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インティマシー2022/『俗物』出版記念トークイベント

 2014年から2018年にかけてツバメコーヒーで開催された「鎚起銅器職人 大橋保隆個展」をまとめることを目的としてつくられた『俗物』がいよいよ発売されます燕三条 工場の祭典の初日である2022年10月7日(金)に『俗物』を限定発売するとともに、「インティマシー2022/『俗物』出版記念トーク」を開催いたします。

 ゲストとして、『俗物』に文章を寄せていただいた、木工家の三谷龍二さんと、哲学者の鞍田崇さんをお迎えし、コロナ前までは毎年恒例となっていた鞍田崇さんの基調プレゼンを土台としながら、『俗物』製作にまつわるお話を中心とした場をつくります。さらに、鼎談特集の最後において「INTIMACY 2020 弱さの工芸と俗物」と題した2020年に開催された鼎談が収録されていますので、その続きのような話が展開できれば、とも思っています。

 三谷龍二さんには、特集Ⅰ「欲望・ものづくり・生活」において、三谷さんご自身がほしいと思う「湯沸かし」について、なぜ湯沸かしを要望し、どうしてこの形である必要があったのか、を書いています。

僕は人が食べたいものがわからない、と同じように、人が欲しいものも、(自分のことほどには)よくわからないと思っているので、わからないことをわかったふりをすることは止めたいと思うのです。

——「湯沸かし」

というぐあいに、欲望を起点として、「なぜつくるのか?」「ほんとうにそれは自分がほしいものなのか?」という洞察を含む、誠実な心のうちが語られているのがとても印象的です。

 鞍田崇さんには、冒頭の「なぜ『俗物』なのか」という文章に続けて、本書の要となるような「俗物のこころ」という文章を寄せていただいていて、それは以下のような『俗物』全体に通底する引用からはじまります。

要は、我々は、「天使にならうとして豚になりかねない」存在であることを悟り、「狂氣なくして生活はできぬ」存在であることを悟ることです。

——狂氣について

「狂氣」の負の面だけではなく、正(生)の面についても目を向けていくという意味において、あらためて「俗物(性)」を肯定的に捉えていくという本書のテーマと呼応している部分があると思っています。

 当日はYouTubeでの配信も予定しております。
(URLは後日ご案内する予定です)
 遠方にお住まいの方もぜひご覧になっていただき、『俗物』を手に取るきっかけとしていただければ、うれしく思います。

インティマシー2022/『俗物』出版記念トーク
日時:2022年10月7日(金)午後6時30分〜8時30分
ゲスト:三谷 龍二(木工家)・鞍田 崇(哲学者)
料金:2200円(コーヒー付)
定員:10名
申込:件名を「俗物トーク2022」として、お名前と連絡先、参加人数を添えて、tsubamecoffee@gmail.com までお願いします!


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