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忍殺TRPGリプレイ【ライオネス・オンスロート】

はじめに

ドーモ、シニゾコナイザーと申します。今回は、自分の作ったシナリオのテストプレイがてらリプレイを書こうと考えております。
そのシナリオはこちらです。

今回のテストプレイヤーがダイスの導きによって生み出されました。

◆デッドウェルプ (種別:ニンジャ)  DKK:0  名声:1   所属:ストリート
カラテ    5  体力   5
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   3  脚力   3/N
ジツ     3  万札   0

攻撃/射撃/機先/電脳  5/3/4/4
回避/精密/側転/発動  5/3/3/7
即応ダイス:5  緊急回避ダイス:0

◇装備や特記事項
 ☆カトン・ジツ(LV3)

今回は女の子にしておきます。かわいいので。

プロローグ

大組織の隙間で生きる市井のニンジャ……ストリートニンジャ。
その1人である女ニンジャ『デッドウェルプ』は、得意先である『ハリキリ・バイオフーズ』本社ビルに来ていた。

「ああ、スミマセン。わざわざお呼び立てしてしまい…」

「いえいえ!貴重なお得意様ですから、いつでも参りますよ」

社長のヨドガワはやり手の男であり、『ハリキリ・バイオフーズ』をニンジャ組織の庇護無しで成長させてきた。
そのヨドガワが、今日は妙に弱弱しい。

「……どうか、されましたか?」

「私はこれから、無理なお願いをします」

意を決したように、細長い箱を運んでくる。

「今回の報酬は、現物支給で許していただけないでしょうか…。
もちろん、価値は保証いたします。私物ですから……」

「私物?ああ、私に今払えるカネが無いので、所有物で支払おうと?」

「無理なお願いとは、重々承知しておりますが……」

「いいですよ」

「エッ」

デッドウェルプは、ヨドガワの誠実さをよく理解している。
そのヨドガワがこうするという事は、もうどうしようもないのだろう。
価値が同等の物品をくれるというのなら、大人しく貰っておけばよい。

「では、頂いていきます」

デッドウェルプが部屋を出ていく。

「スミマセン……スミマセン……」

ヨドガワは、その女ニンジャの懐深さに心から感謝した。

「さて、帰りますか……の前に、ちょっとトイレをば」

デッドウェルプがトイレに入っても、女子社員たちが驚くことはない。
当然ながらスーツを着て変装しているのだ。
ただ、スーツの上からでもただならぬ筋肉が主張しており、好奇の目からは逃れられなかった。

「ドーモ、社長のお客様ですか?」

「ええ、そんな所です」

トイレを済ませた所で、オーエルが話しかけてくる。
やはり目立っていたのだろう。

「パーティに参加されるんでしょう、分かります。
何しろ大勢のお客様がいらっしゃってますから」

「パーティ……ああ。
ええ、そうです、パーティに参加します」

「社長はスピーチの時間ギリギリまでお仕事をなさるそうですが……」

「相変わらずよく働きますねぇ」

ごく他愛もない会話を続けていると、遠くで破裂音がした。

(ッ!?)

素早く天井裏に隠れる。【ワザマエ】か【ニューロン】判定NOMAL。

4D6で〔6,5,5,4〕=成功数4

「おや、何の音でしょう。
クラッカーを使うようなパーティではないはずですが……アイエッ?
お客様?どちらへ?」

天井裏で様子を伺っていると、なんと武装した男たちがなだれ込んできた!

「全員今すぐここから出ろ!今すぐにだ!
クソしてる奴は尻からぶらさげたままでも出てこい!
5つ数える間に出ていかなきゃケツの穴が増える事になるぞ!」

「アイエエエ!?」

(敵の数は思ったより多そうですね……)

その内の数名が社員を連れて行くと、トイレに残った連中が会話を始める。

「例の箱はあったか?」

「いや、まだだ。しかし箱なんて何に使うんだ?
細長い箱、だっけか」

「必要なのは中身だろ。いいから探せ」

(まさか、この箱の事でしょうか……?)

最初の判定で成功した者のみ手がかり:『狙いは謎の箱』を入手

その時突然、社長室の方から銃声が響いた。

(セキュリティルームに行けば監視カメラを確認できる…
まだ敵の手が回っていないといいのですが)

セキュリティルームには誰もいなかった。
が、カメラに即席のロックが掛けられていた。
既に見回りにきた連中が、余計な事をされないようにかけておいたらしい。

ハッキング判定NOMAL

4D6〔5,2,2,5〕=成功数2

(まあ、この程度なら……)

流れた映像によると、敵の目的はやはり『箱』であるらしい。
また、社長室の彫像の下に金庫がある事も知った。

手がかり:『金庫は彫像の下』を入手

そして最後に……ヨドガワは撃ち殺された。

(ヨドガワ=サン……)

今はとにかく、ここを脱出するのが先決だ。

(隠密行動で行けば、誰にもバレないでしょう)

そしてセキュリティルームを出た。
その瞬間。

「ア?まだいたのかよ」
「はい逃げないでね。これ銃。ワカル?」

エンカウントだ!

「あ、ええと…わ、私は……」

【カラテ】か【ワザマエ】判定NOMAL
今更モータル2人に手間取るはずはないが、失敗すれば1ダメージ

5D6〔4,3,2,1,4〕=成功数2

「こういう者です」

スーツを脱ぎ捨てた瞬間、口元を覆っているのは牙を剥いた意匠のメンポ。
清楚な長い黒髪は紅く染まり、たてがみの如く逆立っている。

「ア、アイエッ!?ニンジャナンアバーッ!?」

ヒザを蹴りで逆方向に折り、体勢を崩した所で首を掴んでへし折る。
恐怖の叫びを上げる暇もなく絶命!

「テメッコラ……」

「そちらの方も、失礼します」

ナイフを取り出し、喉を突き刺す。
前のめりに倒れ込み、数回ほど痙攣してから息絶えた。

後は階下へ向かえばよい…のだが、彼女の足は上の階へと伸びた。
そして早速、哨戒する男たちを発見した。

「キタジさん、25階には誰もいません」

『そうか。箱の方は?』

「すいません、そちらもまだ」

『よし、フロック。
お前の隊から何人か出して下の階を調べさせろ。
イキダの隊と連絡がつかん』

「了解、どうせ火事場泥棒でもしてるんでしょう」

(5人……ならいけるか)

敵の人数を確認すると、いきなり角から飛び出す。

【ワザマエ】を2分割してそれぞれNOMALで判定
失敗した場合は1ダメージ受けて【カラテ】判定NOMAL
(分割なし)
それも失敗したら更に1ダメージ受けて次へ

2D6〔3,1〕=成功数0 1D6〔1〕=成功数0
【体力】5→4
5D6〔1,5,5,4,1〕=成功数3

スリケンで狙うが、2枚ともわずかに逸れる。

「アイエッ」

狙われた男が咄嗟に引き金を引き、弾丸がデッドウェルプの肉を削ぐ。

「……ッてぇな」

ボソリと呟きつつ接近し、ナイフの一振りで2人の喉を切り裂いた。

「アイエエエ!ニンジャナンデ!?」
「バカが!落ち着いて一斉に撃てッ!」

突然の襲撃に動揺する男たちだが、隊長の一喝で冷静になり、弾幕による面制圧を仕掛けてくる!
これは実際、対ニンジャ戦法として有効!

「当たる訳ないでしょう!」

【脚力】×2で判定HARD
失敗したら1ダメージ受けてから連続側転判定
(【ワザマエ】判定NOMAL)
それが失敗したら更に1ダメージ。

6D6〔5,4,1,2,5,5〕=成功数3

スライディング通過で銃火をかわして背後に回る。

3人連続殺だが、もはや心が折れているので【カラテ】判定NOMAL
失敗したら2ダメージ

5D6〔3,3,6,2,3〕=成功数1

1人を抑え込んで絞殺しつつもう1人をナイフ殺、死体を肉盾にして近づき、ボディブローで内臓破壊!

「……ふぅ。危ないじゃないですかァ、ねえ!」

死体を蹴ってどかし、無線を拾い上げる。

『……なんだ、何が起こっている!』

「ドーモ、キタジ=サン。デッドウェルプです。
フロック=サンとイキダ=サンの部隊は全員殺しましたよ」

『ニンジャ……ナンデ……』

半神的存在に名前を知られているという恐怖を、かろうじて堪える。
そして絞り出すような声で指示を出す。

「……全員に伝えろ。
このビル内に敵が潜伏している。……ニンジャの、敵が」

(さて、パーティ会場はどちらでしょうか。
お得意様の危機ですからね…人質の解放くらいは手伝ってあげましょう)

メンポの内側で、我知らず獰猛な笑みを浮かべつつ……その足で会場へ向かった。


「それにしてもよ、オマギ=サン?
例の箱ってのは見つかったのかねェ?」

「無駄口を叩くな、シンダカ=サン。
我々の仕事はここを保守する事だ。
油断せず見張り続けていれば、何の問題もない」

「へへへ、ニンジャがいてもかい?
さっきボスから連絡があったぜ」

「ニンジャがいても、だ。
連絡によると奴は眼に入る敵を片っ端から殺しているようだ。
人質が大事ならそんな不用意な事はすまい。
つまり、わざわざここへ来る事はない」

その会話を、既に天井裏で聞いているデッドウェルプ。

【ワザマエ】判定NOMAL
あるいはジツかスキルでもよい(その場合は発動に成功すればOK)
失敗すると次の判定でデメリットが発生する

3D6〔4,1,6〕=成功数2

天井裏から静かにスリケンを投擲する。
男たちからは、突然仲間が死んだように見えたハズだ。

「「アバーッ!」」

「で、出やがった!」
「どこにいやがる!?」
「背を合わせろ!どこから来てもいいようにな!」

自分の一番高い数値で判定(難易度NOMAL)
3回成功するまで振り続ける。(上の判定で失敗した者は5回)

3回以内で成功:万札5
5回以上:ダメージ1
6回以上:更に精神ダメージ1

5D6〔2,6,3,1,4〕=成功数2 5D6〔4,4,5,3,3〕=成功数3 5D6〔4,4,5,1,5〕=成功数4
万札5獲得

1人を天井裏に引き込む。

「アバッ」

その僅かな呻きを聞きつけて振り向くと、既にいない。

「お……おい……」

「クソッ!!黙って銃構えてろ!!」

「い、いや……お、お、おれ……」

「なんだッてンだ!!」

その声の異様さに、思わず見返る。

「へ…へへ……はら……なくなっちまった……」

腹部がごっそりと抉り取られている

「アアアアアーアーッ!!!」

残った男は狂乱して銃を撃ちまくる!

「アバーッ!」

「アババーッ!」

しかし吹き飛ぶのは仲間の死体と人質のみ!
それもそのはず、デッドウェルプは既に背後にぴったり張り付いている。

「こっちですよ」

「アイエッ……アババーッ!!」

喉から胸部までを縦一直線に切り開かれ、死亡!

「さあ、仕上げと行きましょうか」


リーダーの男は、社長室で待っていた。

「アイエエエ!ニンジャナンデ……アバッ」

金庫前で作業中のハッカーをスリケン殺。
2人きりになった。

「お元気そうで何よりです」

「……全く、聞いてないよこんなのは。
箱を手に入れ、『組織』に恭順しない会社を少し痛めつけるだけのはずだったんだがね……」

手がかり:『狙いは謎の箱』を持っている者は、ここで箱を取り出す。

「お望みのもの、お持ちしましたよ」

「……ハハッ!箱は君が持っていたのか。バカバカしい。
まんまと当て馬にされたわけだ!!」

男の端末にメールが来る。
内容をちらりと見て、乾いた笑い声を上げた。

「全て救って満足かね、ニンジャヒーローくん?
君だって当て馬なんだよ!ハハハハハ!!
全ておしまいだ!!」

拳銃を咥え、引き金を引いた。

(……ニンジャである私が当て馬?
まさか、強力なニンジャが後ろに付いているのでしょうか?)

手がかりを使った者のみ、以降このシナリオにおいて全ての判定ダイスが2つ増える。

静まった部屋。ヨドガワの無残な死体を眺めて想う。

(今なら金庫の中身を多少頂いてもよいでしょうか……?
まあ不要な労力を払った訳ですし、手数料ですよね!)

手がかり:『金庫は彫像の下』を持っている者は、金庫を開けてもよい。
これくらいは手間賃だ。

論理錠はハッカーが開けておいてくれたので、物理錠を叩き壊す。

手がかりを使った者のみ、万札10入手

(ふふふ……儲けました。箱の中身も売り払えばいいカネになるでしょう)

ほくほく顔で計算していると、妙な気配を感じた。
思わず窓から地上を見下ろす。


警報装置が切られていたため警察への通報はされていなかったが、さすがに発砲に感づいた近隣住民が伝えたらしく、ビルの外にはパトカーが集まっていた。

「状況は?」

「いえ、何とも……発砲音がしたとかで。
それより、あなたは……?」

トレンチコートを羽織った、3人の怪しい男たち。

「特殊事件調査課の者です。
ここは我々に任せてお帰り下さい」

「エッ、しかし……」

「任せて、いただけますね?」

「アッハイ」

3人の男たちはビルの中へ入っていく。

「敵はニンジャと予想される。油断するな」

この3人……ニンジャである。
それも『組織』の派遣した脅威の殺戮エージェント。
コートを脱ぎ去って正体を現す。

「俺たちだってニンジャだ。それに相手は1人だぜ」
装甲で覆われた全身一体型の装束に、二振りのプラズマ・カタナを背負うニンジャ。
ブラックスパークである。

「そうしてしくじった貴様の尻を、俺が何度拭ってやったと思ってる」
迷彩服の上からミリタリーベストを着込み、銃火器を構えるニンジャ。
ゼロイーグルだ。

「まあ、追い立てればすぐに出てくるさ。気楽に行こうや」
ベーシックな装束とメンポだけに、右腕の巨大サイバネが目を引く。
この男がアインハンダー

「各自散開。見つけ次第殺せ」


(た、大変な事になってしまいました!
ニンジャ3人なんて相手してられませんよ!
しかし、相手の位置が分からない事には逃走も満足にできないし……)

一旦、天井裏に隠れ、相手の出方を伺う事にした。
その直後、ブラックスパークが入室してくる。

「……死んでやがる。自殺か、くだらねぇ。
こいつの尻拭いにニンジャ3人とはな!」

ブラックスパークは腹立ち紛れに、プラズマ・カタナで机ごと遺体を切り刻んだ。

その背中は、隙だらけに見えた。

(……これ、ひょっとしたらイケる?
いや、でも……下手な事して死ぬのは……。
しかし、私だってカラテにはそこそこ自信が……!)

気付いた時には飛び掛かっていた。

アイサツ前のアンブッシュは1度きり。
【カラテ】もしくは【ワザマエ】判定HARDだ。
失敗すれば2ダメージ

5+2D6〔3,6,4,5,5,2,3〕=成功数3

「何ィーッ!貴様、どこから……」

肩口にナイフを突き立て、押し込む。
だがニンジャ耐久力をもってすれば、まだまだ致命傷には程遠い。
ブラックスパークに振り落とされる。

「ドーモ、ブラックスパークです。
……その箱を渡してもらうぞッ!!」

「ハイドーモ、デッドウェルプです。
こうなったら……生かしておく訳にはいかなくなりましたよ」

「イヤーッ!!」

凄まじい切れ味のプラズマ・カタナが、調度品をバラバラにする!
下手な防具で受ければ、もろとも切断されるだろう。
まともにやりあっては危険だ。何か弱点は無いか?

【ニューロン】判定HARD
失敗すると次の判定でデメリットが発生する

4+2D6〔3,2,2,4,6,2〕=成功数1

(そうだ、あの武器……!)

「イヤーッ!喰らえ、俺のダブルプラズマ・メン・ウチをーッ!」

2本のプラズマ・カタナが壁をトーフのように切り裂いてめり込む。

「いただきましたよ」

プラズマ・カタナのプラズマ発生装置へ攻撃!
正確さを求められるので、【ワザマエ】判定HARD
先ほどの判定に失敗したあなたも、偶然狙いでU‐HARDだ!
失敗したら1ダメージ

3+2D6〔1,1,5,1,4〕=成功数1

「……何だとーッ!?
お、俺のプラズマ・カタナが…動かん!」

壁を切り裂いた時の切断力はもうない。
壁に突き刺さったまま、抜けなくなったのだ。

「そんな無防備な恰好じゃ、危ないじゃないですかァ!」

「ま、待て!デッドウェルプ=サン!
こんな状態の俺を攻撃するなど、卑劣極まる……」

「私のね。ニンジャネーム。ウェルプって、分かります?」

「ア?な、なんだと?」

「ライオンとか、若い肉食獣の事を意味するんですが……もう1つ。
蔑称としての意味合いもありましてね」

ブラックスパークの後頭部を勢いよく蹴りつける。

「グワッ……」

「『生意気な若造』とか、『抑えの効かないガキ』とか……。
『ケ・ダ・モ・ノ』!っつー意味があンだよ!!エエッ!?」

「グワ、グワッ、アバッ!」

何度も何度も、執拗に蹴りつける。
そのうち脊髄が砕けた。

「アバッ……サヨナラーッ!!」

爆発四散の音が、フロア中……いや他階まで響いた。

「……俺は敵の退路を塞ぐ。
アインハンダー、貴様は爆発音の方を調べに行け」

『OK。……気ィつけてな』


あなたはエレベーターシャフト内を、ワイヤーを伝って滑り降りる。
追撃が来る前に逃げるためだ。

(1人殺してスッキリしましたし、大人しく逃げましょうか)

だが途中の階でエレベーターが止まっており、降りられなくなっていた。

(参りましたね……こうなったら階段で……)

そしてその階段の前には男が立っていた。

「アッ」

「ドーモ、ゼロイーグルです」

「ド、ドーモ、ゼロイーグル=サン。デッドウェルプです」

内心、デッドウェルプは苦い思いであった。

(く……2人目ですか……全くしつこい!)

「貴様は必ずここへ降りてくると踏んでいた。
ここで死ね!イヤーッ!」

不意の閃光手榴弾!【ニューロン】判定HARD!
失敗すると次の判定でデメリットが発生する

3+2D6〔2,3,6,2,6〕=成功数2

「先手を打ったつもりですかァ!?」

手榴弾を片手で軽々と払い、接近する。
ゼロイーグルは肩から下げたマシンガンを構え、薙ぎ撃つ!

「イヤーッ!」

今までの攻撃とは違う、マシンガンの強烈な射撃だ。
回避ダイスを2つに分割して判定しよう(難易度NOMAL)
閃光弾で怯んだあなたは回避ダイス-1だ。
失敗数×1ダメージを受ける

3+1D6〔2,4,3,4〕=成功数2 2+1D6〔5,3,3〕=成功数1

しかしそれも、デッドウェルプの速度には追い付けない。

リロードの間隙を狙うが、ゼロイーグルはクナイ・ダートで牽制する。
ここで押し切るか、新たな隙を狙うか。

(今の私なら何でも避けられる!ここは慌てず、次を狙えばいい!)

次の隙を狙う:上の回避判定をNOMALで再びおこなった後、致命傷を与える。

3+1D6〔5,5,3,6〕=成功数3 2+1D6〔5,1,3〕=成功数1

「今の私はァ!」

「何だとッ!?」

ニンジャの目をもってしても捉えられぬ、超高速移動!
デッドウェルプの脳を流れるニンジャアドレナリンが、そのパフォーマンスを可能にしているのだ!

「誰にも止められませんよォ!!」

爆発的な速度と威力の前蹴りが、ゼロイーグルの胸骨を粉砕した。

「グワーッ!?き、貴様ァーッ……!」

マシンガンを捨て、拳銃を用いたミリタリーカラテで決死の攻撃!

あなたとゼロイーグルでダイス勝負(難易度NOMAL)だ。
瀕死のゼロイーグルの【カラテ】は2で、あなたがダイスを振る
あなたの成功数が上回れば勝利だ。
負けたら1ダメージ受けてもう1度勝負する。

ゼロイーグル  2D6〔2,4〕=成功数1
デッドウェルプ 5+2D6〔1,6,5,3,4,4,2〕=成功数4

ワン・インチ距離でのコンパクトなカラテ応酬。
時折挟まれる銃撃をかわし、銃のスライドを掴む。
自然、引き金は固定される。

「グッ……」

「もうお分かりでしょう、死ぬんですよあなたは!」

頭突きで怯ませ、首筋にナイフを突き立てる。
更に繰り返し刺しまくる。

「死ぬのです死になさい死ねッ!」

「アバッ……ブラックスパーク……悪い、お前の仇を…………サヨナラ!」

倒れかかってくるゼロイーグルを蹴り飛ばすと、壮絶に爆発四散した。

デッドウェルプはそれから、一切隠れずに1階まで降りた。

(今の私はブッダも殺せるッ!
さあ最後のニンジャ=サン、どこからでもかかってきなさい!)

ニンジャアドレナリンがもたらす高揚、2人のニンジャを一気に殺した全能感が、彼女を支配していた。

「ハッ、こんな所で待っていたのですね!」

最後の刺客は、エントランスで待ち受けていた。
巨大サイバネの腕を持つニンジャ、アインハンダーだ。

「ドーモ、アインハンダーです」

「ドーモ、デッドウェルプです。
あなたで最後ですよ」

「そのようだな……いや、驚いたよ」

それ以上は何も語らなかった。

「……イヤァァァーッ!!」

巨大サイバネ腕を振り上げた……と思った次の瞬間、反対の腕でスリケンを投擲!

目線の動きと心理を完全に理解した、恐るべきアサシンムーブ!
だがここで勝機を得るには、何が何でも反撃せねばならない!
回避判定U‐HARD
失敗すれば1ダメージだが、反撃だけは意地で成功させた!

5+2D6〔6,2,4,2,3,2,2〕=成功数1

「小細工ですねッ!」

飛来するスリケンを摘み取って握りつぶし、懐に入る。
襟を掴んで動きを止め、アインハンダーのヒザを蹴り砕いた。

「グワッ……」

「お仲間はサンシタでしたが、あなたはどうですかね!」

アインハンダー (種別:ニンジャ)
カラテ    4  体力   5
ニューロン  4  精神力  4
ワザマエ   4  脚力   2/N
ジツ     0  万札   10

攻撃/射撃/機先/電脳  4/4/4/4
回避/精密/側転/発動  2/4/4/0

◇装備や特記事項
 ▶︎▶︎重機テッコ(体力+1)
 ▷カラテブレード(ダメージ2)
 ▷ソニックガン(ダメージ1、回避難易度HARD)

 ◉反撃のダメージ
 このニンジャは既にダメージを負っている。
 回避ダイス-2

イニシアチブ値が同等なので、1D2で決める。
1がデッドウェルプ、2がアインハンダーだ。

1D2〔1〕:デッドウェルプが先攻!

「アハッ!遅いッ!」
機先を制す、高速正拳突き!

5+2D6〔6,1,1,6,1,3,4〕=成功数3:サツバツ!

今回は簡略化して、ダメージ+1だ。

2D6〔1,1〕=成功数0
アインハンダー【体力】5→3

鋭い拳が、いきなり急所に入る!

「グッ……イヤーッ!」

サイバネの拳の部分が一回転し、刀身が露出。
刃が青白いエネルギーに包まれる。
装着者の肉体からカラテを吸い取り、切断力に変換するのだ。

4D6〔4,1,2,5〕=成功数2

当たればただでは済まない、致命的破壊力を秘めたカラテブレード!

5+2D6〔3,3,6,6,2,6,3〕=成功数3

だがデッドウェルプのニンジャ動体視力は、太刀筋を完全に見切っていた!

「大した威力のオモチャですが……当たらなければガラクタですね。
外せば隙も大きいようですし……ねッ!」

5+2D6〔6,6,2,4,5,5,5〕=成功数6:サツバツ!

背後から締めかかり、ナイフを取り出す。

2D6〔3,5〕=成功数1

しかしアインハンダーとて歴戦の兵士。
背負い投げでデッドウェルプを振り落とした。

「おのれ、悪あがきを……」

「イヤァッ!」

4D6〔2,1,3,4〕=成功数1

仰向けのデッドウェルプに、追撃の踏みつけ!

5+2D6〔2,6,4,5,6,5,2〕=成功数5

咄嗟に転がって回避し、勢いを利用して立ち上がる。

「……多少は出来るじゃないですか」

5+2D6〔6,6,6,5,1,5,4〕=成功数5:サツバツ!

デッドウェルプは怯む事なく近づき、地を這うような低い姿勢から、顎を目がけて掌底を放つ!

2D6〔1,3〕=成功数0

その一撃は吸い込まれるように急所へ命中、脳を激しく揺らす。

「アバーッ!?」

アインハンダー【体力】3→1

「アハハ、足ガックガクじゃないですかァ!
ほらほらァ、アンヨガジョウズ!」

侮蔑の意味を込めた太古のニンジャスラングで煽る。

「く…き……貴様ァ!」

装着者の激昂に応じるように、サイバネの上部がスライドし、巨大な砲塔が姿を現す。音速の風圧そのもので物体を破壊する、ソニックガンだ!

4D6〔4,1,2,3〕=成功数1

破裂するような独特の発砲音と共に、風の弾丸が迫りくる。
これをかわすのは至難だ。

5+2D6〔6,2,1,5,4,1,1〕=成功数2(難易度HARD)

だがしかし!デッドウェルプは身を捻り、これも回避!

「アッハハハ!あなたの攻撃なんて何1つ当たらないんですよ!
……もう終わりにしましょう」

デッドウェルプが両手を開くと、掌の輪郭が歪み始める。
やがて赤い光が溢れ出し、激しく暴れ狂う。

【精神力】4→3
7+2D6〔6,4,3,4,1,2,1,2,3〕=成功数3

「そうです、私にはジツがあったんですよ!……自分でも忘れてましたが。
あなたには見せてあげましょう……私のフェイバリット。
プレデイション・カトン・ジツを!」

両手の指を曲げて手首を合わせた、牙を剥く肉食獣を思わせるような構え。
そこから両手を一気に押し出すと、纏っていた炎が獅子の形を成し、敵に襲いかかった!
まさしく、炎の捕食者である!

「ぬ、ぬううううッ……」

2D6〔6,4〕=成功数1(難易度HARD)

流石に死の予感を感じ取ったか、アインハンダーは全力で跳躍してかわす!
炎の獅子は壁に激突してかき消えた。

「ああッもう!せっかく派手に散らせてあげようとしたのに!
人の親切は素直に受け取るものですよ!」

「はァ、はァ……ほざけッ!」

カラテブレード展開、構える。

4D6〔1,6,4,4〕=成功数3

死に物狂いの一撃は、決して侮れるものではない。

5+2D6〔6,5,5,4,6,3,3〕=成功数5

サイバネの根本を掴み、押し返す。
アインハンダーはフラフラと後ずさった。

「ハハハ…もう死に体じゃないですか。こんな攻撃が当たるとでも?
今すぐ焼き殺して、お仲間の所へ送ってあげましょう」

再び掌に炎を集め、肉食獣の構え。

「イヤーッ!プレデイション・カトン・ジツ!!」

【精神力】3→2
7+2D6〔3,1,5,4,5,2,4,5,6〕=成功数6

極熱の牙が、アインハンダーの目前に迫る。

2D6〔3,2〕=成功数0(難易度HARD)

「あ、ああ……クソッ……」

既に片ヒザは破壊されている。
脳震盪で、身体の自由も効かない。

1D6〔1〕:1ダメージ

威力は減衰していたが、アインハンダーを絶命させるには十分だった。

「アババーッ!!」

焼けた喉で叫ぶ断末魔は、獅子の咆哮に似ていた。

「もう、終わりでいいですよね?」

デッドウェルプは、黒焦げたアインハンダーに歩み寄る。

「フ…フフ……この俺が、ここで死ぬか……。
たった1人のニンジャに、3人のニンジャ部隊が全滅とはな……。
ヤキが回った……ぜ…………サヨナラ!」

瓦礫を巻き上げ、爆発四散した。

「はぁあ……勝った……」

デッドウェルプが深呼吸すると、逆立った髪が収まる。

「ただ報酬を頂きに来ただけだったのに、酷い目に遭いました。
ニンジャ3人に狙われた時は焦りましたが……。
ふふ、結構強いじゃないですか、私!」

笑いを口に含みつつ、ビルを出た。

「……あ、そういえば。
そもそもこれを貰いにきて襲われたんですよ!
一体何が入ってるんですかこの箱は!」

背負っていた細長い箱を降ろし、鋲留めされている蓋を無理やり開ける。

「アイエッ?」

中身はニンジャらしきモチーフの石像だった
胸の辺りに埋め込まれた宝石は、光の反射加減か、脈打っているように見えた。

「……売るったって、価値分からないし。
しばらく家に置いておきましょうか」

報酬
謎のニンジャ像、余暇3日、【名声:ストリート】5

最後に

比較的能力の高いニンジャだったおかげで、大きなピンチなくクリアできました。
序盤で情報を手に入れておけば、割と難なくクリアできそうですね。
このリプレイが、拙作シナリオをプレイされる際の参考になれば何よりです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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