会社との関係性、整わない労働環境、が、親会社の放置のもとで起こっていて、どんなに頑張っても聞き入れてもらえない以上、どこかで諦める必要があるのだ。親会社の社員がバタバタ辞めて、とばっちりの追加業務がわたしにも乗っかってくる。そんなのはおかしい。

ビジネス統合からもうすぐ3年。自分でも納得の行く頑張り期間だった。
私もひとりの人であり、そこには想いがあり、生きている。この想い、心をこれ以上潰されたくはないのだ。

そのことを考えることができないくらい、親会社は逼迫している。逼迫していることを隠すためか、逼迫しているから子会社はどうでも良いからか、昨日のような対応になったのだろう。

今月中は、事業計画の作成があるから、私の離職(=子会社の終末)の話はできないようだ。
私なら、離職が止まらない社員たちのケアに、まず第一に重きを置くと思うが、ひとつの会社の存亡より優先するらしい事業計画に、「社員定着計画」が入っているかどうか、じっくり見たいと思う。もし私が、まだ務めていたら。

何にしろ、とても、とても、残念だ。とても、残念な会社だ。


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