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3bet potにおけるレンジ50%CBの選択肢(前編)

※本編は2部作の内の前編となります。

SBvsBTNの3bet potにおけるフロップ戦略について、特にKQJTハイボードにおいて、いわゆるレンジ30%CBが一般化されているが、それがどれくらい効果的か。一方でそうでない選択肢としてベットサイズを大きくする検証を行っていきます。

前編テーマ:レンジ30%CBのおさらいと、EVロスを起こす局面の考察

後編テーマ:フロップ別30%bet及びレンジ50%betの考察の掘り下げ

2022年2月内で完結する形で2部作の続き物となります。定期購読が非常にお得なものとなりますので、是非ご購読頂ければと思います。

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そもそもレンジ30%CBとは

特にSB vs BTNの3bet potにおいて、ハイカード(A-Tハイのフロップ)が落ちた場合に、とりあえず30%CBをレンジで打つ戦略は、昨今一般的になってきました。

実際それはほとんどの場合でEVロスは少なく、それをしたからといって明確にエクスプロイトされることも少ないため、戦略としてかなり一般的になっています。

所謂全レンジCB戦略は一般的にレンジ全体のequityが相手と比べて全体的に高くなっているときに使える戦略で、プレイしやすい簡単な戦略です。

例えばKT5のFlopが開いた時点での両者のレンジ全体のequity分布は以下のようになっています。SBのequityは全体的にBTNのequityよりも高くなっています。

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レンジ全体的に優位なボードにおいてレンジでCBを打つことで、SB側は有利な状況を保ちつつpot sizeを大きくすることができ、且つBTNの弱いハンドをフォールドさせることでequityをすべて放棄することになり、それはSBの利益になります。

これが広く知られる一般的なレンジCBにおける、大まかな解釈です。


実際GTO Wizardの集合分析を見ても、フロップのハイカード別にStrategyを見るとTハイ以上の殆どのフロップで、ベットサイズの大小はともかくチェックレンジは非常に少なくなっています。

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特にAハイボードの際の検証として、以前の記事が参考になるので是非こちらも読んでみてください。この記事ではAハイボードにおいて、レンジで打つ際サイズを小さくするとより効果的な場面が多いという解説をしています。

一方で次は、Aハイボードを除いた他のハイカードのフロップではどうなのかの検証を行っていこうと思います。

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