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現状を肯定してみる

昔、好きだったミュージシャンがインタビューでこんなことを言っていた。

「歌うことはいかようにも出来る。歌うテーマが失くなったら、僕には歌うべき事がないていう歌を作ればいい」
誰だったかは思い出せない。

メンター役をお願いしている友人の口癖は
「無いものは作ればいい」。

枯渇、停滞、空っぽになることをずっと恐れていた
陳腐化した語彙、散々使った言い回し、得意な話は90年代後期の音楽やサブカルチャー周辺。それらを延々とリピート放送しているうちに、最近は心動かされることが少なくなった。


あぁとうとう来たか、情熱や好きが枯れたのだと思ったのが夏頃の話。

おまけに、大好きな将来を嘱望されていた才能とセンスの塊のようなミュージシャンが早世してしまいダブルパンチで気力が削がれた。

空っぽになった


それでも新しい出来事や変革は訪れる、実際に訪れたのだ。何か新しいことやりたいと、渇望し焦っていた頃よりもスムーズかつ早い展開で。何てこった!

空っぽの状態とは、新しいものが入るスペースが十分にあるということ。

やはり若くしてあちら側へ旅立ったミュージシャンの歌の一節にも繫がる。

何にもないってこと そりゃあ何でもありってこと   

枯れて、飽きて、一度は空っぽになって正解ってこと。


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