ネタバレ‼️読書感想文‼️伊坂幸太郎『ガソリン生活』★4
伊坂幸太郎オススメ四天王のひとつです。とても好きな物語で伊坂幸太郎節全開なのだ。レビューで低評価を見ても同感できないのですが読んだ方はどうですか?よかったら教えて下さい。
あらすじは…
人のように意志のある車目線のお話。車は人間とお話しすることはできないけれど排気ガスが届く範囲での車同士の会話は可能で人間の知らない様々な情報を交換し合っているという設定。本作の語り手デミオの持ち主・望月家は、母兄姉弟の四人家族。兄・良夫がある女性を愛車デミオに乗せた日から物語は始まる。望月兄弟が巻き込まれたのは元女優とパパラッチの追走事故でした―。謎がひしめく会心の長編ミステリーにして幸福感の結晶たるチャーミングな家族小説。
感想は…楽しかった!!!!
人のように意志のある車。車はなんでも知っているのに、人間には決して通じない。そこにはやきもきさせられるんだけど、車と人間の間に言葉じゃないたしかな絆が感じられてジーンとくる。こんなほんわか物語なのにいつものハードボイルドな伊坂ワールドが交錯するんだからすごい。いつもの伊坂作品より読みやすいかんじです。車が喋るというアイデアもストーリーも、もちろん面白いのですが所々はさみこまれる音楽ネタがいかにも伊坂幸太郎らしく知らない歌も知ったような気にさせてくれます。
↓ここからはネタバレになります。↓
マツダの緑のデミオが主人公。車同士話せるという異世界に無理なく入れます。で車同士は楽しくお話している。ご近所さんと仲良くなったり配達トラックには尊敬の念を抱いたり…。も自転車は何を話しているのがわからない。話はできるが自分で動かないのがもどかしい。3章からなるお話なんですがエピローグで最後まで描き切っているのが特によかったというかスッキリしました。時折、飛び交う『車ジョーク』が特に楽しくほほえましい。車に対して優しくできるようになったり親近感が出ますよ。
有名女優をパパラッチしてるイヤな記者がニュースの話あり方を教えてくれます。「真実」か「興味」か…自分は有名税にしては払い過ぎだと思いますが…ダイアナ妃の事故になぞらえています。
今回も他の伊坂作品とのリンクもあり作品間の時系列がわかるところがよかったです。
☆勝手に配役してみた☆
緑デミ(声 大泉洋)
望月良夫 岡田将生
望月亨 寺田心
荒木翠 竹内結子
望月郁子 宮崎美子
望月まどか 前田敦子
トガリ竹中直人
瑠奈 白石麻衣
白のカローラ(声 マギー)
黒ニコ(声 佐藤二郎)
※映画より連続ドラマ向。Netflixでやってほしい