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〜グランドスタッフ編②〜

今日のひとりごと

みなさんこんにちは。
前回の更新から大変空いてしまいました…。
見てくださっている方、ごめんなさい。

今回のトップ画像はツバメです。
ツバメは私が野鳥観察をすることになったきっかけの鳥でもあります。
というのも、自宅マンションにツバメが子育てしていることに気づいたことが観察の始まりです。それまではツバメが巣を作っていたことにさえ気づいておらず、また、鳥の名前も全然知らず、鳩ですら総じて「鳥」と呼んでいたくらいです。
一度気づくとしつこいくらい毎日眺めるようになりました。

これまで何か趣味を見つけたくて色々試してきましたが、まさか野鳥の会に入会するほどハマると思っていませんでした。人生何があるかわからないものですね。


共通業務

さて、早速ですが前回の続きです。
グランドスタッフの仕事について、少し細かく書いていきますね。

資金や備品の準備

朝一で手続きカウンターに資金を入れます。スーパーのキャッシャーのような機械に入金する空港もあれば、普通の引き出しにお金を入れて、手作業で精算する空港もあります。機械の方が圧倒的に楽なのですが、お札が詰まったりすると地獄でした。
備品は、バリデーションスタンプ(日付と各空港の名前、航空会社名が入ったスタンプ)や団体のお客様用の搭乗券などをカウンターに出します。

お客様情報の事前チェック

当日搭乗されるお客様の情報(例:サポートが必要なお客様、以前トラブルになったお客様、サプライズをする予定のお客様(←事前に予約センターから依頼が入ったり、各空港のグランドスタッフの判断で用意したりします。)を業務前に大まかに確認します。
搭乗者数や運行機材、お天気の情報もこの時にチェックします。
自分がお客様の前に立つ時間帯にトラブル履歴のあるお客様がいらっしゃることがわかると、私はめちゃくちゃ緊張してました。なので、私は当日と言わず前日にはお客様情報を確認する程のビビリ&心配性でした。

ブリーフィング

朝礼ブリーフィングでは、インチャージと呼ばれる当日の責任者からその時間帯の出勤メンバーに対して伝達事項が伝えられます。業務に関することから社内の情報共有まで、内容は多岐に渡ります。
私の会社では、一時期企業理念を読み合わせることもあったので、今でも暗唱できるくらいには覚えています。(社ch…略)


場所別業務

ここまでは全員が共通で毎日行う業務です。
ここからはアサインされる場所別の業務内容です。

カウンター(一般のお客様用)

最も苦手(嫌い)というグランドスタッフが多い場所です。
なぜなら、
・トラブルになる可能性が高い
・金銭のやり取りがある
・イレギュラー時は一生抜けられない…
など、要は一番お客様と深く関わる場所だからです。
接客が好きでグランドスタッフになる人は多いですが、コミュ力が高いだけではダメなんですよね。
コミュ力+効率よく手を動かせることが求められるので、なかなかにハードな場所です。。朝一のボーッとした頭ではミスるので、コーヒーやら身体を動かすやら同僚とおしゃべりするやらでなんとか頭を覚醒させてから出ます。
でも、2~3年経って慣れると私は一番好きな場所でした。

カウンター(よくご搭乗いただくお客様用)

空港のカウンターには、いくつか種類があります。
空港の規模や航空会社にもよると思いますが、私が勤めていた空港にはよくご搭乗いただくお客様用のカウンターが少数設けられていました。
このカウンターには社内のテストに合格したグランドスタッフしか立つことができません。立ち居振る舞い、接客態度、操作スキル、知識など、上顧客のお客様に相応しい対応が求められます。
テストに受かり、入ったばかりの頃は緊張していましたが、慣れてくるとお客様の方が航空業界に詳しかったりして逆に教えていただくことや、顔を覚えてもらって世間話ができるようになったり、私にとってはお叱りを受けることと同じくらい楽しい思いもできる場所でした。

搭乗口

GATE業務と呼ばれる搭乗口での業務は、お客様が空港で係員と関わる最後の場所です。私の中でGATE業務は保安要員として一番責任の重い業務でした。
当然ですが、「チェックイン人数=GATE通過人数=搭乗者数」で出発しなければなりません。しかし、この3つの人数が一致しない事象が発生します。
例えば、、、
チェックイン人数=335名(データ上の人数)
GATE通過人数=334名(データ上の人数)
搭乗者数=335名(機内に入りカウンター(カチカチ数えるアレ)を使って数えた実搭乗者数)
この場合、この便に搭乗予定のお客様が改札口の機械にQRコードをかざしていない方が1名いらっしゃる可能性が高いです。
が、別の便に搭乗予定のお客様が、改札機にかざさず通過してしまい、紛れて機内に入ってしまっている可能性もあります。GATE未通過のお客様情報はデータで調べられますので、グランドスタッフたちは必死でお客様を捜索します。搭乗口付近と機内のどちらも捜索して、お連れ様がいればその方にも話を聞いて…。この間も刻一刻と出発時刻が迫っています。タイムプレッシャーとインチャージからの圧に耐えながら、お客様を探します。
GATE業務で大切なことは、冷静さ、「この場合はこう」とすぐに思いつくだけの経験値と知識、チームワークです。

保安検査場

保安検査場の前でお客様の呼び込みをします。
空港によっては業務委託している会社もありますが、私の会社では業務委託はしておらず、これもグランドスタッフの仕事のひとつでした。

この場所で重要なことはただひとつ。
保安検査場締切時刻までにお客様を呼び込むことです。
簡単そうに思えてこれが難しいのです。いつまでもお土産を見ていたいお客様、ご家族との別れを惜しんでなかなか動かないお客様、仕事でギリギリになりそうだとわざわざ連絡をくださるサラリーマン…みなさんさまざまな事情があるのは重々承知しています。でも、ルールはルールなので締切時刻を過ぎたらお断りするしかありません。これはご購入いただいた時にお客様と交わした契約だからです。
でも、これが非常に心苦しく、次便が30分後くらいであればいいのですが、ローカル空港ではそうもいきません。次便が3時間後の場合、お客様もグランドスタッフも絶望の淵に立たされます…。

到着ロビー

到着ロビーにもグランドスタッフがいます。
「荷物取って外に出るだけだから必要ないのでは?」と思われるかもしれませんが、実はとても重要な場所なのです。
↓主な業務はこちらです↓
①お客様が逆流しないか監視する(警備会社に委託している空港もある)
②手荷物破損、紛失、取り間違い対応
③不審物が無いかチェック
④到着ロビーの戸締り
私は到着ロビー業務に苦手意識がありました…。
荷物が流れだすたびに「どうかスーツケースが壊れていませんように」「取り間違い(クロスピックと呼んでいました)がありませんように」と祈るビビリでした。笑

ラウンジ

ラウンジはよくご搭乗いただくお客様などが利用される場所です。
受付でお客様からの問い合わせに回答したり、スナックや飲み物の補充をしたり、ラウンジ内でお客様が快適に過ごせているか確認したりと、いかに目配り気配りができるか試される(?)場所だと私は思っていました。
※ビール樽の交換なども行っていたので、飲食店で働いた経験のあるグランドスタッフは楽々こなしていました。


大変長く&期間が空いてしまいましたが、グランドスタッフの主な業務のご紹介でした。

暦の上では立秋を過ぎたとはいえ、まだまだ暑い日が続きそうです。
皆様くれぐれもご自愛ください。

つばくろ




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