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眠れない夜、その訳は
昨日の夕方、師走のせいか、
埼玉からの帰り道の高速道路は大渋滞、
一向に前に進めない車中で
俺は焦っていた。
スタッフから
「メンフクロウのニンニンが
昼に与えたゴハンを吐いて
具合悪そうにしています。」
![](https://assets.st-note.com/img/1670713446890-6rtDhMmDLa.jpg?width=1200)
と、電話があったからだ。
これはヤバい!
この時点で俺の頭をよぎったのは
鳥インフルエンザ。
今年はかつてない勢いで
日本各地で猛威を振るっている。
先週あたりから、
芦ノ湖にもオオバンだけでなく
ヒドリガモたちもやって来た。
![](https://assets.st-note.com/img/1670714648697-bBWsGXcTWe.jpg?width=1200)
彼らは人がいない時には
湖から芝生広場に上がってくるので
芝生広場には
彼らの糞もたくさん落ちている。
![](https://assets.st-note.com/img/1670714687680-uQxZ6XIhFV.jpg?width=1200)
もし、
このカモたちが感染していたら
ウイルスたちが入り込んできたら
大変なことになる。
毎年のことだが、
彼らがやって来て
春にシベリアへ帰るまでの間は
気が休まることはない。
すでに芝生広場での
ペリカン散歩や
![](https://assets.st-note.com/img/1670713136671-3atrzaBEPN.jpg?width=1200)
ハリスホークのフリーフライトは中止し
感染防止に備えている。
そんな時のこの電話に
一向に前に進めない
高速道路の車中で焦っていた
やっとのことで到着した時には
現場はすっかり夜になっていた。
暖房の効いた個室に隔離されていた
ニンニンの顔を見ると、
俺の顔を見て、元気に
こちらに飛んでこようとしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1670714768116-c6ziHf5qmA.jpg?width=1200)
どうやらこれは
鳥インフルエンザではなさそうだ。
昼に食べたゴハンに
何か問題があったのか?
タカやフクロウたちには
冷凍で送られてくる
ウズラの肉を与えているが、
その肉の鮮度によっては
食当たりのような症状を
見せることもある。
だから、ウズラは解凍して
食べやすい大きさに切り分けたら
すぐに食べさせていたのだが、
送られて来る前の鮮度については
対応することはできない。
肉を切りながら、
この肉が大丈夫か?
を目と鼻と経験で察知することは、
若いスタッフには難しいが、
こうした経験を重ねることで
成長してくれるだろう。
ニンニンも暖かい部屋の中で
夜更けには元気になってくれた。
眠い目を擦りながら
家に向かう空には
明るい月が光っている。
目には見えないウイルスの侵入を
防ぐ闘いはこれからが本番だ。
頑張ろう!
![](https://assets.st-note.com/img/1670714789491-BHUG117Qdu.jpg?width=1200)
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