無償の愛

仕事がお暇なので雑談。

私は常に愛されたかった。
家庭環境のせいか、ずーっとそう思っていた。
愛されたい、愛されたい、愛されたい…パパ、どうして私を愛してくれないの?ママ、どうしてパパにいじめられてる私を助けてくれないの?私を愛してくれないから?
そんなことばかり考えていた。

だけど、初恋でその全てが変わった。

私の初恋相手は先生。
しかも中学の先生、高校ならまだしも中学だった。
「自分がどんなに可愛くなっても綺麗になっても、絶対に叶わない」
それがどれだけ辛かったか…毎晩部屋で深夜0時、両親が寝ている間に涙を流していた。
だけど、無愛想な先生の笑顔が見れるだけで私は幸せだった。
毎日学校に行くのが楽しくて仕方ない。
先生、先生、先生。
授業中もずっと先生のことを考えていた。
先生の苗字は渡辺だった。
私は飽きるかのよう、「渡辺」「渡辺彩乃」私は…叶わないけど渡辺になりたい!その思いでノートの隅っこに隠れて書いていた。
ただ、先生への恋でひとつだけ得たものがあった。
それが無償の愛だった。
先生には何も望まない。ただただ…あなたの顔を見られるだけは私は幸せです。
それから私は、愛されたいという願望は無くなった。
愛されたい、から愛したいという気持ちに変化した。

それが今の人生へ繋がった。
恋人には何も望まない。
私はただあなたの笑顔が見られるだけで充分だ。
そういう価値観を植え付けてくれたのは先生だったね。
先生、ありがとう。
私は恋人に幸せになって貰えるように努力することができてます。
先生も…私と同じくらい幸せになって歳をとって、私と同じくらい幸せのまま生きてください。
あなたがくれた恋と愛情を私は今でも大切にしています。
恋とか愛とか今はないけど、私は先生のこと今でも好きです。だって、授業じゃなくて恋というものを沢山教えてくれたから。
先生のおかげで毎日がキラキラしてた。
今も幸せ。
恋人にはなぜ自分がそうなったかは言えないけど、先生がいたおかげでそうなれたんだよ。

本当にありがとう。

#備忘録

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