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古墳好きな妻との関西旅行  ボランティアで古墳の模型づくりを楽しむ

こんにちは、大曽根です。
noteを始めて ちょうど1週間となりました。
今回は「古墳」について書きますが、古墳の知識はありませんので、学術的なお話ではございません。


今月、妻と二人で神戸旅行にいきましたが、その目的は2つ。
 ①神戸在住の長男に会うこと
 ②古墳を見学すること(五色塚古墳・百舌鳥古墳群)

私は古墳に興味がありません。
しかし、妻は、古墳が好きであるだけでなく、郷土の歴史などを仕事にしていることから、色々と妻の趣味に付き合わされるのです。
最初は興味の無い私ですが、最後は一緒に楽しむことになるから不思議です。

【五色塚古墳】 2024年9月に訪問・撮影  葺石が美しい

2023年秋、古墳作りを頼まれた
昨年の9月、古墳の模型作りを妻から頼まれました。
その時に参考にした古墳の一つが「五色塚古墳(神戸市垂水区)」になります。
といっても、この時点では神戸には行ったことがなかったので、ネットや本などで全国の古墳の画像を集めただけです。
ただ、様々な画像の中で、五色塚古墳が最も印象に残っていたのは確かです。
古墳表面の「葺石(ふきいし)」が美しく復元されていたからです。

スタイロフォームで全体の骨格づくり
まぁ とにかく、妻から頼まれた古墳模型を完成させるため、ホームセンターや画材店で材料を集め、自宅の作業場で制作を始めました。
土台の木製パネル(B2サイズ)、スタイロフォーム、紙粘土、アクリル絵の具などを急いで取り揃え作業開始です。
まずは模造紙に前方後円墳の見取り図を描き、それに合わせてスタイロフォームを切っていきます。
スタイロフォームの削り屑で、作業場は大変なことになってしまいました。
静電気で衣類や絨毯などに付着してしまうんですね。

スタイロフォームで全体の型(骨組み)を制作

大量の紙粘土を表面に貼り付ける
スタイロフォームで大まかな形を作ったあとは、大量の紙粘土を表面に貼り付けます。
そのまま粘土を付けても、乾くと剥がれてしまうため、木工用ボンドを塗りながらの作業となります。手はベタベタ、部屋中にボンドの酸っぱい匂いが充満してきました。

木工用ボンドを塗りながら、紙粘土を表面に貼り付ける

粘土が乾いたら、表面を磨く
紙粘土が乾いたら、表面の凹凸をなくすため、ヤスリで磨く作業をひたすら続けました。
またしても部屋が大変なことに。
削った粉が部屋中に広がってしまいました。マスクが必須です。
この時点で、自分の当初の見積もりが甘かったことを反省。
こんなに大変な作業になるとは思いませんでしたが、もう後戻りはできません。
素人の私による報酬無しの作業といえども、引き受けたからには最後までやらなくてはなりません。
ボランティアといえど、これは「信用の問題」です。

表面を磨く作業です

粘土の上にジェッソを塗り、コルクを葺石(ふきいし)に
表面を磨き、そのあとはジェッソで下地を塗っていきました。
(この時点で、もう白い粉の心配はなくなりました)
ジェッソが乾いたら古墳の表面の葺石を表現するため、モデリングペーストと一緒に「コルクパウダー」を塗っていきます。
細かく砕いたコルクを葺石に見立てたのです。


表面にジェッソ(下地)を塗りました
コルク(葺石)を付けない部分をマスキングしました


表面にコルクパウダーをつけてます
こんなチョコレートアイスがあったような

イヤイヤ始めた古墳制作ですが、この頃になるとだんだんと楽しくなりましたね。不思議です。
いつも妻に振り回されるのですが、最後は楽しくなってしまうのです。
妻は魔法使いかもしれません。

いよいよ塗装開始 楽しさが加速します
表面が完全に乾き、いよいよ塗装を施す段階までたどりつきました。
「古墳ってこんな派手な色だっけ?」と思いながらも、どんどん塗っていきます。やはり手を汚しながら色を塗る作業は大好きです。

全体的にカラフルな塗装となりました

木枠を取り付け、ジオラマ風に装飾
塗装が終わったあとは、土台(B2木製パネル)用に木枠を作り、ネジ止めしました。ちょうど絵画展の仮縁を作る要領ですね。
さらにジオラマ風に、大地には木々を取り付けていきます。

木々(草?)を取り付けるとそれらしくなっていきます

最後は円筒埴輪を並べて終了
妻の上司からのアドバイスで、あるモノを利用して円筒埴輪を作くり、大量に取り付けていきました。
欲を言えば、埴輪の量を倍にして、もっと密に取り付ければ、リアリティさが増したでしょう。早く終わらせたくて妥協してしまいました。

埴輪を並べて完成です

古墳を制作して感じたこと
古墳模型を作る前に、神戸を訪問して五色塚古墳をこの目で観察しておくべきだった。そうすれば、古墳の完成度はもっと高いもになったはずです。
私のモチベーションが変わり、各パートで妥協することがなかったでしょう。

特に葺石部分はもっと丁寧に時間をかけるべきだったと反省しています。
今月、実際に五色塚古墳を訪れてみて、古墳に興味がない私でさえ葺石の美しさに魅了されたのですから。

葺石の本来の手順は、最初に大きめの石を綺麗に並べて(古墳の表面に ちょっと大きな石を直線的に並べて線をつくっていくような感じ)、その後に細かな石を敷き詰めていくみたいですね。もちろん古墳の種類にもよるのでしょうけど。


ちなみに今月、五色塚古墳を訪れた翌日には、百舌鳥古墳群(大阪府)も訪れ、「堺市博物館」や「百舌鳥古墳群ビジターセンター」なども見学しました。
施設内には、古墳や石室の模型などが展示されており、完成度の高さに感心してしまいました。手作り感満載の私の古墳とは全然違いましたね。

昨年、神戸に行く予定だったのですが
1年前の話ですが、実は古墳を制作する前に(昨年9月に)、神戸の息子に会いに行く予定だったのです。もちろん、そのときに五色塚古墳も見学する計画でした。
しかし、航空チケットが取れなかったため、神戸を諦めて京都に変更したのです。

【五色塚古墳】 2024年9月に訪問・撮影


古墳だけじゃない 埴輪づくりも頼まれた
古墳制作が終了し、古墳を運搬する専用ケースも段ボールで作りました。
これで私の役目も終わりかと ちょっと寂し気持ちになったのですが、それは甘かった。
今度は埴輪作りの注文がきたのです。
とりあえず、妻が「人物埴輪」と「円筒埴輪」を、私が「馬形埴輪」を作ることになりました。
ここでも、妻の魔法がはたらきます。
「面倒くさい」という気持ちは消え去り、いつのまにか粘土細工に夢中になってしまったのです。

あまったスタイロフォームを芯にして粘土をかぶせます


なんどか馬形埴輪の形ができあがりました


ヒビを入れたり、焼きムラをつけたり


【作業場にて】 妻が作った人物埴輪とご対面



古墳と埴輪を一緒に並べて展示

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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